鳥居をくぐる際は左足で!「初詣」に行く前に知っておきたい7つの疑問

年始の恒例行事といえば、そう、初詣。多くの日本人が神社に行き、お賽銭を入れて今年1年の幸福を願い、おみくじを引いてみたり……。でも、意外と「そもそも、鳥居って何?」レベルで神社や初詣についてって知らないものですよね。そんな初詣に関する素朴な疑問に、『和樂』2014年1・2月合併号の別冊付録にて、神社・神道を研究し続け著書も多数の山村明義さんが丁寧にお答えしているのを見つけましたので、一部ご紹介します。

waraku20141.2-108109

Q.鳥居ってなんのためにあるんですか?
A.ここからは神域ですよ、という目印、門のような役目です。

ちなみに、鳥居の材質や色は、伊勢神宮は白木、稲荷神社は赤など、統一されている神社はあるものの、形、色、材質にいたるまで、基本的に制限はありません。

 

Q.鳥居をくぐる際のマナーはありますか?
A.くぐるときも帰るときも一礼。そして、左足で越す。

鳥居をくぐる際は立ち止まって脱帽し、まず一礼。帰るときも、鳥居をくぐったのちに本殿のほうへ向きなおり、一礼するのが望ましいです。さらに、神道の作法により、鳥居をくぐる際は左足で越すと、なお神様に近づけます。

 

Q.境内はどこを歩いてもいいんですか?
A.瑞垣に囲われている場所・しめ縄が張り巡らされているところ、参道の中央はNGです。

神域である境内のなかでも、瑞垣に囲われている場所としめ縄が張り巡らされているところは“さらなる神域”で入ってはいけない場所です。また、参道の中央は“正中”と呼ばれる、神様がお通りになる道なので遠慮しましょう。

 

Q.初詣は有名神社に詣でるほうが効果が高いのですか?
A.まず、ご先祖様や近所の神社にご参拝しましょう。

あなたをいちばんに見守ってくださっているのは、氏神と、その土地を守る産土神です。初詣に遠方の有名神社に出向くようになったのは、明治時代になってから、鉄道など交通網が発達し、鉄道会社が沿線の神社に積極的に参拝誘致を行ったためと言われています。

 

Q.お賽銭に相場ってあるんでしょうか?
A.ありません。より多く入れたから願いが叶うわけでもありません。
もともと、お賽銭は刈り入れたばかりのお米。秋、無事に収穫を終えたことを神様に感謝して、新米を白紙に包み「おひねり」としてお供えしていました。金額よりも、大事なのは丁重に扱うこと。初詣など参拝客が多くて賽銭箱に近づけない場合は少々許されるとして、できる限り丁重に扱うべきです。

 

Q.手水の正しい使い方を教えてください。
A.左手を清める、右手を清める、口を清める、柄を洗い流すの順です。

左手を清め、右手を清め、柄杓をまた右手に持ち替えて左手に受けた水で口をすすぎ、静かに吐きだし、左手をもう1度清めたら、両手で柄杓を持ち、残った水が柄を伝って落ちるように垂直にして柄を清めましょう。とはいえ、基本的に神道は何事にもおおらかなので、気にしすぎる必要はありません。唯一絶対に慎むべきことは、柄杓に口をつけることのみです。

 

Q.おみくじを2回引くのは、やっぱりルール違反ですか?
A.よい結果が出るまで何回も引くより、そこにある神様の言葉を深く受け止めましょう。

おみくじの歴史は鎌倉時代までさかのぼり、政治に利用されることが多かった分、その役割は重いものでした。良くない結果が出たとしても、それが今のあなたへの神様の言葉です。

同じ神頼みでも、正しいルールを知っているとさらに神様といいご縁が結べそうですね! 新年のいいスタートを切るために、是非頭に入れておいて(またはブックマークをして……)くださいね。皆様に良いご縁がありますように!(後藤香織)

 

和樂2014年1月号表紙(『和樂』2014年1・2月合併号)

【あわせて読みたい】

※意外な事実発覚!1分で知ったかぶれる「おせち料理」のルーツ

※年末年始!食べても飲んでもヤセる!目からウロコの方法4つ

※本当にリア充?20代女子の冬イベント実態アンケート結果