【あなたの周りにいる「図々しい人」への対処法】
ずけずけと自分のテリトリーに入り込んできて、自分勝手なことを言っては周りをドン引きさせる……そんな人、あなたの周りにいませんか? あまり関わらずにいられるならいいですが、仕事関係の人だったりするとそうもいかず、対処に心をすり減らして疲弊してしまうこともあるでしょう。
今回はそういったちょっと自己主張強めな人への対処法についてご紹介します!
■距離が近い!
人間は無意識の内に相手との親密度に応じて、自分との接近を許す心理的距離を使い分けています。これがパーソナル・スペースです。動物がなわばりを守ろうとするように、人間もあまり親しくない人には距離を取りたいと感じるのが普通です。しかし、図々しい人というのは、その距離がかなり近いようです。そのため、受け入れてしまうとどんどんあなたのテリトリーが侵されてしまいます。そういった場合の対処法としては、とにかく距離をとるほかありません。手短に済むよう話を整理したうえで遠くから呼びかけるようにしたり、間に人を挟んで喋るようにしたり、いろいろ試してみましょう。
■ときには「理解しようとしない」ほうがいい?
知能指数のことをIQと言いますが、心理学の世界では、、自分や他人の感情を読み取り、また自分の感情をコントロールする″心の知能指数″のことを「EQ」と称します。このEQが高ければ高いほど、人間関係が上手で社会的に評価されやすいと言われています。その項目は5つあり、自己認識力、自己統制力、動機付け、共感能力、社会的スキルからなっているのですが、図々しい人はこのうち、共感能力と社会的スキルが低い傾向にあるようです。そのため、自我が肥大化しており、他人の気持ちに対して配慮したり協調する能力が欠けているのです。あなたが相手を理解しようとすればするほど深みにはまっていくので、ときには理解できると思って付き合わないようにするのがポイントになる場面もあるでしょう。
■なんでも自分に都合よく解釈する人は…
図々しい人は、自分に対して好ましいように結果を解釈する傾向が強い場合があります。これを心理学ではセルフ・サービングバイアスと言い、何かが成功したときには自分の能力に帰属し、失敗したときは周囲の人や環境に帰属すると考える癖を指します。こういう考え方をする相手に、真っ向から勝負を挑んでものれんに腕押しです。逆に、上手におだてて動いてもらう方が相手もあなたも疲弊せずに済むというもの。
■こんなときはとにかくノータッチ!
図々しい人の特徴として、プライドが高くて周囲からの評価を求めているという点が挙げられます。そのため、失敗したときの言い訳がやたらと多く、自分の実力はもっと高いと主張し、自分の弱い心を防衛しようとする傾向が。もしも失敗したときにあなたが相手のプライドを傷つけたとしたら、ネチネチと逆恨みされてしまう可能性が高いと言えます。相手が何か失敗したり切羽詰まったりしているときには、とにかくノータッチが第一。早めに予測できるなら、流れ弾が飛んでくる可能性を絶つため、身辺整理をしておきましょう。
図々しい性格の人に共通しているのは、強すぎる自己愛がゆえに自分を客観視できないところだと言えます。自分のことが見えていないため、周囲に対してどのように自分を表現したらいいかの距離感も分かっていないのです。そのため、まともにやり合おうとすると、あなたが疲れてしまうだけです。適度な距離感を保ちながら関わることが、正しい処世術なのかもしれません。(脇田尚揮)
認定心理士。Ameba公式No.1占い師として雑誌やTVなどに取り上げられ、現在テレビ東京「なないろ日和」にてレギュラーコーナー担当。また、自身が監修したアプリ 「マル見え心理テスト」はTBS 「王様のブランチ」 などでも紹介され、120万DL。著書『生まれた日はすべてを知っている。』(河出 書房新社)。