自分らしくあるための心理テクニック4選
人は緊張するとリラックスしている時に比べて、自分のポテンシャルを発揮することができなくなってしまいます。緊張の原因は、自分を良く見せようとするあまり、失敗したくないという気持ちが先行することによります。そんな緊張を緩和して、自然体であるにはどうすれといいのか。今回は、「緊張したときに心身をリラックスさせるためのテクニック4選」をご紹介いたします。
■物事を正面に見据えず斜めから見てみる
物事は正面から向き合っているだけだと、面と向き合うがゆえに緊張を覚えてしまうもの。ドキドキして自分らしさを発揮できないこともあるのではないでしょうか。この心理状態を、心理学者スティンザーは正面の相手とは“対立”しやすいと明らかにしています。隣同士の人とは同調しやすいのですが、正面の相手とは緊張関係になってしまうのです。そのため、重要な局面の際は、なるべく斜めから見てみるように心がけましょう。きっと自分らしくあることができるはずです。
■緊張は“散歩”することで解きほぐされる
ミズーリ大学のプルードン博士の実験によると、立ったまま意思決定をさせるのと、座ったまま意思決定をさせるのとでは、前者のほうが決断までに33%も速く“決断”を行っているということが明らかになったのです。また、南カリフォルニア大学のバーカイン教授も、考え事をする際は座っているよりも立ったほうが5~20%意思決定が速くなるという意見を述べています。もしも緊張で自分らしさを忘れていると感じたら、散歩してみましょう。思わぬ発見があったり余裕が生まれるはずです。
■思い込みのスキームから自分を解放する
自分らしさを発揮できないのは、実はあなた自身の思い込みであることも少なくありません。目の前の現実は同じですが、認知のしかたによって心の在り様は180度変わってしまうのです。もしもあなたが自分らしさを発揮したいなら、次の4つを考えてみてください。
・~しなければならないという思いにかられている
・悲観的である
・自己卑下のクセがある
・欲求不満に耐性が低い
これらの思い込みを“イラショナル・ビリーフ”と言います。ここから自分を解放することで、自然体でいられるはずです。
■ありのままの自分を認知すること
自分らしさと緊張は相対するものであるようですが、実は単なるズレであることも少なくありません。緊張とは、ストレスを感じている状態のことを指します。あなたが緊張をしていると、自分本来の魅力を発揮できなくなるため、まずは心をリラックスさせることが大切です。アメリカの心理学者カール・ロジャーズは、もともと人には自分で自分の心の健康を回復させ、成長させようとする力があると考えました。しかし、失敗したくない気持ちが強すぎると不適応状態になってしまいます。そのため、まずは“現実自己の認知”つまり、ありのままの自分を受け入れることからスタートしてみましょう。それが自分らしさに繋がるのです。
おわりに
“自分らしく”あることができれば、確かに楽しく生きていることができるかもしれません。でも、自分らしさとは一体何なのでしょう。意外となかなか分からないものですよね。そんなときは、子供時代のことを思い返してみましょう。きっとあなたにはあなただけのエピソードがあるはずです。実はそこに自分らしさが眠っていることも少なくありません。今のあなたは過去のあなたの積み重ね。振り返って自分を知るのも、時として大切なのかもしれません。(脇田尚揮)
認定心理士。Ameba公式No.1占い師として雑誌やTVなどに取り上げられ、テレビ東京「なないろ日和」にてレギュラーコーナー担当。また、自身が監修したアプリ 「マル見え心理テスト」はTBS 「王様のブランチ」 などでも紹介され、120万DL。著書『生まれた日はすべてを知っている。』(河出書房新社)。