「落花生」と「ピーナッツ」、実は微妙に別物なんです!その違いは…

「落花生」と「ピーナッツ」、実は微妙に別物なんです!その違いは…


ピーナツ
(c)Shutterstock.com

 

「落花生」と「ピーナッツ」。同じものとして扱ってきましたが、改めて考えてみると、まったく同じ意味でいいんだっけ?と不安になってきました。

今回はそんな「落花生とピーナッツ」について、野菜ソムリエアワードで優勝経験がある凄腕野菜ソムリエ、そして「食のオタク」が集まる「365マーケット 食オタMAGAZINE」の編集長でもあり、食に関して広い知識を持つ、藤田久美子さんにうかがいました。

 

Q.「落花生」と「ピーナッツ」って、同じ?別物?


「落花生」と「ピーナッツ」は、同じ豆のことです! ですが、その状態によって呼び名が変わります。

落花生…殻に入っている状態。
ピーナッツ…殻がむかれて、豆だけになっている状態。

収穫されたままの殻つきのものは「落花生」と呼びますが、たとえばおつまみのバターピーナッツや柿ピー、パンに塗るピーナッツバターなどの加工品は「ピーナッツ」と呼ばれています。
他にも和菓子に使われるときは「落花生」と呼ばれることが多く、比較的新しい商品や洋風のものでは「ピーナッツ」と呼ばれることが多いです。

ところで……。
ピーナッツは英語で「Peanut(複数形:Peanuts)」。「ナッツ=nut(複数形:nuts)」は皆様ご存じの通り「木の実」という意味です。(ちなみに、「Pea」は「豆」です)
でも、ピーナッツは「ナッツ=木の実」ではないって、知っていましたか?

 

落花生(ピーナッツ)は、畑の土の中でできるものです。

落花生
収穫したての落花生はこんな感じ。

 

落花生の花が咲いたあと、花の下の部分から糸のようなものが伸びて(子房柄:しぼうへい というものです)、土にもぐりこみ、その土の中で落花生ができるのです。
そう、この「花が落ちて生まれる」様子が、「落花生」と呼ばれる語源です。

通常出回っている落花生(ピーナッツ)は、乾燥させた「炒り落花生」。そのまま食べられるピーナッツも美味しいですが、実は生の落花生も美味しいので是非食べてみてほしいもの。落花生の産地として有名な千葉県では8~10月が旬で、収穫したばかりの期間限定で出回ります! 生の落花生を茹でて食べるとホクホクの食感で、いつも食べている落花生のイメージとはまるで別物。格別なので是非召し上がってみてくださいね!

 

さすが食のプロ、さまざまな落花生=ピーナッツの知識まで伝授していただけました。確かに「ナッツ」とついているのに木の実ではない、ってちょっと不思議。なんならピーナッツは「ミックスナッツ」の中にしれっと入っていることも多いので、完全に「ナッツ」の一種だと思っている方も多いのではないでしょうか。
身近なものだけど、意外と知らない「食」にまつわる雑学。次回以降もどんどん紹介していきます。お楽しみに!(後藤香織)

 

回答していただいたのは…
365マーケット 食オタMAGAZINE編集長 藤田久美子さん
野菜ソムリエ、健康マスターエキスパート、健康経営アドバイザーの資格を持ち、食のオタクが集まり食の情報を発信し続ける「365マーケット 食オタMAGAZINE(https://media.365market.jp/)」の編集長を務める。
第5回野菜ソムリエアワードで6万人の中から優勝した経験を持ち、その知識の広さには定評がある。

 

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