【ぼる塾連載vol.141】あんり、ディズニーシーの「海底2万マイル」で田辺さんとケンカに…!?

人気芸人「ぼる塾」のメンバー4人によるリレーエッセイ連載!
当連載の36話を収録したエッセイ本『思い、思われ、食べ、ぼる塾』(小学館刊)も大好評発売中!
沖縄で撮り下ろした4人のグラビアや、かわいすぎる書籍オリジナルの「ぼる塾ステッカー」、全員へのロングインタビューに懐かしの「プロフィール帳風・自己紹介企画」など盛りだくさんなので、まだゲットしていない人はチェックしてくださいね♪

「ぼる塾本」をAmazonで
チェックする

楽天ブックスでチェック!

今回は、あんりさんのターン!

前回、前々回とディズニーシーでのエピソードを語ってくれていましたが、今回でついに完結!
苦い思い出と楽しい思い出が入り混じった、濃厚なディズニー編・最終章です!

ぼる塾連載を全部読む

「3章続けて書くなんて楽しかった証拠よね」by 田辺さん

CanCamをご覧の皆さま、こんばんは!
今はこの連載の締め切り前日の夜。
私はいつもギリギリになってやり始める人間なのです。
いっそ書くのは明日にしようかと思ったのですが、明日の自分のために今日の自分ができることをしてあげようという気になったので、あんり、書きます。

ディズニーシーの最終章。
今回は田辺さんとシンクロニシティのよしおかちゃんと、居残りをして楽しんだ閉園までの時間を皆さまに共有したいと思います。

田辺さんとよしおかちゃんはディズニー好きでパークにも詳しい。
地図を見ずに目的地へと向かうふたりの背中は、ついていくだけの私にとって、どれだけたくましいものか。
私が船長で、よしおかちゃんが優秀な航海士、田辺さんが食いしん坊の航海士。
海賊として考えてみたら、だいぶ頼りなかった。

「食の好みが似ている田辺さんと、よしおかちゃん」by あんりさん

そんなくだらないことを考えながら歩いていると、『海底2万マイル』というアトラクションに辿り着いた。

どういうアトラクションか簡単に説明すると、昔、高度な文明を誇っていたアトランティス大陸が海底に沈んでしまい、その大陸は一体どうなったのが、潜水艦に乗って海底を冒険するというもの。

潜水艦にはサーチライトがあり、海底にあるものを照らしてそれが何なのかを調べる。
自分が本当に大きな任務を任されているようで、誇らしくて楽しくなる。

そんな海底2万マイルの列に並んでいるときに、田辺さんは私たちに言った。

田辺さん「ふたりは同じ席に!私はひとりで平気だから!」

潜水艦の中にはふたり掛けの椅子が3つあって、同じ椅子に座らなくても同じ潜水艦には乗ることができる。

よしおかちゃん「ありがとうございます!!」

私「ありがとう!近くにいるし、話しかけるよ」

席を譲ってくれた優しい田辺さんに私ができるお返し、のつもりだった。

田辺さん「あら、やめてね。私には調べなきゃいけないことがあるんだから」

まるで、私たちには調べることがないみたいな言い草だ。
私たちだって、ぼーっとする為に海底に沈んだアトランティス大陸に向かうわけではない。
サーチライトで照らしてたくさんのことを調べる気満々だ。
だって、『海底2万マイル』はそういうアトラクションだ。

私「私たちにだってあるよ!みんな調べに行くんだよ!」

よしおかちゃんが私と田辺さんのやりとりに笑ってくれてなかったら、取っ組み合いのケンカになっていたかもしれない。

友達とディズニーのパークに行くときに揉めるのって、大体暗くなり始めてきた夕方くらいな気がする。
昼間遊んだ疲れも出てきて、些細なことがモヤモヤしてくるのだと思う。

それを何とか回避した私たちは無事に『海底2万マイル』の冒険を終えて、夕飯のためにディズニーシーの中華料理屋さん『ヴォルケイニア・レストラン』に向かった。

ミッキーの手の形をしたパオがすごくかわいくて惹かれてしまい、麻婆炒飯と共にパオを頼んだ。

席に座り、パオを頬張るとあることに気付く。

私「あれ?パオって具材なし?ただの皮?」

そう、私はパオを肉まんだと勘違いしていた。
豚角煮などのおかずを一緒に頼み、挟んで食べるのだ。

田辺さん「あんたのパオ貸しな。ほら」

なんということでしょう。
田辺さんは自分のラーメンに乗っているチャーシューと野菜を私のパオに挟んでくれたのだ。

あんりさんのパオに、チャーシューを挟んでくれた田辺さん

私「いや、悪いよ!ラーメンのチャーシュー奪うなんてできないって!」

田辺さん「チャーシュー2枚あるから大丈夫よ」

私はこのチャーシューと野菜と田辺さんの優しさが挟まったパオの味を絶対に忘れない。
叶うならば、食べずにポシェットにして毎日持ち歩きたいくらいだったが、そんなことより思い切り味わうほうが田辺さんへの感謝になる。

よしおかちゃん「おふたりの仲直り素敵です」

『海底2万マイル』でのケンカ、『ヴォルケイニア・レストラン』での仲直りに巻き込まれたよしおかちゃんが、いちばんの被害者かもしれない。

本人がそれに気付かず、幸せそうに微笑んでくれていて、すごく助かる。

夕飯も終えて、私たちは最後にソアリンに乗って一日を終わりにすることに決めた。

『ソアリン・ファンタスティック・フライト』

ドリームフライヤーという乗り物に乗って、色んな国の風景を楽しめる大人気のアトラクション。

普通なら120分待ち以上であるソアリンが夜になって90分待ちになったということで、私たちは最後のアトラクションにソアリンを選んだ。

田辺さん「列が進んでソアリンに乗れるのはうれしいけど、ソアリンに乗ったら今日が終わっちゃうのよね。そう思うと複雑」

早く誰か田辺さんをお嫁さんにしたらいいのに。
こんなに愛おしいことを素で言うお嫁さん、なかなか現れないよ。

私「じゃあ、次のディズニーの日程も今決めちゃう?」

よしおかちゃん「いいですね!私もそれまで頑張って生きます!」

私とよしおかちゃんはスケジュールを確認して、いけそうな日程を片っ端からあげていった。

田辺さん「友達とお茶会、推しのコンサート、好きなアニメの展示会。ごめんなさい。予定が詰まっていて厳しいわ」

私とよしおかちゃんのモヤついた気持ちを吹き飛ばすかのようにディズニーシーに花火が上がった。
花火に無条件に胸が高鳴るような自分でよかった。 (あんり)

★ぼる塾連載は毎週日曜夜配信予定です!
お楽しみに★

本連載をまとめた書籍『思い、思われ、食べ、ぼる塾。』大好評発売中!!
本連載から36回分のエッセイを厳選セレクトして掲載。巻頭には32ページにわたり、沖縄で撮影されたほっこり癒される4人のグラビアを収録。その他、ぼる塾自身が初めて語った「ぼる塾」についてのロングインタビューなど、ぼる塾の魅力が詰まった永久保存版!
書名:思い、思われ、食べ、ぼる塾。
定価:1,980円(税込)
体裁:288ページ ※とじ込みスペシャルステッカー付き/B6 変形判
発行:小学館

Amazonでチェック!

楽天ブックスでチェック!

▼沖縄ロケのバックステージ動画もCanCamYouTubeチャンネルにて公開中!

▼まずはここから読んでみてください!【人気のバックナンバー】

第7回 田辺さんの回「ディズニーの楽しみ方」

第29回 あんりさんの回「元暴走族のお父さん」

第68回 はるちゃんの回「整形した理由」

第98回 酒寄さんの回「ABAB上野店、閉店」

ぼる塾 プロフィール
『猫塾』と『しんぼる』が合体したお笑いカルテット。現在、酒寄希望さん(写真左)が育休中のため、きりやはるかさん(中央左)、あんりさん(中央右)、田辺智加さん(右)のトリオで活動中。
 
酒寄さんがnoteで書き綴った、笑えて心温まるぼる塾エッセイが書籍化!『酒寄さんのぼる塾日記』(¥1,540/ヨシモトブックス)、『酒寄さんのぼる塾生活』(¥1,480/ヨシモトブックス)発売中。
©吉本興業/マガジンハウス
芸能界でも指折りのスイーツ通で知られる田辺さん初の書籍。『あんた、食べてみな! ぼる塾 田辺のスイーツ天国』(¥1,430/マガジンハウス)発売中。『ぼる部屋』毎週木曜 24:15-24:25 KBC 九州朝日放送にて放送中。
『ラヴィット!』毎週月曜~金曜 8:00-9:55 ※月曜レギュラーTBS系にて放送中。
★公式YouTube 『ぼる塾チャンネル』
★個人公式インスタグラム 酒寄さん@jiujixiwang はるちゃん @kiriyaharuka  あんりさん@f_y_e_b  田辺さん@chikaxxsweet
★個人公式X 酒寄さん@no_zombie はるちゃん@shinboru1001 あんりさん@takobu7 田辺さん@chi0314ka
文/あんり(ぼる塾) イラスト/mame 構成/田中絵理子