処世術だけじゃない!先輩・上司からかわいがられるための心理テクニック4選

先輩・上司からかわいがられるための心理テクニック4選

(c)shutterstock.com

春や秋のシーズンスタートは新しい環境に自分の身を置く人も多いでしょう。そんな中で大切なのは人間関係。特に、先輩や目上の人との関わり合いだと言えます。そこで今回は、「先輩・上司からかわいがられるための心理テクニック4選」をご紹介いたします。

■会話の黄金律「聞く:語る=8:2」を実践する

米国でのアンケート心理実験によると、人が成功するのに最も寄与した能力は「コミュニケーション能力」を一番に挙げることが多いとされました。相手と好意的な関係をつくるのがうまい人は出世をするのでしょう。しかし、これは話し上手であるのとはあまり関係ありません。実は、コミュニケーション上手な人に共通するのは、聞き上手という点。話すのは相手が8割、自分が2割が黄金律とされているくらいで、相手の話す割合が多いほど好印象を抱く傾向があるのです。聞き上手であることに努めていれば、先輩もあなたに協力したくなるはず。

■相手の警戒心を解き距離を縮める

年上の相手に好意を感じ取ってもらうのに最高のツールは“笑顔”です。笑顔はどの年齢層にも安心感を与え、相手の警戒心を解くことができるからです。このことは心理学者ハーカーとケルトナーも主張しています。その笑顔のポイントは、両方の眉を少しだけ上げて目を見開くようにして相手に接する、唇の両端の口角をわずかに上げてスマイルに近い表情をつくる、両手の肘から先を前に出して少し上げ、両掌の内側を相手に見えるように広げる、の3つです。特に、最後の手のひらの内側を相手に見せるのは、心理学的に私はあなたに敵意がありませんよ、というボディランゲージなので非常に効果的です。これを身につければ、目上の人からも好感触でしょう。

■事実を適示して褒め気持ちを上げる

ほめるという行為は、相手を認め気分をよくする心理的アクションのひとつです。でも、目下の人が目上の人をほめるのはマナー違反になる場合も。そう思われないためには、「先輩の仕事の段取りの仕方には驚きました」「課長のプレゼンの事前準備には驚きました」などと、事実のみを指摘する言い方で、感嘆を織り交ぜるのが理想的です。こうすることで、年上からかわいい後輩だなと認識され、かわいがられるようになるのです。

■小さなお願いを積み重ね大げさに感謝する

心理学においては、好意を相手に伝えると相手からも好意が返ってくるという“好意の返報性”という理論があります。そこで、先輩に小さな頼みごとをしてみましょう。些細な頼みごとなら断るほうがストレスなので引き受けてくれる可能性が高いでしょう。そして、その後に丁寧にお礼や感謝の気持ちを伝えられると、人は相手に対して認知に変化が起こるのです。「この人は自分を認めてくれている」と感じ、認知不協和が解消されるのです。そうなると、後は学校や職場で顔を合わせるだけで好意的になってくれるはず。

おわりに

年上や先輩からかわいがられることは、ただの処世術かと思われがちですがそうではありません。目上の人たちだって、新入生や新人であった時代が必ずあります。そして、いつかあなたも後輩や年下と関わる機会がやってくるでしょう。その時に、正しい礼儀作法や効率のいい仕事の仕方を教えてあげる機会があるはず。そのときに、上司との付き合い方を教えてあげることにも繋がるのです。

(脇田尚揮)

脇田尚揮
認定心理士。Ameba公式No.1占い師として雑誌やTVなどに取り上げられ、テレビ東京「なないろ日和」にてレギュラーコーナー担当。また、自身が監修したアプリ 「マル見え心理テスト」はTBS 「王様のブランチ」 などでも紹介され、120万DL。著書『生まれた日はすべてを知っている。』(河出書房新社)。