「うちの職場、暖房は効いててもなぜか足下だけ寒いんだよね」
そんな不満を抱えていませんか? その感覚、決して気のせいではありません。
靴下メーカー・岡本株式会社が行った調査によると、オフィスの気温は頭付近と足下とで約5℃もの落差があると判明したんです。
▼働く女性の約9割は「暖房あっても足下は寒い」
調査では、首都圏で働く20〜40代の女性約300人にアンケートを実施。
その結果、87.4%の女性が「オフィスの暖房が効いていても足下が寒い」と感じていました。
女性の約9割にとっては、暖房が効いたオフィスでも足下だけは寒いというのが事実のようです。
▼頭付近と足下では約5℃の温度差がある
では実際、床付近はどのくらい冷えているんでしょうか?
オフィスを再現した実験室で「室内の気温を10℃、エアコンの温度を20℃」に設定して検証したところ、驚くべき事実が判明しました。
【オフィスの温度差】
立ったときの頭の高さ(床から170cm)…24.3℃
座ったときの頭の高さ(床から120cm)…23.5℃
デスク下(床から40cm)…20.1℃
足下(床から15cm)…19.0℃
実験の結果、暖房が効いていても床に近ければ近いほど寒いこと、そして頭付近と足下とではなんと4.5〜5℃以上の温度差があることが分かったのです。
サーモグラフィーも見てみましょう。
机や椅子の付近を境に、温かい空気が遮られているのがよく分かります。
っとくに椅子の足下は真っ青になっており、画像を見ているだけでも寒気がするような状態。さらに被験者の身体の温度も、足下に近づくにつれ低くなっているようです。
暖房のガンガン効いたオフィスの中で「顔はほてるけど足下が寒い」と感じることが多いのも、この画像を見れば頷けますね。
▼専門家「大事なのはふくらはぎを温めること」
下半身が冷えるのはつらいもの。足先が痛いほど冷たくなってしまえば、仕事にもうまく集中できません。
足下の冷えを防ぐには、どんな対策が効果的なのでしょうか? 専門家の意見を聞いてみましょう。
マノメディカルクリニック院長・まのえいこ先生は、ご自身もひどい冷え症に悩まされていると語ります。プロはどんな対策で乗り切っているのでしょうか?
「下半身の寒さは、血液と大きな関係があります。下半身には血液の7割が集まっているので、血液の温度が下がれば、それだけで寒さを感じやすくなります。
とくに、ひざから下には大きな筋肉がなく、ふくらはぎに入ったところから、血液の温度は下がっていきます」
なるほど! 言われてみれば納得です。とくにデスクワークをしているときって、身体をほとんど動かしません。筋肉を動かすチャンスがないので、血液はどんどん冷たくなってしまうんですね。
下半身の寒さを防ぐために、よく使われるのが「ひざ掛け」です。オフィスにひざ掛けを置いておく女性は多いですが、先生がさらにおすすめするのは、ある別のアイテム。そのアイテムとは、ずばり、レッグウォーマーです。
「レッグウォーマーは、しっかりとふくらはぎから足首を温めることができ、立ち座りにも面倒がなく便利です。さらに、ときどきふくらはぎを揉むと血流もよくなります」
とのこと。長時間座りっぱなしになるときは、足首を回したり、ときどき立ち上がってストレッチしたりと、こまめに足を動かすのも効果がありそうです。
足下の寒さ対策として、「ひざ掛け」を使っている人は多いかと思われますが、意外とレッグウォーマーは試してみる価値アリかも! ふくらはぎから下をしっかり温めて、働きやすい環境づくりをしていきましょう(豊島オリカ)
情報提供元:岡本株式会社
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