「日当たりがいい物件」の意外な落とし穴。経験者が語る「部屋探しで欠かせない条件」が勉強になりすぎた。

春からの新生活に向け、引っ越しを控えている皆さん。早速ですが、引っ越しの準備は進んでいますか? 「部屋の中は白で統一して、観葉植物なんて飾っちゃおうかな…!」と引っ越した後のことに心躍らせてみるものの、なかなか部屋探しは進まない…。そんな状態に陥るのって意外とあるあるですよね。引っ越しはお金も時間もかかる大変なイベント。だからこそ、「他の人はどんなふうに家を探しているんだろう?」「こだわりポイントは?」と気になるところがある方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は株式会社AZWAYが、10代から60代以上までの715人を対象に行ったアンケートから「部屋探しで欠かせないこと」について見ていきましょう! 

部屋探しの最重要ポイントは?

「部屋探しで最も重視すること」について回答してもらったところ、1位から順に「家賃」「立地」「間取り」「周辺環境」「治安」「バス・トイレ別」「ペットの可否」「日当たり」という結果に。この結果自体は「わかる!」ですが、それぞれの理由を聞いてみると、とってもリアルでした…。

 

どうして重要? お部屋探し経験者のリアルな声

ここからは回答者の皆さんが実際に重視した理由を見ていきましょう!

<1位:家賃>

・家賃は絶対に譲れない。貯蓄や投資の為固定費は最低限に抑えたい。(30代女性)

・家賃は妥協できない。収入と生活レベルとのバランスがあるから。条件が良いからと言って予算以上の家賃の物件を選択してしまうと、生活が苦しくなって元も子もない。くつろげるはずの自宅での時間が苦痛になる。(30代女性)

・家賃は固定費なので、少しくらい部屋のスペックが悪くても安いところを探す。また地方都市で車が移動手段なので、駐車場無料は必須。(30代女性)

「収入に見合ったところに住みたい」という意見が多数集まりました。家賃は毎月の支出の中でも大きな負担になります。うかつに予算以上の物件を選ぶと、ほんの少しの差でもチリツモ状態でどんどん苦しくなってしまいがち。想定していた予算を超える場合はきちんと計算をお忘れなく。

<2位:立地>

・以前賃貸に住んでいた時、車の運転が得意ではないので、駅近では絶対条件で探しました。また、近くにスーパーやドラッグストアがあることも譲れませんでした。当時は運良く駅から徒歩5分で近くにスーパー、ドラッグストア、コンビニ、郵便局がある所に出会えてとても満足していました。最近流行りのメゾネットタイプだと、同じアパートの人と鉢合わせることが少なくてとても良かったです。(20代女性)

・最近地震や大雨などの災害に関するニュースが多いので、ハザードマップや津波が来ても大丈夫な場所にしようと思っています。(30代男性)

・立地や駅の近く。部屋はどうにか自分で改造したりできるが、立地だけは自分の力ではどうにもならないから。駅から近いのが1番理想です。失敗したことは、坂道が意外ときつい。坂道があることは事前にわかっていたのですが、やはり毎日だとしんどかったので、引っ越す際は平坦な道かどうか? もチェックするようになりました。(30代女性)

「駅の近くや交通の便が良いところに住みたい」という意見が多く見られました。また、昨今の災害の多さを踏まえて、災害の影響が少ない住宅で暮らしたいという人も多いよう。立地は生活のしやすさに直接関わってくるため、しっかりチェックしておいたほうがよさそうですね。

<3位:間取り>

・そんなに広くなくても広く感じるような間取りになっていることが条件です。失敗したことはロフト付きのお部屋にしたところ、最初は物珍しさに使っていたのですが、すぐに使わなくなり無駄だなと思ったことです。荷物も置くことができず本当に失敗したと思いました。(30代男性)

・洗面所・洗面台が無い物件は候補から外しています。身支度や洗顔などは台所のシンクではやりたくないので、洗面台がないのは辛いです。(30代男性)

家賃との兼ね合いで難しいところではありますが、本当に自分の納得のいく空間かどうかは確認必須! どれだけ安くても、狭すぎて常に物が散乱している部屋では落ち着けません。また、一見広く使えて便利そうな「ロフト」は本当に使うか、行き来は面倒ではないかなどはチェックして。

<4位:周辺環境>

・家の周辺が落ち着いているかどうかです。以前住んでいた物件は近くを道路族が占拠していて、毎日子供の悲鳴に悩まされていました。(30代女性)

・騒音の少ない静かな環境であることは譲れません。以前住んだ物件は、内見した時は静かだったのですが、実際住んでみたら朝夕の通勤時間に車の往来が多く、抜け道になっていたようでうるさくて苦痛だったので長くは住めませんでした。他にも、小中学校が近いとなにかと騒がしくなりがちですし、色々な時間帯や季節を想定して選ぶ必要があると学びました。(30代女性)

「周辺環境」を選んだ人は、過去のリアルな経験談が寄せられました。環境はプラスとマイナスが表裏一体で、たとえば「大通り沿い」は、人の往来が多く安心なものの騒音が気になる、「静かな住宅街」は静かでいいけど夜道は少し怖い…と、何を求めるかで選ぶべきものが変わります。自分の中で優先順位をしっかり決め、物件選びをしましょう。

<5位:治安>

・女性の一人暮らしなので治安がいい場所を優先します。治安がいい場所であれば遅くに帰っても安心ですし、駅から遠くても心配いりません。(30代女性)

・いくら家賃が安くて周りが充実していても、治安が悪い場所には住む気になれません。以前住んでいた場所は家賃が安く治安があまりよくない場所だったのですが、大小さまざまなトラブルが日々起きていました。そんな問題を日々目の当たりにしていると精神的にまいってくるだけではなく十分な休養もとることができませんでした。(30代男性)

実際に治安の悪い場所に住んでしまった人からは「さまざまなトラブルが起きていた」という意見が寄せられています。多くの人が、家には安心して過ごせる場所であってほしい、帰り道もトラブルに巻き込まれたくない! と思っているようですね。仕事や学校等の都合上夜遅くに帰宅することもあると思うので、内見時に色んな時間帯で周辺を確認しておくことが不安が減るキッカケになるかも。

<6位:バス・トイレ別>

・お風呂とトイレが別であることです。潔癖症なところがあり、綺麗なお風呂と汚いトイレが一緒になっていることがどうしても許せません。家賃が上がってしまう可能性もありますがどうしても譲れないポイントです。掃除の面でもトイレに髪の毛がついていたり、掃除がしにくいこともあり、どちらも清潔に保つことが難しく絶対に別でないと許せません。(20代女性)

・トイレとお風呂が別れていることです。学生の時はユニットバスでしたが、お風呂にお湯をためたいので、セパレートタイプは譲れません。お風呂が小さくてもわかれていることが絶対に大事です。(30代女性)

ここで長年論争を巻き起こしているユニットバスについての意見が…! バス・トイレ別を希望する方からは、ユニットバスだと「掃除がしにくいのが嫌」や「リラックスできない」といった声が上がりました。特にお風呂やトイレをリラックス空間と捉えている人が多く、汚れやすい水回りであるため清潔に保っておきたいことがわかります。

しかし、ユニットバスにすると家賃が大幅削減できるという点も無視は出来ません。リラックスできる空間に何を求めるか。一度自分に問いかける必要がありそうです…。

<7位:ペットの可否>

・ペットを飼っているので必須。ペット不可で内緒で飼っている人もいますが、それがもとでトラブルになっているのを見たこともあります。また、鳴き声などやアレルギーの方がいると結構すぐわかりますし、動物病院に行くのもこそこそしなくてはいけないのはペットもかわいそうだと思います。(30代女性)

・ペットを飼っているのでペット可かどうかが一番のポイントです。それだけでグッと選択肢は狭まってしまいますが、多少駅から遠くてもそのような条件で探すようにしています。(20代女性)

ペットを飼っている人にとっては、何より欠かせない条件。自分もペットも家主さんも全員がストレスフリーな物件選びをしたいですね。

<8位:日当たり>

・南向きは自分の中で必須。過去に住んでいて物件では日当たりが良くなく常に電気をつけていたので、電気代にも反映されたので重要視する。また、洗濯物の乾きも変わってくるのでネット検索や不動産の担当者の方にははじめから南向きの部屋しか探していないことを伝え、そのほかの物件は見ていません。(30代女性)

・日当たりです。独身時代に賃貸でしたが、良すぎても夏場暑すぎてエアコン代がかかるし、悪すぎても洗濯物が乾きにくく部屋がじめじめするのでダメだなと思いました。毎日生活する場所なので、ほどほどの日当たりでないと精神衛生上よくないと思います。なので内見はお部屋探しする上で必須です。必ず天気の良い日に見に行くようにしていました。(30代女性)

・お部屋探しでどうしても妥協できないポイントは、日当たりの良さです。理由は以前住んでいた家が日当たりが悪くジメジメした雰囲気で嫌だったからです。現在住んでいる家は日当たりと風通しをすごく重要視して選んだのですが、逆に日当たりが良すぎて日中と夜とで20度ほど差がある日もあるので、自業自得ではありますが少し失敗したなと思いました。(30代その他)

「日当たりがいいほうがいい…!」という話はよく聞きますが、意外な落とし穴は、コメントにも寄せられたように、「日当たりが良過ぎるとそれはそれで暑い」可能性もあること。内見はできるだけ天気のいい日に行って、日の光がどれだけ入るか、ずっと過ごす上でちょうどいいのか確認しましょう。


実際、内見って何件するべき?

続いて、「部屋探しの内見数」について聞いたところ、やはり多かったのは「3〜4件」。1件だけで決めず、複数見ている人が圧倒的多数でした。

不動産会社は何社行く?

また、内見をお願いする不動産会社については、1社が1番多く254人、僅差で2社が2位で243人でした。3社以上の不動産会社に相談する人は全体の2割弱で、ほとんどの人が2社以内の内見で物件を決めているようです。

一方、インターネットサービスの発達により「相談しない(全てネット)」と回答した人も意外と1割以上いるという結果に。サービスの発展次第では、不動産会社に足を運ぶ人がグッと少なるなんて未来もありえるかも…?

ぶっちゃけ、トラブルですぐ引っ越したことはある?

最後に、「入居後に何かのトラブルですぐに引っ越したことはあるか」と聞いたところ、「ある」と答えた人が90人(12.6%)、「ない」が625人(87.4%)という結果になりました。

あると回答した人は、「騒音」や「近隣トラブル」を挙げる人が多く、思わぬデメリットに悩まされた…という声が集まりました。実際に住んでみないとわからない事が多いことは確かですが、内見に行ってみたり、時間帯ごとの周辺状況を確認してみたり、できることをし尽くして後悔のない物件選びができたら良いですね。


今回は「物件探しで欠かせないこと」についてご紹介しました。新生活を大きく左右する物件選び。理想にピッタリあったお部屋で、最高のスタートがきれたら何もいう事はありませんよね。譲れない条件を見極めたうえで内見を行い、満足のいく選択をしましょう! (おだかれん)

情報提供元/AZWAY 写真/(c)Shutterstock.com

▼不動産会社が語る、本当にチェックするべきポイントってどこですか?