二階堂ふみの色気ムンムン!『地獄でなぜ悪い』公開

一度きりの人生、できることなら天国へ行けるよう清く正しく生きたいもの♥ でもこの映画を見ると、地獄でなぜ悪い……と思うがごとく、ぶっ飛んだ女の生き方も魅力的じゃん(!?)と、心揺さぶられてしまう園子温監督の最新作が10月5日公開に。

ヤクザの組長・武藤(國村隼)は、獄中の妻しずえ(友近)の夢でもある、娘ミツコ(二階堂ふみ)を主演にした映画の製作を決意。「映画の神様」を信じるうだつのあがらない映画青年(長谷川博己)と、通りすがりのごく普通の青年を監督(星野源)に迎え、手下のヤクザたちをキャストに映画作りを始める。しかし、対立する池上組の組長でミツコに恋心を抱く池上(堤 真一)も巻き込み、事態は思いもよらない方向へと進んでいく……。

 地獄1

(この映画、スタッフも出演者も全員ヤクザなんです)

園子温監督お得意のエロとナンセンス、そして今回初!というエンターテイメント性をふんだんに盛り込んだヤクザ映画は、まさに“痛快”のひとこと。鑑賞のおともに「ビールくださ〜い!」と叫びたくなる、のどごし最高の作品に仕上がっています。

中でも「Woman Insight」が注目するのは、女優の二階堂ふみさん。園監督は女優の配役も天才的で、過去には映画『愛のむきだし』の満島ひかりさんや、ドラマ『みんなエスパーだよ』の夏帆さんなどが作品内で新たな魅力を開花させました。二階堂ふみさんも園作品で化けた女優のひとり。前作『ヒミズ』では、彼女をヴェネチア国際映画祭マルチェロ・マストロヤンニ賞(新人俳優賞)の受賞に導いたほどなんです。

そんな二階堂ふみさんの今回の役は、セクシーで破天荒なヤクザ組長の娘ミツコ。正直、作品を観るまでは、二階堂ふみ=セクシーはあまり結びつかなかったけれど……、その演技力に脱帽です! まだ19歳になったばかりとは思えないムンムンの色気は「そりゃあ(堤真一さん演じる)池上も好きになっちゃうよね〜」と唸ってしまうほど。きっと、映画を観た男性たちのことも虜にしているのでは? と思うほどの魔性っぷりでした。この色気……、女性としてちょっと勉強になります(笑)。

地獄2

(星野源さん演じる公次も、ミツコにタジタジ)

地獄3

(ちなみに、園組初出演の友近かあちゃんもいい味出してます)

ストーリーは最後まで、手脚首もげまくり&血しぶきのオンパレードというキレッキレの内容なので、女の子には好き嫌いがあるかもしれないけれど、ただのエンタメで終わらないところが園作品。爆笑をしながら、ちょっと切なく優しい気持ちになれるラストは必見! 難しく考えず、ビールを片手に頭をからっぽにして観に行きたい作品です。(西村真樹)

映画『地獄でなぜ悪い』は9月28日より新宿バルト9ほか全国ロードショー
(C)2012「地獄でなぜ悪い」製作委員会
配給:キングレコード、ティ・ジョイ