髪と頭皮を健やかに清潔を保つために欠かせないシャンプー。でも、普段なんとなく選んでいませんか? 美容師がおすすめするサロン専売品やドラッグストアで購入できるシャンプー、プロ直伝の正しいシャンプー方法をご紹介します。ぜひお気に入りの市販シャンプーを見つけてくださいね!
Contents
市販シャンプーの選び方とは
◆プロに聞く!いいシャンプーの選び方
正しいヘアケアのコツを、プレミアムヘアケアブランド「milbon」シリーズなどを手掛ける、株式会社ミルボンで開発マネージャーを務める熊﨑慎也さんに伺いました。
「この成分が入っているからいい」では一概に決められません
シャンプーは汚れを落とす洗浄成分(界面活性剤)だけではなく、保湿成分やコンディショニング成分など様々な成分が組み合わさって配合されています。その配合量や配合バランスによっても効果や使用感は大きく異なってくるので、成分の種類だけで良し悪しを判断するのは難しいもの。やはり大切になってくるのは自分に合っているか。髪の状態(髪質やダメージレベル)、悩み、なりたい仕上がりを考え、それに合ったシャンプーを選ぶのがベストです。
迷ったら美容師さんに相談を!
なりたい姿が分からないという方は、普段髪を切っている美容師さんに相談するのがおすすめ。髪のプロフェッショナルですので、悩みや仕上がりの好み、ライフスタイルに合わせて、最適なヘアケア製品やお手入れ方法のアドバイスを教えてもらえるはずですよ。長年通い続けているサロンなら、以前の髪と現在の髪の違いに気づいてくれることも。
また、いわゆる「サロン専売品」のヘアケアアイテムは、さまざまな髪質やダメージ状態、悩みやなりたい仕上がりに応えるために細分化された設計になっています。髪の状態と製品の特長を知った上でベストな製品を選んでくれるので、美容師さんに一度相談してみることがシャンプー選びの近道かもしれません。
■シャンプーの「さらさら」と「しっとり」どっちを選べばいい?
こちらも引き続き、株式会社ミルボンで開発マネージャーを務める熊﨑慎也さんに伺いました。
軟毛か剛毛かをひとつの判断基準に!
軟毛の方は、毛髪が細く、絡まりや引っ掛かりを気にされる方が多い傾向があるので、「さらさらタイプ」のシャンプーを好む方が多いです。一般的に「さらさらタイプ」のヘアケアアイテムは、毛髪表面のキューティクルをオイル成分や皮膜成分などでコートすることによって絡まりや引っ掛かりを押さえ、軽やかなすべりを与えるように設計されています。
一方で硬毛の方は毛髪がしっかりしており、パサつきやゴワつきが気になりますよね。「しっとりタイプ」のケア用品は一般的には毛髪内部に保湿成分やオイル成分などを補給することによって、パサつきやゴワつきを抑え、保湿感を与えるように設計されており、硬毛の方に好まれる質感です。
■頭皮がにおう…選ぶべきシャンプーって?
頭皮のにおいが気になるときはどうしたらいいか、汗界のスペシャリスト、五味クリニック・五味院長と、美容師の喜多翔吾さんに聞いてみました!
Q:頭皮がにおいます…原因ってなんですか?
「ゴシゴシ洗いすぎるのはNG! 頭皮には、髪の水分を保つために必要な“皮脂膜”という膜があります。毎日激しく髪を洗ってしまうと、皮脂膜を破壊してしまうことも。地肌を傷めることも頭皮のにおいの原因のひとつです」(五味先生)
Qシャンプーの正しい選び方は?
「頭皮をしっかり洗ってもOKなシャンプーと、ダメなものがあるので気をつけて。毛穴汚れや頭皮臭には炭酸シャンプーがおすすめです」(Laf from GARDEN 喜多翔吾さん)
■毛穴汚れや頭皮臭におすすめの市販シャンプー
手で泡立てる必要がなく、プッシュすると最初から濃密な泡が出てくる炭酸シャンプー。泡立てるのが面倒という人にもおすすめ。
アミノ酸配合も!サロン専売の市販シャンプー
■ミルボン ピュリファイング ジェルシャンプー
頑固な皮脂汚れに高密着して洗い落としてくれるジェル状シャンプー。地肌トラブルの要因となる過剰な脂肪酸を除去し、適切な油分とうるおいを補給。地肌から美しく、一本一本が輝きに満ちた髪へ。
■アマトラ アフィア アミノサボン<シャンプー>
髪と頭皮に栄養を与えながら、さっぱりと軽やかに洗い上げるシャンプー。13種類ものアミノ酸配合で、髪のダメージを補修しながらうねりを抑えてくれます。
■ケラスターゼ ブロンドアブソリュ シリーズ
ハイトーンカラーヘアの悩みに応える「ブロンドアブソリュ」シリーズ。ダメージケアや色もちを保つのはもちろん、イマドキの抜け感のある仕上がりまで引き出します。
「バン ルミエール」はハイトーンカラーへアを補修、保湿、保護して、艶とうるおいを与えるシャンプー。なめらかで軽い髪質に導きます。「バン ブロンドアブソリュ」は、いわゆるムラシャン。紫色素で黄味やオレンジ味を抑えて色味を保ち、髪に艶めきを与えます。「バン ルミエール」とのW使いもオススメ。
香りも◎ドラッグストアで買えるおすすめのシャンプー
■米肌 活潤ヘッドクレンズ
シャンプー、コンディショナー、トリートメント、マッサージ、頭皮ケアをひとつに集約した高機能クリームシャンプー。お米と発酵の力で生まれたライスパワー®No.1-Eをはじめ、厳選の美容成分を贅沢に配合。頭皮の皮脂バランスをコントロールし、毛髪ダメージを保護して補修。頭皮も肌の一部と考え、シャンプー用の洗浄成分ではなく顔用のクレンジングクリームに使用される洗浄成分を採用。独自処方でうるおいを保ちながらすっきり洗い上げ、自然なハリ・コシ・ツヤのある髪へ。
■ザ パブリックオーガニック スーパーバウンシー 精油シャンプー
豊潤なアミノ酸系植物泡が乾燥髪をしっとり洗い上げます。マンダリンオレンジとゼラニウムの香りで癒し効果も!
■ピュアン デトクレンズ シャンプー
根元はベタつくのに毛先はパサつく、そんな混合頭髪のお悩みを解消してくれるシャンプー。「汚れを落とす」&「うるおいで満たす」のふたつのアプローチで、軽やかなうるつや髪へと導きます。ノンシリコーン処方のシャンプーは、1日の汚れを浮き上がらせてしっかり除去。同時に、あとに使うトリートメントのなじみを良くします。
■いち髪 ナチュラルケアセレクト シャンプー
「肌に優しい」、「保湿力が高い」といわれるアミノ酸系洗浄成分の中でも、「泡立ちがいい」ものを配合。軽やかな指通りとなめらかな仕上がりを実現するスムースラインと、パサつく毛先もしっとりまとまる髪に導くモイストラインの2種。髪の毛のパサつきやダメージが気になる、洗浄力の高いシャンプーを使うと頭皮がヒリヒリする、そんな人にもおすすめです。
オーガニック成分入りや地肌にも◎市販のシャンプー
■アヴェダ ボタニカル リペア シャンプー
オーガニック素材にこだわって、環境にも配慮した、人にも地球にも優しい自然派ブランド・アヴェダの最高峰ライン「ボタニカル リペア シリーズ」。繊細なダメージヘアを贅沢な泡でやさしく洗うシリコン・サルフェート洗浄成分フリーのシャンプー。カラーセーフ処方で、お気に入りの髪色も長持ち。オーガニックのイランイラン・ローズ・マジョラムなど、軽やかなフローラルハーバル系の香りもフレッシュ。
■コンフォートジャパン ダヴィネス オイ シャンプー
ホイップのような泡立ちと良質なオイル成分で弾力のある健康的な髪へと導くシャンプー。泡立ちが良くストレスフリーに洗えて、サラサラな仕上がり。
■江原道 スカルプ エイジング リペア シャンプー
頭皮に優しい洗浄成分ときめ細かく濃密な泡で、頭皮のうるおいを保ちながらしっとり洗い上げるシャンプー。髪の内部に浸透してダメージを補修するシルクとコラーゲンを贅沢に配合。さらにキューティクルのうるおいをサポートする植物性T3オイルで、スキンケアのようにうるおう艶髪へと導きます。使うたびに髪にハリ・コシが出でて、根本から立ち上がるようなふんわりボリューム感を実感。リンスやコンディショナーは使わなくてもOK。
■XLUXES(エックスリュークス) ヘアシャンプーリキッド
豊かな泡で行うスカルプクレンジングは、単品、もしくはシャンプーと混ぜて使うだけというお手軽さ。頭皮に美容成分を「与える」、汚れをしっかり「落とす」、うるおいで「整える」の3コンボで、ハリ・コシのある美しい髪へと整えます。注目の先進成分「リデンシル」配合で髪の成長をサポート。天然洗浄成分のインドハーブミックスは通常の泡では落ちにくい頭皮の皮脂や汚れをしっかり洗い流します。さらにアセロラやザクロなど赤い果実のパワーとダブルコラーゲンで毛髪サイクルを整えてうるおいのある柔らかな頭皮へと導きます。
■ザ・プロダクト ドライシャンプー
頭皮と髪を健やかに整える、水のいらないドライシャンプー。ダマスクローズ蒸留水と植物由来のアルコールが皮脂を包み込むように浮かせ、清浄効果と保湿効果で頭皮を乾燥することなくすっきりと保ちます。ペパーミントの爽やかでスッキリとした使い心地も◎。
■ルネ フルトレール ナチュリア ドライシャンプー
植物スターチやクレイなど4種の吸着パウダーを主成分としたスプレータイプの洗い流さないシャンプー。髪の根元を中心に直接吹きかけると余分な皮脂を吸着して、ベタつきやニオイの原因を閉じ込めます。パウダーでも髪に白残りせず、頭皮に良くなじむティンテッドタイプです。抗菌や浄化作用のあるハーブ、バジル、ミント、キャラウェイのエッセンシャルオイルを配合。頭皮にうるおいをあたえ、清涼感のある香りでリフレッシュ。水を使わなくても、手軽に洗い立てのような美しい髪へと仕上げてくれます。ベタつきでペタンコになりがちな髪にも自然なボリューム感を出してくれるので、スタイリングに使ってもOK。
ヘアケアで大切なシャンプーのやり方
■毎日のシャンプーが美髪のキモ!正しいヘアケアのコツ
シャンプーは「洗い落とす」ことはもちろん、同時にうるおいやケア成分を髪の中に浸透させる役割も持っています。その効果を化粧品にたとえると、汚れを洗い落としすっきりしたお肌へうるおいや美容成分を浸透させる「化粧水」のようなもの。
シャンプーでしっかりとうるおいやケア成分を浸透させてからトリートメントをすることで、さらに効果が高まります。心がけたいコツはこの3つ。
【1】シャンプーの前に、ぬるま湯で「予洗い」をするべし
シャンプーを手に取る前に、まずは1分半程度、ぬるま湯で「予洗い」をすることが大切です。この「予洗い」をしっかり行うことのメリットは「泡立ちの邪魔をする汚れが落ち、スムーズに泡立つ」「髪が水分を吸って、シャンプーの成分が効率的に作用する」ことが挙げられます。
お湯の温度は38℃くらいが目安。熱すぎると頭皮の皮脂を必要以上に取りすぎてしまう一方で、ぬるすぎると汚れが落ちにくく、シャンプーの泡立ちにも影響してしまうこともあります。
思い返せば美容院のシャンプーではこの「お湯でしっかりと洗う」時間が長いですよね。自宅でも「予洗い」を行うことで美しい髪に近づけます。
【2】しっかりと泡立てることが大切
シャンプーを効果的に使うためには「しっかりと泡立てる」ことが重要です。こちらも美容師さんは当たり前に行っていますが、自分でシャンプーをする際にはやっていない……という人も多いもの。
泡立てることのメリットは、「洗浄成分が頭皮や根元までまんべんなく行き渡りやすくなること」「泡が毛髪同士の間のクッションとなり、摩擦を和らげてくれること」があります。
【3】指の腹で洗い、丁寧にすすぐ
洗う際は「頭の表面だけをなで洗いする」ではなく「指の腹で頭皮をマッサージするような意識で洗う」ことがポイント。
すすぎ残しは頭皮トラブルの原因にもなるので、頭皮や髪にヌルつきがなくなるまで丁寧にすすいで。耳の後ろや襟足などはすすぎ残しがちなので要注意。
※取材にご協力いただいた方の肩書等は取材時のものです。
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