『M-1グランプリ2023』に続き、『M-1グランプリ2024』も決勝に進出し、一躍売れっ子芸人となったヤーレンズ!
そんなヤーレンズのツッコミ担当、出井隼之介のCanCamでしか読めない!?美容情報なども盛り込んだ、エッセイ連載『ヤーレンズ出井のなんとかご機嫌に生きよう』。日々過ごす中で思ったことや、おもしろかったことを独自の目線で綴ってくれます。
第36回目は…
2025年のM-1でまとったファッションのハナシ。
年に一度の大一番『M-1グランプリ』は2年連続で5位のフィニッシュ。まずは応援して下さった皆様ありがとうございました。優勝した、たくろう、おめでとう。
そして、我々ヤーレンズはラストイヤーが幕を開けてしまった。また1年、やるしかない…!
さて、ここはCancam。あんまりM-1の裏話とか書いてもそれらしくないし、昨年書いた決勝のメイクもほとんど去年と一緒だし、どうしようか…ということで!今回は衣装のお話。
熟考を重ねたスーツの仕立て
芸人にとって衣装はすごく大事。「衣装を変えた途端売れた」なんて話は枚挙にいとまがないし、印象に残るアイコンになりえるものだ。漫才師の衣装はかなり大切な自己演出のひとつだ。
我々ヤーレンズは毎年新しい漫才衣装を作る。お世話になっているのは梅ヶ丘にある『洋服の並木』。
このお店は、古くはミッシェルガンエレファントや東京スカパラダイスオーケストラなど有名バンドの衣装、主に細身モッズスーツを仕立てていた事で有名なカスタムオーダーのお店だ。
サンドウィッチマンさんやナイツさん、U字工事さんなど、芸人もこのお店でスーツを作っていること、カスタムオーダーのスーツとしては破格の安さで作れることなどから若手芸人間で知らぬ人はいない有名店になっている。
並木の魅力はなんといっても生地の豊富さ。ビジネス用のスーツのお店とは違う、衣装用の生地の品揃えはほかに類を見ない。
さあ、どんなスーツを作ろうか。今年は例年M-1で披露していたコントインする漫才のスタイルではなく、しゃべくり漫才をする事を考えていたので、2人で色の揃ったスーツを仕立てることにした。
その方が雰囲気が変わって良いし、「あれ?コント入らないの?」というちょっとしたノイズがもし発生するとしたら、それを少し抑制できると考えたからだ。
そこでオリーブ色のスーツを全国ツアーの開始に合わせて、2025年の、早い段階で仕立てた。
ところが、試しにネタ番組で着てみたところ、画面越しでは思いのほか映えなかった。ややグレーがかって見えたのだ。もちろんこれはこれでいいのたが、M-1の事を考えたときに最善ではない。
急遽もう1度、並木に足を運ぶことにした。次は完全にM-1の決勝を想定した衣装を作ろう。
M-1のスタッフさんが、決勝の豪華なセットは毎回イチから建てている訳ではなく、本番後バラシた後はしまっておき、毎年建て増ししていると言っていたのを思い出した。
M-1グランプリ2024のセット。毎回、作り直していては莫大なお金がかかってしまう
ということは2025年も多少のリニューアルはあったとしても、例えば黒を基調としたシックなセットになるなどの変更は考えにくい。
そこで、ここ数年のM-1グランプリ決勝のセットをAIに学習してもらい、そこに映える最適な色を算出してもらうことにした。
結果は『ロイヤルブルー』だった。ちなみに、候補には『ベージュ系×バーガンディ系』という2023年の我々の衣装の色合いも含まれていた。あれ良かったんだ。
そんな情報を手に並木へ行き、膨大な生地の中から見つけたのが今回の衣装の生地だ。やや深めのロイヤルブルーに金のストライプ。「これだ!」と思った。
金のストライプは後ろのセットに使われているであろう金色とも合う。完全に決勝のセット合わせの生地だ。当日スタジオに行ってセットを見た時は、あまりに金ピカだったのでガッツポーズをした。
シャツと小物類も一新。テーマは『日本製』
シャツは色々調べた結果、熊本県人吉市のこだわりのシャツメーカー『HITOYOSHI』のピンクのシャツ。初めて着たのだがピタッときた。
ネクタイはXなどで取り上げてくださっているが、『HERALBONY』のもの。HERALBONYのいいところは品質に妥協が無いところ。
このネクタイも、老舗ネクタイメーカー銀座田屋とコラボしたシルク100%のもので、上品な光沢。ユーザーからすると、デザインが気に入って、モノが良いものを購入してそれが結果支援に繋がるなんてこんな良い話はない。
靴は国産の革靴メーカーORIENTALのものにした。中でも以前財布の時にも紹介した姫路のタンナー『新喜皮革』が開発した柔らかいコードバン『シン・コードバン』を使用した革靴を発見し、「これだ!!」とばかりに取り寄せてもらって購入。
それに合わせるためにTHEWARMTHCRAFTS-MANUFACTUREで同じく『新喜皮革』の茶色のベルトも購入。ジャケットの下だから見えないけど、そんな事は関係ない。見えない所に手を抜く奴は向いてない。
メガネも新調。漫才中に表情が見えやすいよう細く、それでいてしっかり輪郭のあるフレームのものを探していたのだが、なかなか思った通りのものが無く、ようやく見つけたのが『BCPC』のメガネ。こちらは福井県鯖江市の主に女性用のメガネメーカーなのだが、男性がかけても問題ないとの事なので購入。
ちなみにインナーのシャツはBROS by WACOAL MEN、靴下はHARISONいずれも国内メーカーだ。
こんな感じで例年になくいい感じで衣装を揃えて臨めた。気分が全然違う。来年は果たしてどんな感じになるのか、お楽しみに。
シャバシャバ系だけど保湿力がすごくて香りも◎
デカいサイズを発見したので迷わず購入!
★ヤーレンズ・出井隼之介の連載は隔週土曜夜配信予定です!お楽しみに★

1987年3月2日生まれ、神奈川県出身。楢原真樹(写真左)と結成したお笑いコンビ『ヤーレンズ』のツッコミ担当。『M-1グランプリ2023』で初の決勝進出を果たすも優勝を惜しくも逃すが、一気に話題に。好きなことは、コーヒーを飲むこと(カフェ巡り)、サザンオールスターズを聴くこと、美容&メイクなど多趣味で、インスタグラムではコーヒーについても発信している。
・ニッポン放送『オールナイトニッポン0』毎月最終土曜日担当 27:00〜28:50 O.A.
・TBSラジオ『パンサー向井の#ふらっと』隔週木曜日レギュラー 8:30〜11:00 O.A.
・ABCラジオ「ツギハギ月曜日〜ヤーレンズのダダダ団〜」毎週月曜レギュラー 21:15〜23:30 O.A.
・テレビ東京「真空レンズ」毎週木曜日深夜25:30〜26:00 O.A
・Podcast「ヤーレンズの一生ボケても怒られないサッカーの話」Powerd by ゲキサカ 毎週金曜日6時配信
★公式YouTube 『ヤーレンズオフィシャルチャンネル』
★個人公式インスタグラム @dei_junnosuke
★公式X @Yarlens_Dei








