ちょっぴり不安…いいことが続くと明日何か起きるんじゃないかって思いませんか?

いいことが続くと明日何か起きる?

いいことが起こると嬉しい気分になるのは、人として当たり前の感情ですよね。でもいいことが連続して起こると…… あなたはどう感じますか? 中には何だか不安になる人もいるのではないでしょうか。そこで今回は、「いいことが続くと明日何か起きるんじゃないかと感じるメカニズム」をご紹介いたします。

■正常性バイアスがかかり“ものの見方”が偏っている

いいことが続くと何だか不安になってしまいがちですが、これは非常にもったいないこと。いいことはずっと続かないという思い込みのせいで、せっかくのチャンスを逃してしまいます。これは心理学でいわれる「正常性バイアス」という法則によるもの。コインを投げて表が立て続けに3回出た後に、多くの人はそろそろ裏が出るだろうと考えてしまいます。でも、実際には4回目に表が出る確率は同じく1/2のままです。このような思い込みは、私たちの脳がよくやる判断違いによるもの。ものの見方を正しくすることができれば、臆さずにいいことをさらに連続して起こせるかもしれませんよ。

■いいことが起こると罪悪感を覚える

いいことが立て続けて起こると、場合によっては罪悪感を覚える人もいるでしょう。自分だけが幸せだと、周囲に対する申し訳なさを感じてしまいやすくなるのです。これは日本人の価値観が「恥の文化」であることが大きいと言えます。周囲から後ろ指をさされてしまうようなことをしていると、恥ずかしいという気持ちを抱きやすいと言えます。仮に後ろめたくないことでも、「自分だけ」というところに申し訳なさを感じる心理傾向があるのです。あまり周囲の目を意識せずに、自分の幸せに集中しましょう。あなたの幸せを支配しているのはあなただけなのですから。

■過去の経験則に縛られ未来の不幸に怯えている

いいことが続くと、なぜ人は不安になるのでしょう。それは、次には悪いことが起こるかもしれない、不幸の前兆かも? と予感してしまうところにあります。これは過去の経験則に支配されるケースも少なくありません。例えば、彼とラブラブだった矢先にフラれたり、宝くじが当たったその後で事故に遭ったりなど、幸と不幸をほぼ同時に味わうとそれが強く印象づけられます。そのときの経験に縛られて、未来にやってくるかどうかも分からない不幸に怯えてしまうのです。あまり過去にとらわれず、未来の幸運を信じるようにすれば無用な不安は払しょくされるはず。

■無意識の幸せ恐怖症に悩まされている

心理学の世界においては「幸せ恐怖症」というフレーズがあります。これは、幸せになることに対して強い恐怖や抵抗を感じる心の動きのことを言います。この幸せ恐怖症になると、恋の成就や仕事の達成など本来喜ぶべき状況を、自分から手放そうとしてしまうのです。しかも当の本人は、なぜそんな気持ちになるのか理解できていなかったり、無意識である場合がほとんどです。表面上は幸せを望みながらも、深い内面ではそれを恐れている…… この症状は幼少期の経験やトラウマから作られる場合が多いとされます。(母親など親からひっぱたかれたあとに抱きしめられたり、その逆の行動をとられると子供のなかで矛盾が生じ、ダブルバインドという状況になってしまいます。ふたつの矛盾した命令を受け取った者が、その矛盾を指摘することができず、しかも応答しなければならないような状態を体験すると、)その結果、幸せになるのが怖くなってしまうのです。リラックスしていいことを受け入れる習慣づけが大切でしょう。

 

すごくラッキー! ということが起こったら、不安を感じる前になんでもいいので誰かのためになることをやってみましょう。いわゆる、幸運をお裾分けするという発想を持ってみるのです。それをするだけで、罪悪感や過去の教訓、未来への不安がかなり軽減されます。なぜなら、人のために尽くした自分だからこそ、いいことが起こるのだという納得材料が心の中にできあがるからです。自分の心の中にいいことを受けいれる準備ができれば、きっと幸せになるのは怖くなくなるはずです。(脇田尚揮)

脇田尚揮
認定心理士。Ameba公式No.1占い師として雑誌やTVなどに取り上げられ、テレビ東京「なないろ日和」にてレギュラーコーナー担当。また、自身が監修したアプリ 「マル見え心理テスト」はTBS 「王様のブランチ」 などでも紹介され、120万DL。著書『生まれた日はすべてを知っている。』(河出 書房新社)。