ドルチェ&ガッバーナのドレスで結婚。平山美春の今後の夢|CanCam歴代モデルを直撃Vol.12

女性として妻として「常に向上心を持ち続けたい」

2021年に雑誌CanCamは創刊40周年を迎えました! それを記念して、CanCam.jpでは歴代のOGモデルを直撃。専属モデル時代から今日までの軌跡を振り返りつつ、今だから話せる撮影裏話や最近のプライベートの様子など、大人の女性として輝き続ける彼女たちのリアルなメッセージを配信中♡ これまでにも、女優として大活躍の高橋メアリージュンさんや、人気モデル西山茉希さんの知られざる葛藤など、さまざまなお話を伺ってきました。

そんなOGモデル連載の第3弾は、SNSやファッション業界誌で目にするセレブリティな暮らしぶりが話題の平山美春さん。2006年関西の大学に進学後、モデル事務所のオーディションに合格し専属モデルデビュー。

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専属モデル卒業後は、パリ留学を経て帰国。大学に編入し建築士資格を取得した2019年に運命的な出会いを果たします。最終回は、SNSでもセレブリティな暮らしが話題の平山美春さんに、ご主人との出会いや結婚生活について伺います。

人生のパートナーに出会い、さらに視野が広がった

2019年に実業家の男性と結婚。現在は、語学を生かしてご主人の仕事をサポートしている平山さん。出会いから結婚、そして未来について。

ーーご主人との出会いは?結婚の予感はあった?

「夫とはお互いに外食が好きなこともあり、仲良くさせていただいているシェフの紹介で知り合いました。初対面の感想は、穏やかで優しい人。それから何度か食事に行きましたが、とても居心地がよくて、漠然とですが『この人と付き合ったら結婚するんだろうな』と感じていました。その後、出会って半年ほど経ったころに、彼が結婚を前提にしたお付き合いを申し出てくれて私も同じ気持ちでした」

ーー出会って半年。交際の決め手は?

「食の好みだけでなく、興味のあることや好きなものが似ていて、話していると心地よくて。一人でいるより、一緒にいるほうが自然になっていったんです。30代を迎えて新しい挑戦もひと区切りついたところで…出会ったタイミングもよかったのかもしれません。お付き合いを始めてからは、ベルトコンベアに乗っているような感じで、3か月後には結婚を決めました」

交際3か月後にはプロポーズを受けていた平山さん。両家の顔合わせや結婚準備がトントン拍子に進む中、式は長年憧れていた場所で挙げることに。

「結婚式は、イタリア・コモ湖のバルビアネッロ邸で挙げました。『スターウォーズ エピソードⅡ』の劇中で密かに式を挙げるシーンがあるのですが、その舞台になったコモ湖の景観にずっと憧れていて。映画とまったく同じ場所で、家族や友人に見守られて素敵な思い出ができました」

ーーウェディングドレスについて教えてください!

「私の好みを知って下さっている”ドルチェ&ガッバーナ”に相談しました。そしてもう一点、偶然立ち寄ったパリの“ジバンシィ”でオートクチュールを作っていただけることになり、採寸やフィッティングを経てステキなドレスを纏うことができました」

↑カラフルなお花がモチーフになったドルチェ&ガッバーナのウェディングドレス。ボディラインを美しく華やかに演出する圧巻のシルエットが印象的。

↑憧れブランド”ジバンシィ”のオートクチュールは、製作期間6ヶ月。一流の職人さんによって作り上げられた最高級のドレスはもはやアートピース。

華やかな挙式後も、セレブリティとして社交界やパーティで世界中にコミュニティを広げている平山さん。ご主人の仕事に同行することも多く、ONもOFFも一緒に過ごす時間は長いという。

「結婚してからというもの、いつも穏やかでいられて心が乱れないのは主人のお陰。夫婦で一緒の時間が長くても、喧嘩になったりトラブルがまったくなくて、穏やかな彼といるとリラックスできるし安心感も。彼はいつも『ただそばにいてくれたらいいよ』と言ってくれて、その言葉にホッとします」

結婚後の変化や理想のパートナーについて

ーー結婚してよかったこと大きく変わった点は?

「20代のときは、自分の中で感情の起伏の激しさを感じていて、関西から東京に来て、人間関係に悩んだり自分を責めて落ち込んだり…ストレスを感じて気持ちが沈むことも多かったんですよね。表には出さないようにしましたが、自分に厳しくしてしまう性格で逃げ場もなくて。でも、留学を機に人に甘えることも大切だと感じてからは自分自身をアップデートしたいな、と常に考えていたんです。そんなときに結婚をして、夫から『常に頑張らなくても大丈夫だよ。頑張らない時間も必要だよ』と言ってもらえて、休んだり甘えたりすることが少しずつできるように。ありのままの自分を受け入れてもらったときに、精神的な部分がとても安定したように思います。心が広くて温厚な夫には本音も言えて、今では公私ともに大切なパートナーです」

ーー結婚生活で大切にしていることは?

「夫とは仕事でも一緒にいることが多いので、二人の時間と一人の時間を明確に分けるようにしています。旅行をしたり食事をしたり、時間や経験をシェアすることも大事だし好きだけど、お互いの趣味やコミュニティを尊重し合うことも大切かな、と思います」

現在は、主に海外投資をされているご主人を仕事面でもサポート。新しい目標や夢に向けて、彼女自身もさらに進化を続けているそう。

ーー結婚後の生活について教えてください

「今は、主人の仕事を手伝うことが楽しいので語学を生かして新しいことに挑戦中です。パートナーとして少しでも役に立てるように、と思っていますが、彼から学ぶことのほうが多いですね。決断力のあるところや新しい分野にも興味を広げていく柔軟性など、私自身も刺激をもらえて、仕事をしている姿を近くで見られてよかったと思います」

お互いに知らないことを共有し合える関係が夫婦円満の秘訣、と話す平山さん。パリ留学で培った芸術の知識を生かして、ご主人をサポートすることもあるそう。

「彼も興味を持っているアートや建築の話をしたり、旅先でフランス語を使った交渉を一緒にしたりすることで、二人の関係性がさらに密接になっている気がします。自分の”好き”を貫いた先に待っていたのが彼との人生で、今とても幸せです」

↑アートが好きな平山さんらしいご自宅のインテリア。お気に入りのスカーフを額装し、ファッション以外でも目を楽しませているそう。

CanCam時代に学んだ「自分らしさ」を貫いたことで、かけがえのないパートナーと出会い、結婚という新しい道を歩み出した平山さん。これからやってみたいこと、そして夢は?

「これまでの経験を通して改めて考えると、アートや芸術の世界がやっぱり好き。結婚式のドレスをオートクチュールにしたのもいい経験になりました。例えば、そのドレスをひとつのアートピースと捉えて、ギャラリーのような場所を作りたいです。作品を通して、ファッションを志す人が職人さんの手仕事を実際に見られたり、デザインの勉強に繋がったり。アートやファッションの世界でたくさんのことを教えていただいたので、私もその経験をお伝えしていけたらいいですね」

多くのパーティや社交界でも注目される平山さん。セレブリティとして目指す今後の姿は?

「日本はもとより世界中の方とお会いする機会が多いので、自身の人脈を広げるというより、人と人を繋げる役割も果たせたら、と思っています。そしてSNSを通して、新しい考え方や知らなかった世界、さまざまな文化を発信していく存在でもありたい。いくつになっても向上心を持ち続けていたいです」

――専属モデル時代の自分に、今、言葉をかけるなら?

「思い返してみると、当時はすごく強がっていたから『ありのままの自分でいいんだよ』と伝えたい。強がって人と接して、”私はできる”と鎧をいつも着ていた感じで…。もっともっと肩の力を抜いていいんだよ、いろんな人が助けてくれるしヒントをいっぱい教えてくれるよ!って教えてあげたい」

真面目ゆえ、若さゆえ、モデルを始めた当初は失敗談が多いと話す平山さん。それでもモデルを続けてこられたのは、彼女に曲げない“個性„があったから。歴代の編集長からは、今でも時折連絡をもらうそう。

「ここまでずっと私を見守り続けてくれる人に出会えたこと、それがCanCamで得た財産。仕事をスタートした場所がCanCamでよかった!と心から思っています。スタッフのみんなが私のことを諦めないでいてくれて、ずっと指導し続けて厳しい言葉も励ましもくれました」

ーー最後に、あなたにとってCanCamとは

「モデルの世界に入ったことで、自分を変えないといけない、と思ったのが最初の壁でしたが、”私は私らしく”でいいと教えてくれたのがCanCamでした。誰かになろうとせず、そのままを磨く、それを突き詰めたら必ずどこかに辿り着くし、自分らしく生きられる。誰かになりたいという目標が悪いということではなく、まったく同じにはなれないことでストレスを感じるくらいなら、自分の『好き』を突き詰めて高めるほうがいいような気がします。何歳になっても新しいこと始めることって素敵なことだし、きっと新しい道が拓ける。失敗もたくさんしてきたけど、それでもチャレンジする気持ちって大事だなと思います」

憧れの誰かを目指して落胆するより、”自分の楽しいに正直に”。大人の女性として輝く平山さんには、専属モデル時代から変わらない朗らかさと、たくさんの経験と出会いによってさらに磨かれた美しさと強さがありました。

CanCam歴代OGモデルインタビュー「平山美春さん編」は今回が最終回。次回も素敵なOGモデルが登場します!お楽しみに♡

平山美春Profile/大阪府出身。1987年2月18日生まれ。2006年芸能事務所「レプロエンターテインメント」のオーディションにて審査員特別賞を受賞し、専属モデルとして雑誌デビュー。2012年専属モデルを卒業後、「Oggi(小学館)」や「GINGER(幻冬舎)」などで活躍し、フランス・パリへ留学。帰国後は、大学へ進学し二級建築士の資格を取得、2019年に結婚。現在はご主人の仕事をサポートしている。
撮影/真板由起 取材/菅 博子 ※衣装はすべて本人私物です。編集部へのお問い合わせはご遠慮ください。