汗=うるおいじゃない。あなたの夏肌トラブル、根本原因は「乾燥」です!

夏も手抜きはNG! 気温が高い時期の正しいスキンケアを伝授


例年より早く梅雨入りする地方も出てきて、気温が高い日も増えてきましたね。夏になると「ベタつき」が気になりますよね。さらに今年の夏もマスク生活が続きそうということで、マスクによる蒸れも心配…。このように1年中、お肌のケアに悩まされている人も多いのではないでしょうか?

 

パナソニック株式会社が20代~40代の女性100人を対象に行ったアンケート結果によると、やはり「夏は乾燥に対しての意識が冬より薄れる」「マスクは保湿効果がある」と思っている人が大多数。

ちなみに「夏の肌トラブルの原因は何だと思いますか? 」と聞いてみると…

 

夏の肌トラブルの原因は?

第1位「紫外線」80%第2位「エアコンの冷気」(54%)第3位「発汗」(40%)という結果に。 

でも、結局のところ、夏の肌トラブルの根本的な原因は何なのでしょうか? ということで、ここからはさまざまなメディアで活躍する美容皮膚科医・貴子先生による解説をご紹介します。

「ベタつき」の根本原因は「隠れ乾燥」!



貴子先生は「マスクで肌表面を覆うということは摩擦が生じるということ。特に、不織布マスクの場合は肌への摩擦の影響が大きく、その影響を最小限にするためにも意識的に肌の保湿が必要です」と断言。

また、夏の肌のベタつきは、実は「肌の乾燥」が根本的な原因のようです。

「夏は保湿ケアをすると余計ベタつきを感じるため控えめにしているという人も多いですが、実はその行為が『夏の隠れ乾燥肌』を生んでしまっています。夏の方がエアコンによる室内の乾燥に加え『冷え』を原因とした代謝の低下により肌の乾燥が生じやすくなります。さらに、夏場は気温が高く、汗が出るため肌がしっとりしていると勘違いしてスキンケアがおざなりになりやすいことや、たくさん汗を流すことによって肌の水分や保湿成分が一緒に流れ落ちてしまうこと、冬と比較して紫外線が強くなることなど、様々な原因で実は乾燥というダメージを受けやすくなっているのです。

加えて、夏の乾燥によって引き起こされるトラブルとして1番注意したいのが『ターンオーバーの低下』です。メラニンができやすい夏場に肌のターンオーバーが低下すると、秋冬にくすみやシミができやすくなります。夏の間にダメージを回復させる保湿ケアをしておけば抑えられるので、エイジングケアのためにも夏場の保湿ケアが重要です」

 

夏は発汗後のケアが重要!


貴子先生に聞いた「発汗後におすすめな夏の肌ケア」はこちら。

■肌に化粧水を浸透させる

汗には体温を調整する役割がありますが、汗が蒸発すると肌の潤いまで奪われてしまいます。その上、乾燥してしまった肌に、汗に含まれる塩分や尿素、雑菌などが浸入すると様々な肌トラブルが起こりやすくなります。そのため、しっかりと汗を拭いてから、乾燥を防ぐために肌に化粧水を浸透させることが大切です。そして、化粧水の後は必ず乳液などの油分でフタをする、また、日焼け止めで紫外線ダメージを回避するといったケアも効果的です。

 

■保湿ケアでメイク崩れを防止

夏は化粧崩れに悩む人も多いと思います。化粧崩れを防ぐにはしっかりとした「保湿ケア」が重要です。皮脂は肌を外部刺激から守ったり水分の蒸発を防いだりしていますが、多量に分泌されるとお化粧崩れの原因になり得ます。肌が乾燥すると、肌を外部刺激から守るために皮脂が過剰に分泌されますので、保湿をして事前に皮脂や汗の過剰分泌を防止することがメイク崩れの防止につながります。夏は化粧水ミストを活用するのも効果的です。

 

■週1~2でディープクレンジング

汗でドロドロになったメイクは1回のクレンジングだけでは落ちにくいため、夏のクレンジングはとても重要です。また、夏は皮脂の分泌量が増えますが、余分な皮脂が肌に残ると、皮脂が酸化して肌荒れや毛穴の黒ずみ、肌の炎症などの原因になりかねません。そこで、週に1~2回はスチーマーなどを活用しながらディープクレンジングを行い、日々のスキンケアにおいても角質層まで浸透させる保湿ケアを行うことが「夏の隠れ乾燥肌」を防ぎ、美肌を目指すためには欠かせないお手入れ方法です。

以上「夏の肌トラブルと改善策」について紹介しました。夏は冬ほど保湿ケアをしなくても大丈夫だと思っている女性が多かったものの、夏の肌トラブルの根本原因は隠れ乾燥であることがわかりました。夏のケアのポイントもいくつかご紹介したので、これからの季節も油断せずに実践して、美しいお肌をキープしましょ!(澤夏花)

美容皮膚科医 貴子先生 松倉クリニック代官山 院長
日本形成外科学会認定専門医 帝京大学医学部卒業
京都大学付属病院など大学病院を経て、 都内美容外科クリニック院長など歴任。日本形成外科学会認定専門医の知識を活かして正しい美容医療を行う。

情報提供元/パナソニック株式会社