おじさま世代からのセクハラ撃退!TENGA広報女子の対処法3つ【セクハラ対策2】

「#MeToo」運動などで話題になりつつも、いまだに多くの女性を悩ませているセクハラ問題。
セクハラは本来絶対にあってはならないものですが、現実的に見ればまだまだゼロになったとは言えません。
職場や飲み会で不快な思いをしたり、傷ついたりしている女性は今もたくさんいますよね。

撃退
(c)Shutterstock.com

そこでCanCam.jpでは、「性」にまつわるさまざまなアイテムを扱う株式会社TENGA(以下、TENGA社)で働くふたりの女性にインタビュー。
働く中で培ったリアルなセクハラ対処術を教えていただきました。
今回は年上の男性、とくに40〜50代以降の「おじさま世代」からのセクハラに対して、効果的な対策を伺っていきましょう。

▼年下女性は言いやすい?おじさま世代からのセクハラ


前回に引き続きお話を聞かせてくださったのは、TENGA社の広報を務める西野芙美さん、工藤まおりさん(※取材当時)のおふたりです。
(※工藤さんは現在退職されています。)

西野様工藤様
【左】工藤まおりさん、【右】西野芙美さん。

 

第1回のインタビューで伺ったところ、広報のおふたりがセクハラを受けやすい場面は人前に出る展示会やSNS、仕事関係の食事会など、さまざまとのことでした。
さらに、セクハラする側の年代別の傾向についても聞いてみましょう。

 

CanCam.jp編集部(以下、編集部):セクハラする側の世代によって、傾向の違いを感じたことはありますか?

西野芙美さん(以下、西野さん):個人的な感覚ですが、年の離れたおじさま世代の方から受けるセクハラは「無意識でしているんだろうな」というケースが多いと感じます。悪気なくセクハラしてしまっている人が、若い世代より多いかもしれません。

工藤まおりさん(以下、工藤さん):年下の男性が仕事相手の場合、年上の私にある程度の敬意を示してくれるから、結果的にセクハラに繋がらないのかも。反対に年上の男性だと、こちらが年下の女の子だっていうだけで極端に見下してくる人がいますね。

西野さん:セクハラする人は無意識に「言いやすい人」を選んでいると思うので、年下の女性だと思うとハードルが下がってしまうのかもしれません。自分のことを受け入れてくれそうだとか、反撃しなさそうだと感じるのかも。
ただ、もちろん年上男性でもこちらに敬意を持って接してくださる方はたくさんいますし、年下でも勘違いしてセクハラしてくる人はいます。傾向はありつつ、根本は人それぞれですね。

▼おじさま世代のセクハラに効果的な、3つの会話術


おじさま世代の中でも、年下女性への敬意を忘れた人には要注意。「何をしても受け入れてくれそう」という勝手な思い込みが、無意識のセクハラを生むこともあるようです。
そんな「おじさま世代からのセクハラ」を最短で強制終了させ、こちらのダメージを最小限に抑えるためにはどうしたらよいのでしょうか?
効果的な3つの会話術を教えていただきました。

◆その1 先制攻撃で「尊敬している」アピールをする

工藤さん:私の場合は、「仕事や人格を尊敬している」ことをアピールします。
「◯◯さん(相手のおじさま)の仕事のやり方、すごく尊敬しています」
「奥様のことを大切にされていますよね。そういうところを尊敬しています」
「◯◯さんは女性を尊重してくださいますよね。いつも尊敬しています」
というふうに、尊敬しています!ということをアピールします。
そうすると相手の中で、私という人間のポジションが「そのへんの年下の女の子」から「自分を尊敬してくれている女性」に変化するんです。
人間、自分を尊敬してくれている人をむげに扱うことはなかなかできないみたいです。セクハラを受けにくくなるし、無意識に下に見られることも少なくなります。

 

◆その2 「大切にされている女性」というイメージを持たせる

工藤さん:飲み会に行くとき、右手の薬指に指輪をつけていくことがあります。少し高級でシンプルな指輪だと「彼氏にもらったものかな? 大切にされているんだな」というイメージを持ってもらいやすくなるので、おすすめです。セクハラや望まないお誘いが減りますよ。

西野さん:私も結婚して指輪をつけるようになってから、セクハラに関してずいぶん楽になりました。独身だったときと全然反応が違うんですよ。

編集部:大切にされているイメージを出すと、相手の反応が変わりますか?

工藤さん:変わりますね。「ひとりの相手に大切にされている女性」というイメージを持たれると、人間として尊重する気持ちが湧きやすいみたいです。
そもそも「彼氏がいます」「大好きなんです」とアピールするだけでも性的対象から外れやすくなるので、ノロケ話をするのもいいと思います。

 

◆その3 相手の話をどんどん引き出す

西野さん:自分の話を聞いてほしい気持ちは誰にでもありますよね。「俺の若いときはこうだった」って話をするのが好きなおじさま世代も多いです。
セクハラをかわす手段としては、その「話したい心理」を上手に活用するのも効果的です。こちらから進んで相手の話を引き出すといいですよ。
とくにおじさまの故郷の話を引き出すと、自然と盛り上がれることが多いです。「◯◯さん、ご出身はどちらですか? あー愛媛なんですか。私まだ行ったことないんですよね、どんな名産品があるんですか?」というふうに、観光情報を引き出しちゃいます。
もし相手がセクハラっぽいことを言い始めたり、「最近の若いもんは……」みたいなお説教モードに入りかけたら、すかさず「そんなことより昔の話をもっと聞かせてくださいよー!」って話をそらしてしまいます。

▼おじさま世代のセクハラ対策・まとめ


では、情報をまとめてみましょう。

おふたりが実践している「おじさま世代対策の会話術」は、

1. 先制攻撃で「尊敬している」アピールをする
2. 「大切にされている女性」というイメージを持たせる
3. 相手の話をどんどん引き出す

この3つ。できそうなものから会話に取り入れ、上手にセクハラを回避していきましょう。

次回は、セクハラ被害を予防するための「スキを見せない簡単なコツ」について伺っていきます。

 

★次回はコチラ→ セクハラを防ぐ!TENGA広報女子が実践する「スキを見せない超簡単な3つの方法」【セクハラ対策3】

 

■取材協力 株式会社TENGA
※内容はすべて2019年3月7日(木)当時の情報です。

(取材・文/豊島オリカ)

 

★TENGA広報女子のセクハラ回避術。心がけている5つのコツ【セクハラ対策1】

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