縛ることで高まる愛、“緊縛”について知ってますか?

代官山「蔦谷書店」の文学コンシェルジュである間室道子さんが『緊縛の文化史』と『フランス文学と愛』という2冊の書物を教科書に、『Precious』3月号にて「緊縛」について紹介しています。最近、「アンダーな世界では流行っているらしい」という「緊縛」。いったい、どういうものなのでしょうか?

縛ることで高まる愛、究極の快楽、“緊縛”について知ってますか?

「緊縛」と言うと、暴力的でパートナーをないがしろにした世界、と思われがちであるが、実はそうではないと間室さんは言います。「『緊縛の文化史』によれば、この行為は縛る側がものすごく気を遣う」のだそう。「へたすれば、動脈や筋を傷め、場合によっては相手は死ぬ。プレイはパートナーの同意、体調、そして始めてからの筋肉の動きや精神状態を逐一確認しながら進めなくてはならない」もので、「なにより大事なのは信頼関係です」という『緊縛の文化史』の一節から、「緊縛は愛の行為だなぁ」と真室さんは納得したと語っています。

Precious2014年3月号P286

また『フランス文学と愛』を読んでいくと、「愛の歴史は縛りの歴史でもあることがわかる」と真室さん。「心や行動を邪魔するものがきついほど、恋が燃え上がるのは現代でも同じ。身分の違い、寝取られ男、人妻と若者、スカトロ、サディズムまで、禁断の趣向が次々生まれる一方、神への愛や純愛も書かれた」とフランス文学を紹介しています。

「緊縛体験者によれば、上手な緊縛は痛くなく、とても気持ちがいいそうだ。恋愛の縛りも身勝手はノーサンキュー。束縛の裏に、相手の快楽はあるか。縛りが流行る今は、とてもデリケートな愛の時代なのだ」と間室さんは結んでいます。

 

心地がよい、愛のある緊縛……ちょっと体験してみたいかも♪ でもその前に、信頼関係を築ける殿方を見つけることから始めたいと思います!(坂田みやび)

『緊縛の文化史』 著・マスター“K”/訳・山本規雄/すいれん舎/¥2,940

『フランス文学と愛』 著・野崎 歓/講談社現代新書/¥819

 

Precious2014年3月号表紙

(『Precious』2014年3月号)

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