Beauty Voyage Vol.27:夕闇に轟く
プライベートでもメイクとファッションを楽しむ俳優・板垣李光人さんが、お題に沿ったコスメとメイクを探しに出かけるこの連載。今回は自然現象をメイクに落とし込み、今までにないクールな表情の板垣さんに! その視線にドキドキして。
今回のテーマは…『稲妻』
「8月号のテーマを考えていたとき、ふと“雷”という言葉が思い浮かびました。空を走るその光と音を意識する日が増える7月。夏が苦手な僕ですが、雷には趣深さを感じます。日本の七十二候(72に分けた季節の呼び名)には『雷乃発声』という時季があり、初めて知ったときは「自然現象を声にたとえるなんて、なんて日本らしい風流さだろう」と感激したのを覚えています。そこで今回は“雷”をメイクで表現してみました。」(板垣さん)
「ポイントは、フラッシュのごとき稲光を思わせる頬のハイライト&カラー。くの字にギラリと光る様は、まるで雷が落ちたよう! 光の魔法が頬の形を偽装し、いつもより精悍な面持ちになった気がします。頬にパウダーをのせるとき、厚紙を当ててマスキングしながら塗ったのも驚き。パウダーでもこんなにシャープなラインが作れるものなんですね。このテク、普段のメイクにも応用できそうな気がします。最近、より気温が上がり、日課のアイスがより欠かせなくなっています。気分でソフトクリームからソルベまでなんでも食べますが、ジェラートならキャラメル系が好み。今、家の冷蔵庫にはチョコ系アイスがたっぷり入っています。真夏になったらぜひふわふわのかき氷を食べに行きたいです。」(板垣さん)
メインアイテム
a. マルチパウダー
つけた瞬間上品に輝くマルチパウダー。パールの輝きで濡れたようなツヤ感に。
b. アイシャドー
グリーンがかったゴールド&オーキッドカラーのセット。ひと塗りで高発色。
1. ファンデーション
2. アイブロウペンシル
3. マルチライナー
4. アイライナー
5. アイライナー
How to make-up
スキンケアしたら、1のファンデーションでセミマット肌に仕上げる。眉は2のアイブロウペンシル&マスカラで整える。3のマルチライナーで、左目の上まぶたのキワ&まぶたの上、下まぶたに写真のように細いラインを引く。上まぶたのまつげキワラインは目頭&目尻を5㎜ほど外に、まぶた上のラインは外側を稲妻模様にするのがポイント。下まぶたは、目尻側に鋭角な〝くの字〟を描くイメージで。その上から、4のネイビーアイライナーでなぞって線を強調して。5のホワイトアイライナーは、上まぶたのまつげキワ目尻側1/3&下まぶたのアイラインの内側にさっと引いて抜け感出しに。aのマルチパウダーは、眉上からこめかみ、頬骨のいちばん高い所にブラシでオンして。さらに同位置にbの左のカラーをブラシに取り、名刺大の厚紙を頬に当ててマスキングしながら〝くの字〟を描き、立体的な骨格に導いて。仕上げにリップクリームで唇に自然なツヤを加えたら完成!
リヒトの美々是好日-Everyday is a Beautful day-
雨の日も晴れの日も、常に“美しさ”と蜜月に生きる板垣李光人さんの最近のハマりものを紹介!
貝印さんと開発したAUGERのメイクブラシが発売!
貝印さんと共に、水面下で開発を進めてきたメイクブラシがいよいよ形になりました。ボディの質感やブラシの毛質などなど、自分もメイクをする身として納得がいくまでこだわらせていただいたこのブラシ。このとおり美しく使いやすい最高の逸品になったと自負しています。ぜひ皆さまも手に取っていただき、板垣を感じながらご使用くだされば幸いです。
様々な“愛”を描き出す絵画から人々の人生観に興味を持ちました
『ルーブル美術館展』へ。“愛”というテーマの下、情欲や掠奪、死について嫋やかに描かれた絵画たち。そういった〝生命の営み〟を美しいと思うか嫌悪感を抱くかは、人それぞれ生き方の鏡のようで、鑑賞者全員にインタビューして回りたい気持ちになりました。音声ガイドを聴きながら、自身が音声ガイドを担当する『テート美術館展』にも思いを馳せて。
明暗を分ける雷の力を頬に宿す
撮影/TISCH ヘア&メイク/豊田健治(資生堂ヘアメイクアップアーティスト) スタイリスト/高橋正典 モデル・イラスト/板垣李光人 構成/衛藤理絵 WEB構成/久保 葵