チョコレートをダイエットに活用するにはどうすればいいの?
よく耳にする「〇〇ダイエット」という言葉。その食材を食べていると痩せる、もしくは痩せやすくなるという情報がたくさん出ていますが、中には誤った情報もあり、「ダイエットを試みたけど効果を得られなかった」という苦い経験をしたことがある人も多いのでは? そこでCanCam.jpでは、食材×ダイエットの適切な方法やダイエット効果を管理栄養士さんに伺ってきました! 今回はチョコレート編です!
教えてくれたのは、管理栄養士・加勢田千尋さん
Contents
チョコレートにはなぜダイエット効果がある?
「チョコレートはお菓子だし太るのでは? というイメージを持つ方も多いのではないでしょうか? 実はチョコレートに含まれる成分には脂肪燃焼を促進したり、血糖値の急激な上昇を抑えてくれたり…そんな嬉しい作用があるんです。チョコレートに含まれる成分にどんなダイエット効果が期待できるのか解説していきます」
ダイエットに良いと考えられる成分3つ
1.カカオプロテイン
「消化されづらいタンパク質で、食物繊維のような作用をしてくれます。便通がよくなり腸内環境が整うことで、善玉菌が増えるんです。善玉菌が増えると、食べたものをエネルギーに変えて脂肪を燃焼させてくれるビタミンB群が増えるので代謝もアップします」
2.カカオポリフェノール
「活性酸素を抑えてお肌へのダメージを減らしてくれることと、血管の拡張作用があるので、身体が温まりやすくなります。冷えが気になる方にもおすすめです」
3.脂肪蓄積を抑制するテオブロミン
「テオブロミンにはダイエット中のイライラする気分を抑え、リラックスさせてくれる作用があります」
砂糖に比べて、血糖値の上昇を抑える効果がある
「血糖値が急激に上昇すると、ブドウ糖が脂肪に変わりやすい状態になってしまい、太りやすくなります。砂糖に比べて血糖値が上がりづらいことも、チョコレートに期待できるダイエット効果のひとつです。
砂糖を摂取したときの血糖値の上がり具合(GI値)が100とすると、チョコレートは40と言われているので4割に抑えることができます。これは高カカオチョコレートに限らず一般的なチョコレート全般に言えることですが、高カカオの場合はさらにGI値が下がります。例えば『明治 チョコレート効果』という製品のGI値72%は29、86%の場合は18です。
また、人工甘味料が入ったチョコレートの場合はさらにGI値が低くなる可能性がありますが、人工甘味料はお腹を壊す方がいたり、一時的に腸内細菌のバランスを乱すことがわかっており、あまりおすすめしません」
チョコレートにはダイエットに良いと考えられる成分が3つも入っていて、さらに冷え予防やリラックス効果があるのは嬉しいですね!
チョコレートの選び方&食べ方のポイント
「スーパーやコンビニなどでも様々なチョコレートが売っていて、ミルクタイプ、ビタータイプ、板チョコ、チョコ菓子など様々な種類がありますよね。もちろん、チョコレートならどれでもいいというわけではありません。
ダイエット時にチョコレートを選ぶポイントは、高カカオチョコレートを選ぶこと。そして、同じ高カカオチョコレートの中でも、迷ったら成分表示を確認してポリフェノール量をチェックしてみてください」
選び方は?
「まず、ダイエット中はカカオ70%以上の高カカオチョコレートを。種類はたくさんありますが、悩んだらポリフェノールの量がより多い方を選んでください。ポリフェノールはカカオマスに含まれるので、高カカオのチョコレート(70%、80%など数字が大きいチョコレート)を選べば必然的にポリフェノール量が多くなる傾向にあります。成分表示を確認してみてください。
正直結果にばらつきはあるのですが、平均1日600㎎ほどのポリフェノールを摂ると血圧が下がったという研究結果も出ています」
カカオ70%以上などというわかりやすい目安があると、選びやすいですね!
いつ食べるのがいい?
「食べるタイミングは、お菓子で食べるならBMAL-1(脂肪蓄積のホルモン)の分泌が少ないと言われる14時~16時の間がおすすめです。あとは食間が5時間以上あくときに食べると、血糖値の急上昇を抑えてくれます。空腹の状態が長く続かないように摂り入れてみてください」
1日に食べる適量は?
「20~25gを目安に摂取してください。一般的な板チョコの量が50g前後なので、大体半分かそれより少ないくらいが目安です。1粒ずつ個包装になっている商品もありますが、その場合は4~5枚を目安に摂取してください」
チョコレート=太るというイメージが強かった人も多いと思いますが、種類や食べるタイミング、量をしっかり守ればダイエットの味方になるんですね。
ダイエットに適した食べ合わせは?
「無塩ナッツや無調整豆乳がおすすめです。ナッツには食物繊維がたくさん含まれていますが、一緒に食べることで血糖値の上昇を抑えられることがポイントです。
無調整豆乳は、チョコレートと一緒に温めて飲むと代謝アップに繋がります。あとは、女性ホルモンのような作用をしてくれるイソフラボンも含まれているので、生理前のイライラなども和らげてくれますよ。ナッツも豆乳チョコドリンクも、どちらも食べ応えがあり満足感を得られて、おすすめです」
チョコレートダイエットをする際の注意点まとめ
- 量は1日25gまで
- ポリフェノールそのものは数時間しか持たないので、午前と午後にわけて摂取すると効率的
- 脂肪蓄積しやすい夕方以降はできるだけ摂取を控える
- カカオ70%以上の高カカオを選ぶ
- カフェインが含まれているので、妊娠中や授乳中の方は要注意
チョコレートダイエットを成功させるポイントは、量や摂取のタイミング、種類の選び方などをしっかり守ること。ひとつでも間違えると、ただのおやつになってしまい逆効果になってしまうので要注意です。