地味にまぎらわしい…。「解放」と「開放」の違いは何?

「かいほう」って読む漢字、多すぎない?

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日本語の「かいほう」という言葉には複数の漢字が当てられています。その中でも特に意味が紛らわしい「解放」と「開放」の違いや使い方を解説します。また「介抱」や「快方」の意味もお伝えしますよ!

「解放」と「開放」の違いとは?

「かいほう」と読む漢字の中で特に迷いやすい「解放」と「開放」。それぞれの意味を辞書で調べてみました。

解放の意味

かい‐ほう【解放】

[名](スル)束縛 (そくばく) されたり、制限されたりしているものを、ときはなして自由にすること。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

解放は、何らかに縛られているという前提があり、そこから自由になることを表します。

開放の意味

かい‐ほう【開放】

1 門や戸などをあけはなすこと。あけたままにしておくこと。「—禁止」
2 制限をなくして、自由に出入りさせること。「門戸を—する」「市場—」

出典:デジタル大辞泉(小学館)

開放はドアや戸などを開け放っている状態のことや、自由にすることを表すんですね。

「解放」と「開放」を使った例文

ではもっと2つの意味を理解するために、それぞれの言葉を使った例文を見てみましょう。

解放

  • 卒業論文から解放されてすがすがしい気分だ
  • 人質は1週間以内に解放される予定だ

どちらもやらなければならないこと、縛られているものなどがあり、そこから自由になるという意味ですよね。

開放

  • 土曜日は学校の図書館が開放されている
  • 広い公園の開放感が好きだ

こちらの開放では、図書館に自由に出入りできる状態のことや、公園の広々とした感じがわかります。

「介抱」や「快方」の意味

ほかにも「かいほう」と読む漢字があるので、ご紹介します。

介抱とは

かい‐ほう【介抱】

1 病人・けが人・酔っぱらいなどの世話をすること。看護。
2 助けてめんどうをみること。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

この介抱は、病気の人や助けを求めている人に手を差し出して看病することを言います。

快方とは

かい‐ほう【快方】

病気や傷がだんだん治ってくること。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

この快方は、病気などが治って良い方向に進んでいるという状態を意味します。

【まとめ】

「解放」や「開放」、「介抱」「快方」の意味などを解説しました。日本語には同じ読みで複数の漢字が使われている言葉がたくさんあります。どれもまどろっこしいですが、例文なども一緒に覚えておくと、使い分けに迷うことも減りますよ。」