「婚活沼」のリアル。一生ひとりは嫌!と思えば思うほど深みにハマる…

入るとなかなか抜け出せない!? “婚活沼”にハマる20代が増えてる!

最近読者のみなさんと話しているとよく話題に上がる“婚活沼”。それっていったい…? その実態を調査してみました!


私たちの恋と“婚活沼”白書

働く女子たちに緊急アンケート! 今の恋愛・結婚観や、“婚活沼”の実態を調査しました。(20〜33歳の働く女子85名に調査)

あなたの恋の現在地教えて!

恋人がいない女子は半数以上。コロナ禍で出会いが減り、恋愛絡みの悩みがある人が多かった! このゾーンの女子は、婚活沼にハマる人多数。一方で恋人がいる人も「彼は結婚を考えてくれてる?」なんて悩みを抱えていました。

結婚に焦っている?

バリバリ働いて稼ぎながら、主体的に人生を楽しめる20代。「結婚はまだ先でいいや」と思っている人が多いかと思いきや、6割弱の女子は焦り気味の様子。結婚を意識した恋活をしていました。

結婚に焦る理由は?

  • 1位 周りが結婚しだしたから
  • 2位 一生ひとりは嫌だと感じたから
  • 3位 子供が欲しいと思ったから

周りの友人が結婚し出すと「私も人生の伴侶が欲しい」と感じるだけでなく「一生ひとりは嫌」という気持ちが強くなるという意見が。また、子供が欲しい人は「20代になって妊娠・出産のタイムリミットを意識した」と回答。人生設計や仕事のことを考えても、早めに産んだほうがいいと考える女子がたくさんいました。

何歳までに結婚したい?

  • 1位 30歳
  • 2位 35歳
  • 3位 28歳

結婚適齢期がクリスマスケーキ(25歳)にたとえられてたのは昔のこと。今ドキの結婚のベストタイミングは30歳くらいのよう。20代は仕事や自己実現に力を入れ、恋愛も楽しみたいのが本音みたい。

ズバリ結婚ってすべきだと思う?

『結婚すべき&したい』と考えている人が6割以上も! 『したければすればいいと思う』と答えた人の中にも「いい人がいたら結婚したい」という答える人が多数。

婚活に沼っている自覚がある人に質問!

“婚活沼”、ハマってどれぐらいたった?

  • 1位 6か月くらい
  • 2位 5か月くらい、1年くらい、2年くらい
  • 3位 4か月くらい

人によって感覚に違いはあれど、半年以上婚活に悩んでいたら、どっぷり沼っていると考えてよさそう。ちなみに最長は5年以上! そんなに長い間沼っているなんて…。“婚活沼”恐るべし(涙)。

「沼っているかも」と思うときの楽しさ・つらさの割合は?

“婚活沼”にいる間はずっとつらいのかと思いきや、半分ほどは楽しい瞬間もあるそう。「アプリで出会って舞い上がり、別れて泣いて、友達に愚痴ってすっきりする、までがワンセット」なんていう女子も。どうやら“婚活沼”にいるときは、焦りがひどく、気持ちの上がり下がりが激しいのが特徴なようです。

出会いってどこで探している?

  • 1位 マッチングアプリ
  • 2位 友達の紹介
  • 3位 職場

アプリ婚活は今や普通のこと。とはいえ「会うのが怖い」「向いていなかった」「アプリ疲れした」なんて声も。そんな人はリアル婚活に移行中。友人の紹介や職場での自然な出会いを求めていた!

婚活がしんどくなるのはどんなとき?

「友達が結婚した」「家族に結婚をせっつかれる」のもつらいけれど、自分の婚活が上手くいかないときのつらさは格別。特にいい出会いがないときは「もうダメかも…」と絶望しそうになるそう。

「婚活って沼だな」と思う理由、教えて!

みんなの意見を総合すると「パートナー選びには明確な答えがない」ことが沼る理由のよう。試行錯誤してベストを尽くしても、相手の意見やタイミングもあり上手くいかない。それゆえ抜け出せなくなるんです。


あなたはどのタイプ? ありがち婚活沼エピソード

CASE1:A子さん(28歳)

“理想の相手の条件”を考えるほど、正解がわからなくなる!

大手金融会社勤務。恋愛体質で出会いに積極的。ただ25歳を超えてから出会っても出会っても「なんだかイマイチ」となり、おつきあいに至らないことが多くなっている。
アプリ婚活をしているんですが、全然上手くいかなくて。結婚相手に求める条件って、色々あるじゃないですか。全部に当てはまる人っていないし、かなりいい線いってると思っても見た目が微妙だったり…。たくさんの人に会いましたが、おつきあいには至りませんでした。1年前から未婚女子4人で〝婚活月次報告会〟をしているんですけど、最近その中のふたりに彼氏ができて。焦りますが、何を妥協したらいいかわからないんです。

CASE2:B美さん(27歳)

今彼と一緒になりたいからこそ、“結婚”の2文字が言えなくて…

アパレル系勤務。20代での結婚を考えているが、元カレと結婚観が合わず別れた経験あり。現在の彼氏は、高校の同級生。共通の知人も多く、今の彼と結婚したいと考え中。
お互い失恋したばかりのとき、よく一緒に飲んでいた友人男子と恋愛中。仲よしだし、いい父親になりそうな彼とぜひ結婚したいと考えています。周りの友人も応援してくれているんですが、なかなか結婚の話が出ません。つきあう前に“20代で結婚したい”という話をしているので考えてくれていると思いたい! ただ彼が元カノと別れた理由が“結婚を急かされてもめたから”だと聞いていて。私から結婚したいって、怖くて言えないんです

CASE3:C花さん(28歳)

完全にマッチングアプリ疲れ。相手の嫌なところ探しばかりに。

マスコミ関係で働くアクティブ女子。推し活が生きがいだが、最近は婚活にも精を出している。ただ、アプリでの出会いに疲労中。自然な恋から結婚したいと思うように。
マッチングアプリで婚活を頑張っていたんですが、イマイチ乗り気になれないんですよね。気が合いそうな人と数人会ってデートしてみるものの、なんだかしっくりこなくて。信頼関係がないからか、長所より短所が目についちゃうんです。“食べ方汚いな”“メッセージのテンポが合わないな”とか、気がつけば粗探しばかり…。向こうからも同じように粗探しされてる気分になってきて、萎えてきちゃいました。ああ、自然に恋して結婚した〜い!

CASE4:D代さん(25歳)

コロナ禍で恋のアンテナが故障。自信もトキメキも見つかりません(汗)

IT関係勤務。元々燃え上がりにくいタイプで、今までおつきあいしたのはひとりだけ。コロナ禍で在宅ワークになり、人との関わりが激減。アプリを始めるも苦戦中。
恋愛下手な私ですが、3年前に初めて彼氏ができて。別れたくなくて頑張って合わせてたんですが、イマイチ上手くいかず、最後彼から“俺ばっか我慢してる気がする”と言われてフラれました。それからというもの恋の迷子に。恋に臆病になってなかなかトキメかないし、自分に自信がないので、アプリで“会おう”と言われても怖くなって断ってしまうんですよね。とはいえ、いつかは結婚して温かな家庭を築きたい。この夢、叶うのかな…。

CASE5:E樹さん(26歳)

結婚を焦れば焦るほど、メンズとの熱量の差ができ、またフラれた(泣)

商社のバックオフィスに勤めていて、2年ほど婚活沼にどっぷり。出会いの場にも積極的に出かけており、3人ほど彼氏ができるものの、すべて3か月以内に破局している。
どうしても28歳までに結婚したくて、猛烈に焦ってます。友達にも紹介を頼んでいるし、アプリだって真面目にやっているし。自分からも積極的にアタックするので、つきあうところまでは行けるんですよ。ただ、そこから先が上手くいかなくて…。すごく好きになって私が“結婚したいな”って盛り上がると、なぜか男子のほうが冷めモードに入ってしまうんです。最初はあんなに好き好き言ってくれてたのに! 次もそうだったらどうしよう。

CASE6:F里さん(27歳)

もしかして間違い!? 元カレよりいい人が見つからず、婚活迷子に!

IT系で働き、副業でも稼ぐバリキャリ女子。アプリ婚活の鬼で、リアルで会った人数は80人超え。仕事の話がきちんとできる人生のパートナーを本気で探している。
婚活に妥協したくなくて元カレと別れましたが、その人が忘れられなくて…。元カレは働き者で性格もよく、見た目も結構タイプ。おつきあいは順調で、結婚を前提に同棲する直前でした。ただ、私の仕事が忙しく彼を1か月ほど放置してしまい…。久しぶりに会った日、風俗に行ってたことが発覚。許せなくて別れました。今アプリ婚活を頑張っていますが、スペックも内面も彼を超える人はいないんです(泣)。このままだと、婚期を逃しそうで怖い!

婚活に疲れたあなたに、知っておいてほしいこと

婚活アドバイスでも人気のアルテイシアさんも、実は“婚活沼”にハマった経験あり。そんな彼女が、お疲れガールたちに、ありがたいお言葉を授けてくれました!

苦しかったのはジェンダーの呪い。とりあえず、一旦休憩を!

「まずは皆さん、お疲れさま。よく頑張ってきましたね。あなたがそんなに追い詰められたのは、ジェンダーの呪いのせいかもしれません。『女は男に求められないと幸せになれない』『女の幸せは結婚・出産』…なんていう古い規範が知らず知らずのうちに刷り込まれ、『結婚できない私は欠陥品かも』と不安になり、無理して頑張っていたから苦しかったのかも??」

自分らしさをゆっくり取り戻し、セルフラブに注力♡

「今の疲れは決してムダではありません。自分らしさを取り戻すよいチャンスです。一般論や周りの目を一旦無視して、自分の幸せや理想の生活について考えてみましょう。自分軸で考えてみると、本当に必要なことが見えてくるはず。そして、自分を愛してみましょう。実は人って、自分を嫌いだと〝大事にしてくれない人〟を追いかけてしまうのです。自分を好きになれば、自分を本当に愛してくれる人に気づけるようになりますよ」

再度婚活するなら、モテを捨て真にマッチする人を探して

「色々考えて『やっぱり人生のパートナーが必要だ』と感じたら、また婚活に戻りましょう。ただそのときは、雑魚モテをきっぱり捨てて自分にぴったりの相手を一本釣りする婚活を(そのテクは、下で紹介する本にノウハウを全部詰め込みました。ぜひ読んで!)。結婚は約50年の共同生活のスタート地点。モテよりマッチングを大事に素敵な相手を見つけてくださいね」

アドバイスをくれたのは…

作家・アルテイシアさん
作家。コラムニスト。毒親問題、フェミニズムなど様々な切り口で執筆。恋活・婚活アドバイスにも定評あり。著書『自分も傷つきたくないけど、他人も傷つけたくないあなたへ』(KADOKAWA/¥1,430)は、婚活沼女子必読の内容。
気づいたらハマっているうえになかなか抜け出せないのが“婚活沼”の怖さ。楽しいこともあるけれど、反面疲れてしまうことも…。しんどいなと感じたら、思い切って立ち止まってしまうのもアリ! セルフラブを大切に、自分にぴったりの生活やお相手を見つけて♡
CanCam2023年8月号「“婚活沼”のリアル」より
イラスト/MUCHI 構成/衛藤理絵 WEB構成/久保 葵