働く女のルポルタージュ第5弾!「外資OLの省エネ恋愛術」
「ゆとり以上、バリキャリ未満」を生きる女子のルポルタージュ・大好評につき第5弾がスタート!
智美は男子からはモテるし、後輩女子からは頼られる。けど、告白された回数は途中から数えなくなったし、広く浅い友人関係には、めっきり興味がなくなった。単なる断捨離じゃない。それは、幸せを手に入れる智美なりの法則だ。
今どきの「女の幸せ」ってなんだろう? 世代を超えて共感必至の、女の人生ルポルタージュ。第5弾「智美」のVol.3をお送りします!
香坂智美(仮名)28歳/IT系メディア営業
1989年 東京都出身、品川区在住職歴/大学卒業後、住宅メーカーに就職。4年半勤務の後、現在の会社に転職。
似ているタレント/深田恭子
理想のタイプ/有吉弘之
パートナー/あり(婚約中)
手取り月収/60万円
Vol.3 成功の秘訣は「自分だけのやり方」を手に入れること
住宅メーカーから外資系IT企業に転職して、大輔と交際が始まり、智美は日に日に大輔の優しさを実感していた。
「私、気づいたんです。男性の収入がどんなに高くても、そこが第一の問題ではないと。稼ぐ額より“私のためにかける額“が、私にとっては収入。大輔は、これまでの男性よりも稼ぐ額は劣っても、頑張ってプレゼントに出費してくれるし、私の好きな旅行にもつきあってくれる。私にとっての“収入”はだれより高い。私、今とても幸せです」
でも、そのときはまだ、大輔が智美のためにプロポーズを考えていることも、200万円もの婚約指輪を買おうとしていることも、まったく知らなかった。
今年の智美の誕生日をどう過ごそうか、ふたりで考えていたとき、大輔から思いがけない提案があった。
「マルケス デ リスカルに泊まろう」
それは、智美が世界一憧れていたスペインのホテルだった。建築家フランク・ゲーリーが手がけた世界でひとつだけのホテルで、マドリードからさらに半日かかるという行きにくさも魅力だ。いつかは…と憧れてはいたけれど、まだまだずっと先のことだと思っていた。
「大輔ったら、頑張ってGoogle翻訳を使ってメールで問い合わせて、予約してくれて。それだけで感激ですよ。やるときはやるな、大輔。もちろん、行くまでプロポーズは想像もしていませんでした。食事のときに「結婚してください」って言われて、ホテルの人たちみんなに祝福されて、やっぱり大輔でよかったって、思いましたね」
智美と大輔は、これからもふたりで世界中の建物探訪をしようと、約束しあった。大輔は、「智美ちゃんの行きたいところなら、どこでもいいよ」と、どこまでも優しかった。
「自分だけのやり方」を手に入れる
スペイン旅行から帰ってきて、にわかに結婚準備が始まった。智美のママは、「これまでの彼氏と、ずいぶん違うみたいだけど…?」と心配そうにしていたが、大輔のよさを説明したら、納得していた。
式の打ち合わせをしたり、引っ越し先の物件を見て回るのは、智美にとって忙しい仕事の息抜きみたいで、けっこう楽しんでいる。それができるのも、今の職場の外資系IT企業というメリットが大きい。
「会社はフルフレックスで、自分の仕事をちゃんとしていれば、何時に出社しようと自由です。仕事のやり方もそれぞれだし、ザッツ日本企業だった一社目とは大きな違いです。昨日は、イギリスの企業とやりとりがあったので、深夜2時まで仕事して、そのぶん今日はゆっくり昼出社でした。ひとりひとりが、個人商店みたいな感じ、でしょうか。
私は営業なので、クライアントとのアポイントを自分で調整し、目標売上げをコツコツ積み上げる。自分に甘いとできないけれど、私には向いているなと思います。
もちろん、達成目標は大きなプレッシャーになります。でも、日本企業みたいに「気合いで頑張れ」「前年より○%伸ばせ」みたいなのではなくて、もっている企業の実績がこれくらいで、それを足してどれくらい売上げられるハズ、っていうデータ主義。こっちにしたら反論の余地がない。で、達成できたらインセンティブが出て、達成できなかったらもっと頑張ろうと思う。納得して働けるんです。同じ仕事をしている隣の席の人と、年収で100万、200万と差が出ることも珍しくないみたい」
智美は今のところ、目標売上げを達成し続けている。このままいけば、インセンティブもついて年収1,000万円の大台に乗りそうだ。その成功法は、恋愛とちょっと似ていて、「自分だけのやり方」を確立することにある。
※Vol.4 男選びと人生を成功させる、唯一にして簡単な方法に続く。
【ゆとり以上バリキャリ未満の女たち】第5弾「外資OLの省エネ恋愛術」
Vol.1 男は旅行に行ってみなきゃわからない
Vol.2 自分の稼ぎで男性条件は変わる
Vol.3 成功の秘訣は「自分だけのやり方」を手に入れること
Vol.4 男選びと人生を成功させる、唯一にして簡単な方法
「CanCam」や「AneCan」、「Oggi」「cafeglobe」など、数々の女性誌やライフスタイル媒体、単行本などを手がけるエディター&ライター。20数年にわたり年間100人以上の女性と実際に会い、きめ細やかな取材を重ねてきた彼女が今注目しているのが、「ゆとり世代以上、ぎりぎりミレニアル世代の女性たち」。そんな彼女たちの生き方・価値観にフォーカスしたルポルタージュ。
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