時代の最前線を走り続ける女性ファッション誌。その編集長たちは、2013年をどう総括し、2014年をどう予測するのか? 今回、Woman Insight編集部は、Happy&Activeな30歳前後の女性へ向けたファッション誌『AneCan』の編集長、福田葉子さんにお話を伺ってきました。
Woman Insight編集部(以下、WI) 2013年の『AneCan』にとっての重大ニュースを教えてください。
福田編集長(以下、福田) まずは、3年かかった押切もえの小説『浅き夢見し』を出版したこと。そして、モデル歴19年目の高垣麗子が初めてのライフスタイル本を出したこと。このふたつは『AneCan』編集部にとって、すごく大きなものでした。あとは9月号で葛岡碧が初の単独表紙を飾ったときのセミヌード。この表紙は「きれいだ」「かっこいい」「憧れる」と、とても反響が大きかったですね。表紙でのセミヌードは2009年の高垣麗子以来です。
WI 福田編集長が振り返る、これはすごかったな、という流行はありましたか?
福田 春先のパンツブーム。花柄などの柄パンがものすごい勢いでした。『AneCan』が仕掛けたものでは『クルチアーニ』のブレスレット。これは『AneCan』読者だけではなく様々なところで流行していましたね。編集部でもみんなつけていました。……あ、編集部ではスニーカーも流行りましたね。スニーカーならなんでもいいわけじゃなくて、みんなニューバランスを履いていた。
WI 2013年、『AneCan』読者に何か特筆すべき傾向はありましたか?
福田 日本の大きな経済ニュースで言えば、アベノミクスがあったり、消費税増税が決定したりということがあったと思いますが、それで2013年の『AneCan』読者の消費傾向が2012年と比べて何か変わったかと言われると、あまり変わっていないんです。
WI そうなんですか! ちなみに『AneCan』読者とは、そもそもどのような人たちなのですか?
福田 あまり景気に左右されない存在ですね。いつも元気で、人生に積極的な女の子たちです。それは2007年の創刊当時から変わっていません。よく買うし、よく食べるし、よく飲むし、よく動く。最近言われる「家ごもり消費」でもないですし、消費意欲と労働意欲がある女の子たちなんです。安いものも高いものもどっちも好きで、そんなに主婦願望があるわけではなく、かと言って基本的にそんなにキャリア志向でもない。もちろん中にはキャリア志向の人もいますけどね。いずれにせよ、ちゃんと働いて、よく稼いで、よく遊ぶ。そんな人たちです。
WI そんな『AneCan』読者たちからは、どんな記事に大きな反響があったのでしょうか?
福田 今の子たちは、みんなそれぞれにすごく情報を持っていて成熟しています。だから、たくさんある情報の中でも、本当に正しい情報は何かを知りたがっている。小手先の、誰にでもわかるようなものじゃなくて、プロの専門家に教えてもらいたがってるんですね。例えば、2013年12月号の、ファイナンシャルプランナーやキャリアアドバイザーなどのプロによるリアルな「ボーナスの使い道」特集。これは大きな反響がありました。
お話をうかがっていると、20代後半~30代前半の女性である『AneCan』読者たちのマネー事情が、あまりにも面白い! よく世間で言われる「○○離れ」もなく活発に消費し、投資にも興味を持っていて、遊んでもいいお金で投資をしている……そんな現代女性の気になるマネー事情について、次回お送りします。(後藤香織)
次回はコチラ→ AneCan編集長が2013年を総括!「消費に積極的な子たちを世間は見ていない」
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