配偶者控除150万円に引き上げで、働き方は「変わる」?「変わらない」?

既婚者の皆さんなら一度は耳にしたことのある「配偶者控除」。国税庁によると配偶者控除とは「納税者に所得税法上の控除対象配偶者がいる場合には、一定の金額の所得控除が受けられます。これを配偶者控除といいます」。平たく言うと、夫が納税していたら、妻は年収103万円以内の稼ぎであれば税金を控除してくれるということ。この103万円が壁になっている家庭もあるのではないでしょうか?

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■配偶者控除150万円に引き上げで、働き方は変わるか?を調査


日本ファイナンシャル・プランナーズ協会が全国の20〜50代の就業女性1,200人に「働く女性の暮らしとお金」について調査。2018年より控除額が150万円になるらしいのですが……。この配偶者控除が150万円に引き上がることについて「評価する」と答えた人は46.3%、「評価しない」と答えたのは11.1%と、約半数が好意的に受け取っているよう。
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では年収要件が150万円に上がったら、働き方が変わるかを調査。
女性,働き方,配偶者控除「変わる」24.1%
「変わらない」49.6%

半数が働き方が「変わらない」と答えました。が、就業形態で見てみると、「バイト、パート」では約3割が働き方が「変わる」と答えました。バイトであれば、引き上がった年収分、シフトを入れることが可能になりますよね。でも圧倒的に「変わらない」が多いのはなぜでしょうか?

配偶者控除の年収要件が150万円になっても、働き方が変わらない理由とは?
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1位 「元々、収入をセーブしていないから(すでに150万円越えなど)」
2位 「家事との両立のために働く時間を増やせないから」
3位 「勤務先の事情で働く時間を増やせないから(シフトを増やせないなど)」

社員や契約などはフルタイムで働いている人が多いため、完全に150万円越えしてしまいますよね。また女性にはどうしても家事や育児が関わってきます。そうなると働く時間を増やす=家事の時間が減ることになりますよね。ただでさえ毎日必死なのに、これ以上働けないと思ってしまうのかも。いきなり150万円に上げられても、勤務先には元々の雇用形態がありますよね。突然、シフト増やしたい!と言っても難しいこともあるかもしれませんね。

ちなみに150万円に引き上げられて恩恵を一番受ける「バイト、パート」だけで見てみると。
1位 「家事との両立のために働く時間を増やせないから」
2位 「勤務先の事情で働く時間を増やせないから(シフトを増やせないなど)」
3位 「育児との両立のために働く時間を増やせないから」

う〜ん。やはり家事や育児が足かせになっているよう。他にも「社会保険の壁」や「制度に関係なく働く時間や責任を増やしたくない」など、150万円になったところで、周りの環境がついていかないことが明らかに!

確かに私の周りのママ友たちも、復職するのですが、働いている時間は週に2回程度。しかも子どもが帰ってくる時間が早いため朝からお昼過ぎまでと短時間で働いています。子どもの習い事の送り迎えなども考えると、週2〜3回が限度なのかもしれません。フルタイムで働くには保育園の確保や、夫の家事参加と乗り越えなくてはならない壁があります。専業主婦がバイトに出るためには、保育園や延長保育の金額とバイト代を天秤にかける必要がありますよね。それを考えると、150万円になったとしても月約12万円の収入で、バイトを増やす意味があるのか? 子どもの大切な時期に無理して働かなくてもいいのでは? と経済面はもちろん精神面でも悩みが増えてしまうのかもしれませんね。(あおいあん)

情報提供元:日本FP協会

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