住んでわかった…。物件で「そこまで必要じゃなかった条件」意外な1位はコレ

一人暮らし経験者に聞いた!「必要ではなかった条件」1位は“初期費用が抑えられる”、1位は…

突然ですが、みなさんは一人暮らしをしたことはありますか? 駅に近くて部屋もそこそこ広く、バストイレは別、防犯を考えてオートロックは欲しい、できることなら宅配ボックスもついていて…と希望条件を出していくと沢山出てきますよね。ただ、実際に100%希望条件を満たす物件を探すのは難しいもの。

そこで今回は、LIFULL HOME’Sが 3年以内にはじめて一人暮らしをした550人を対象に行った「物件探しに関する調査」の結果をご紹介します!

希望の条件(理想)と実際に選んだ条件(現実)は、どう違う?

まずは、「希望していた物件の条件」と「実際に住んだ物件の条件」を調査。その結果、希望条件では、「賃料・管理費が予算内に収まる」という費用面をもっとも重視していたものの、実際に選んだ条件では「通勤・通学がしやすい」「買い物が便利である」という利便性がTOP2となりました。実際には約40%の人が希望をかなえられているようです。また、賃料や管理費に関しては、妥協している方が多いことがわかります。

なお、8位の「希望する間取り(部屋数)」は、実際の選んだ条件からはランク外となっており、理想と現実のギャップが垣間見えます。

そこまで必要でなかった条件1位は「部屋が広い」

実際に選んだ物件にあてはまる条件のうち、暮らしてみて「そこまで必要ではなかった」と感じる条件を挙げてもらいました。割合が最も高かったのは、「部屋が広い」でした。これは一人暮らしならではの条件と考えられそうですね。広いほうがのびのび生活できそう…というのはそれはそれで確かなのですが、必要以上の広さがあっても、掃除の手間がかかる、エアコンがなかなか効きづらく光熱費がかかってくるなどデメリットも。また、「コンロが2口以上ある」が上位に来ているのも、実際は料理をさほどしなかったことの表れと言えます。なんとなく「これは欲しいかも」と思っている条件も、改めて自分の生活スタイルと向き合って「その条件、本当に必要?」と考えてみてくださいね。

また、リモートワークやオンライン授業が浸透してきている現在、「駅までの距離が近い」「通勤・通学がしやすい」は、あまり重要な条件ではない人もいるようです。通常は良いとされている条件でも、ライフスタイルによっては「こだわらなくてもいい条件」があることは、住まい探しの重要なポイントとなりそうです。

予算内で希望条件に合う物件を見つけられた人は、45%!

「物件の予算と条件」について伺ったところ、予想外にも「予算内で条件に合う物件が見つかった」という幸運な人が45%と半数近くを占めました。また、「予算」と「条件」が合わなかった人のうち、「条件」を見直した人は33%、「予算」を上げた人は14%となり、「予算」重視派が「予算」度外視派より、2倍以上多いという結果になりました。

一般的に家賃は手取りの1/3までが望ましいといわれており、さらにおおよそ家賃4~6か月分の初期費用や引越し代が別途かかるなかで、予算を上げることはなかなか難しそうです。

はじめて一人暮らしをした物件、ぶっちゃけ何点?

はじめて一人暮らしをした物件に点数をつけるとしたら、理想に対して100点満点中何点だったかを聞きました。その結果、平均点は68点に。特に70点台、80点台の割合がそれぞれ20%超えとなり、総じて評価が高めであることが分かりました。

点数が高かった人(70点以上)と点数が低かった人(50点以下)に分けて、その理由をご紹介します。

点数が高かった人(70点以上)の理由

・「築年数は経っていたが、気にならないくらいきれいだったし、条件も満たしていたから」(100点)
・「間取りや部屋の条件は全て合致していた。ただ、同じマンションに住んでいる人のマナーがよくない(ゴミ出しの日を守らないなど)ため、マイナス10点にしました」(90点)
・「駅近で間取りもよく部屋が広い。建物は古いがリフォームされていて部屋はきれい」(95点)
・「職場に近い、駅に比較的近い、食料品の買い物がしやすいという立地、トイレ・バス別で、シャワーにサーモスタットが付いていた。その他、自分の希望以上の条件だった」(85点)

点数が低かった人(50点以下)の理由

・「洗濯機の外置き、ユニットバス、収納が1つもない、などの点が想像以上に不便だった。大家が1階に住んでいて、うまく関係を築けなかった」(5点)
・「もっといいところがあったと思うが、焦って決めてしまい後悔がある」(20点)
・「思っていたより部屋が狭かったのと、スーパーが徒歩圏内から少し離れていたから」(50点)

先輩からの物件探しアドバイス

最後に、はじめて一人暮らしをした経験からの、これから一人暮らしを考える人へのアドバイスをご紹介します。

■退去理由も聞いてみる
・「絶対に内見はした方がいい。不動産会社の担当者に、前に住んでいた人の退去理由を聞くといい」

■通勤・通学ラッシュも確認を
・「通勤ラッシュ時の電車の混み具合を考えたい。値段より毎日の快適さが重要」

■住人のマナーをチェック
・「ゴミ置き場に回収されずに残っているものがないかを事前に確認すべき」

■妥協せずにある程度費用をかけるべき
・「あまり費用を抑えるための部屋選びをすると、不便な部屋が多くてその改善のために費用がかかるから、なるべく妥協せずに探したほうがいい」
・「自宅となる場所は安い物件で我慢するよりも、ある程度の賃料がかかっても居心地の良い空間であるべきだと思う」

■条件整理を先にすべき
・「最初に条件を決めてから比較検討すべき、その中でも立地は特に重要だと思う」
・「何を妥協して、何が譲れないか、実際に住むことを考えて想像するべき。このくらいは我慢できるだろう、ということが意外と厳しい」
・「時間にゆとりを持って探すことが大切だと思う。ひとつの不動産に限らず、選択肢を増やすことも大切。あと妥協できる点、妥協できない点も明確にすると選びやすい」

はじめて一人暮らしをするという方は、期待と同時に不安もあるはず。先輩方のアドバイスを参考に、納得のいく物件探しができることを祈っております。(平田真碧)

LIFULL HOME’S