「陶冶」なんて読む?「とうち」でも「とうじ」でもありません

「孑」と「子」や、「已」と「巳」のように、空目してしまうほど似ている漢字って結構あります。そういう漢字が含まれている熟語は、間違った読み方のまま覚えてしまったりしますよね。

今回の日本語クイズも、そんな読み間違えやすい熟語からの出題です。挑戦していただくお題は、こちら!

陶器の「陶」+「冶」で、「陶冶」

パッと見て「とうち」と読んでしまいそうな熟語ですが、じつはその読み方、間違っているんです。「冶」は治療の「治」によく似ている字ですが、よく見ると左側が氵(さんずい)ではなく「冫(にすい)」になっています。この熟語、いったい何と読むのでしょうか?

 

■ここでヒント!

読み方を探るためにも、まずは言葉の意味から確認していきましょう。小学館デジタル大辞泉によると、「陶冶」とは次の意味を持つ日本語です。

1 陶器をつくることと、鋳物をつくること。
2 人の性質や能力を円満に育て上げること。育成。

もともとは1の「陶器をつくること」を表す言葉として生まれたものが、転じて2の意味でも使われるようになりました。人材業界や武術の世界では、「人格を陶冶する」というふうに使われることもあります。ちなみに、ひらがなで書くと3文字の言葉です。

さて、そんな「陶冶」の読み方は……? この辺りで正解を見てみましょう。

 

■正解は、こちら!

「陶冶」の読み方、正解は「とうや」でした。

今回登場した「冶」という漢字は、「鍛冶」という言葉にも使われています。この「鍛冶」も、一般的には「かじ」と読むことがほとんどですが、じつは「たんや」と読まれることがあります。この他にも「冶金(やきん)」や「艶冶(えんや)」など、「冶」は「ち」でなく「や」と読むことが多いんです。

CanCam.jpの日本語クイズでは、読めそうで読めない漢字をたくさん出題中です。他の問題も解いてみてくださいね。(豊島オリカ)

 

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