夢占いは当たらない?デタラメ?悪い夢の暗示を回避していい夢を味方につける方法

夢占いはデタラメ?バーナム効果?

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夢占いは夢に出てきた暗示により、未来のことを見通し、誰も知らない自分だけの悩みの解決に助力することが目的です。しかし、なぜ夢占いが当たるのでしょう。正しくは「当たったように感じる」という方がしっくりくるかもしれません。実は、占いが当たったかのように感じる理由として、心理学の世界においては「バーナム効果」というものが挙げられます。これは、誰にでも当てはまりそうな出来事などの特徴を言われた人が、自分にズバリ当てはまっていると“勘違い”してしまう現象で、人が占いにハマってしまう理由などを研究していた心理学者のバートラム・フォアの名前から「フォアラー効果」とも呼ばれます。

 

脇田尚揮
占心行動学創始者(株)ヒューマンライフ出版代表取締役社長、ミンストレールCEO、大学・高校講師。経営コンサルタント、心理カウンセラー、権僧都職僧侶。会社顧問契約による占い鑑定を業とする。社外取締役・顧問30社担当、経営・占術にまつわる資格80種保有。メタバース世界SUN.ファウンダー・運営。
公式サイト https://wakita-naoki.jp/
YouTubeチャンネル 尚德の運・緑・法・心 – YouTube

そもそも「夢占い」とは

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人の意識は、意思を伴った行動や決断を促す「顕在意識」と、自然な行動や感情の変化を促す「潜在意識」に分類されると言えます。簡単に言うと、私たちが日常生活を送っているときには顕在意識を用いており、睡眠時や瞑想時といった特殊な状況下で潜在意識に切り替わるとされます。そして「夢占い」はこの潜在意識と密接な関係があります。

ドイツの心理学者・ユングは、人間の意識を「氷山」で例え、見えている顕在意識の部分はごくわずかで、海に隠れている潜在意識が大部分であると提唱しました。そして、顕在意識と潜在意識の間には、「クリティカルファカルティ」という膜(境界)があると言われています。そして普段は、顕在意識が潜在意識に蓋をしています。

そのため潜在意識は通常、意識的に用いることはできないのですが、中には覚醒状態で潜在意識を活かせるケースもあります。潜在意識を使えると、過去の深い記憶・経験や第6感などを活用できたり、今後の人生で起こりうる出来事に対して最善の手が打てるようになるとされます。そのため、潜在意識が強い人は成功者になることができるのだとか。ここに夢占いの活用のヒントが隠されています。

また、顕在意識同士は分かれていますが、潜在意識は深いところで繋がっているとされています。夢で見た出来事が現実のものとして現れる場合などは、この潜在意識での交流が起こっている可能性が高いと言えます。つまり「不思議な奇遇」や「シンクロニシティ」など、実際の行動に移す前に既に先に情報を仕入れていて、行動が後からついてくるようなことが起こるのです。

顕在意識……自分の意思で把握している思考。意思決定を司る。人間の意識の中で3%ほどしかないと言われている。

潜在意識……自分では把握していない思考。人間の意識の中で97%の割合を占めており、顕在意識や感情に多大な影響を与える。

夢占いとの上手な付き合い方

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夢占いの結果が良かった場合など、自分自身がその良い結果を実現しようと努力をする方向へと進んでいくため、結果的に良い未来が実現される可能性が高まると言えます。そして、良い結果が訪れた場合に「夢のお告げが当たった!」と感じるようになります。これを「予言効果」と言い、たとえ根拠のない予言や思い込みでも、人々がその予言を信じて行動することで、結果的にその通りの現実がつくられる現象のことを指します。

さらに、「確証バイアス」によるものとも言えます。これは「認知バイアス」の一種で、バイアスとは、「偏り」と表現されることもあります。確証バイアスとは、自分にとって都合の良い情報だけを無意識的に集める一方で、不都合な情報を無視したり集めようとしない傾向のことを指します。

このように、人が夢占いを信じる心理的傾向はさまざまあります。しかし、それでも夢の暗示が当たることのその裏側には、経験則と統計学に基づいた「占術」を提供するところにあります。占い師が占い師として鑑定をするためには、人間の英知の集約となる「よるべ」が必要なのです。

私たちが寝ている時に見る夢は、一見なんの整合性もない支離滅裂なものです。しかし、そんな意味を帯びていない夢こそが、自分の潜在意識が選んだ大切なものであるとフロイトは主張します。そんな潜在意識を知るためには、夢を分析するのが唯一の手段なのです。夢は脳に蓄積されている沢山の記憶の中から選ばれています。そして、そんな夢の中には重要なヒントが隠されています。

夢の意味を現実世界で活用できれば、危機を回避できチャンスを掴めるようになります。夢本来の意味を知って行動すると、シンクロニティも起こりはじめるでしょう。シンクロニティとは心理学者ユングが提唱した「意味のある偶然の一致」とされています。夢と潜在意識は密接な関係なのです。

悪い暗示の夢占いを当たらないようにするために

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夢占いの結果によっては、どうしようもなく逃げ道が閉ざされた非業の運命と向き合わなくてはいけないこともあります。そんなとき、これから先のことを思って、ふさぎ込んでしまうかもしれません。もしもそのような結果が出たとき、どうすれば良いのでしょう?

答えは、「付き合う人や環境を変える」のが正解です。悪い結果が出たというのは、今のあなたの考え方に問題があるということを意味しています。その考え方を作り出してきたのは、今のあなたを取り巻くあらゆるものということになります。もちろん良いものもありますが、中には悪いものもあるでしょう。

そこで悪い結果が出たときは、思い切って今の自分の環境を変えてみましょう。付き合う相手を変えてみる、自分の習慣を変えてみる、転職してみるなどこれまでと違ったアクションを積極的に起こしてみましょう。

人は自分と考えの似た人間や、気の合う人に好意を抱きやすいと言えます。でも、居心地のいい相手とだけ関わっていると、いつまでたっても成長することができません。そうなると、人生の壁や荒波を乗り越えることができなくなってしまいます。

環境や付き合う相手を変えるというのは、実際はかなりのストレスになるでしょう。しかし、自ら変化へと飛び込んでいくことで、心も精神も魂も鍛えられることは間違いないはずです。今の自分をつくっている古い殻を破って、新たな自分に生まれ変わるには必ず「変化」が必要になってきます。

これまでのやり方や生き方が変わること、自ら変えることは怖いと感じますが、いざ飛び出してみると、意外と刺激されたり楽しみが見つかることも少なくありません。急に全てを変えるのは難しくても、一部分から変えていき結果的に環境を入れ替えることができれば、それで十分です。振り返って「自分って変わったなぁ」と思えて、自然と運も上向きになっていると体感できるはずです。

【体験談】夢占いが当たった体験談

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たかが夢、されど夢。夢には時として世の中を変えてしまうような凄いメッセージも潜んでいます。ここで紹介させて頂くのは、化学者であるアウグスト・ケクレ(1829-1896)が、ロンドンに滞在中だった1854年に乗り合い馬車での移動中に見たという有名な夢です。

「夢の中に蛇が出てきて、自分のシッポをくわえて回転を始めた。そこへ球が飛んできて跳ねまわり始めた。最初は大きい球に小さい球が1つずつくっつく。やがて大きな球は小さい球を複数くっつけ、もっとも多い球は4つになった。それが回転する蛇と一緒に回り出し、つながって鎖を作っていく。すると蛇は運動をやめて消えた。」

この夢は、ケクレがベンゼン環(六角形の環状の結びつき)の構造を着想した時の有名なエピソードです。もしもケクレがこの夢を見なかったら、湿布の仕組みなどもわからなかったかもしれませんね。

まとめ

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もしもあなたがやってはいけないことやダメな方向に進んでいるときに厳しいことを言ってくれるのは、果たして誰でしょうか。おそらく家族や恋人、親しい友達が思い浮かぶと思います。でも、本当はそういった耳の痛いことを言いたい人は、そういません。実は、夢こそが自分自身と向き合う最良の機会なのです。吉夢も凶夢も、あなた自身の潜在意識が語り掛けてくれる、唯一無二のメッセージであり、アドバイスだと言えるのです。

(脇田尚揮)