仕事や勉強の集中力を高めるテクニック
誰もが楽しいことに対しては、時間を忘れるくらい没頭するという感覚を体験したことがあるはずです。でも、いざ仕事や勉強に取り組もうとしても、なかなかすぐには集中できませんよね。どうすれば集中力をUPしパフォーマンスを高めることができるのでしょう!? そこで今回は、「仕事や勉強の集中力を高めるテクニック」をご紹介いたします。
■まずは“自分スタイル”に環境を整える
仕事や勉強に集中したいときは、まず環境を整えておくと力を発揮できることも少なくありません。環境など外部からの情報に自分の欲求が左右されることを、心理学では“外発反応性”と呼びます。この外発反応性が高い人は、自分が求めていなくても外部の情報につられやすいとされます。もしも部屋やデスクの上が散らかっていたりすると、何かをやろうとしても気持ちまで不安定になり取り組む気力が湧かないことも少なくありませんよね。そんなときはやるべきミッションを一度忘れて、まず掃除から取り組んでみましょう。ちょっとした達成感が得られるうえに、環境も整い集中する体制が整うはずです。ただし、片付けることをミッションにしないよう気をつけて。
■具体的な数字で目標をセットする
集中力を維持するために一番簡単な方法は、目標を具体的な数字で確認できるようにすることです。これを“目標設定理論”と言います。マラソンでもそうですが、先が見えない目標をひたすらこなすと精神的な疲労が蓄積してしまいます。具体的な数字で自分が受け入れやすい目標を提示すると、仕事に取り組むモチベーションはグンと上がります。「とにかく頑張ろう」というのが一番危険! そういった抽象的な目標より「50問中あと残り3問!」といったように数字を提示すると、ゴールが見えるため集中力が継続しやすくなるのです。
■努力後のちょっとした“ご褒美”を用意する
人は誘惑に弱い生き物。そんな中でやるべきことに集中するには、強い意志の力が必要と思われるかもしれません。しかし、その逆で欲求や煩悩はうまく使えば武器にもなるのです。そこで必要になってくるのがご褒美。何でも構わないので、目標を達成したらこのご褒美が待っているという仕組みをつくっておきましょう。これを“報酬の自己暗示”と言い、自分のパフォーマンスを高める心理効果があるのです。「あと1時間がんばったら美味しいスイーツが待ってる!」と思えば、平時よりも集中力が高まるはずです。
■達成後のイメージが適度な緊張感を生む
緊張するとそれがプレッシャーとなり、あまりいい結果にならないという意見もありますよね。でも、それは不慣れなことをする場合であり、慣れていることをするときは、適度な緊張感は最高のパフォーマンスを生んでくれるのです。これを“ヤーキッズ・ドッドソンの法則”と呼びます。そのため、達成したときのことをイメージすることで、自分に適度な緊張感を与えることが集中力を高めるうえで大切なのです。これは一流スポーツ選手なども取り入れているイメージトレーニング法。対象に没入するためのマインドをつくる、科学的な方法なのです。
集中力を高めるためには、自分の心の持ちようや習慣づけも大切ですが、環境づくりをすることも重要なファクターです。例えば、どこで仕事や勉強をするかなどが、まさにこれに該当します。自宅でマイペースにやるのが向いている人、図書館や職場・学校など人が周りにいたほうが向いている人、ながら学習が向いている人など、実にさまざまなタイプがいます。どんな環境で自分が最高のパフォーマンスを出せるかを知っていれば、きっと集中度合いも大幅に変わってくるはずですよ。(脇田尚揮)
認定心理士。Ameba公式No.1占い師として雑誌やTVなどに取り上げられ、テレビ東京「なないろ日和」にてレギュラーコーナー担当。また、自身が監修したアプリ 「マル見え心理テスト」はTBS 「王様のブランチ」 などでも紹介され、120万DL。著書『生まれた日はすべてを知っている。』(河出 書房新社)。
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