人は20年でこう変わります。熟年夫婦と新米夫婦に聞いた結婚生活のリアル。

あなたの理想の夫婦の形は?

人間関係は年月を重ねると、だんだん変化していくものですよね。それは夫婦関係にもいえることかもしれません。新米夫婦だった頃に思い描いていた理想の夫婦像は、熟年夫婦になるにつれて、どのように変化していくのでしょうか?

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ここでは、アサヒ炭酸ラボが結婚5年未満の「新米夫婦」200名と結婚20年以上の「熟年夫婦」200名を対象に行った夫婦関係の意識調査をもとに、夫婦関係の変化を探っていきます。

「干渉しない」or「支え合う」… 熟年夫婦と新米夫婦の理想は?

理想の夫婦関係について聞いたところ、熟年夫婦の回答の中で最も多かったのが「必要以上に干渉せず、お互いを尊重できる関係」で50.5%でした。一方、新米夫婦の回答で最も多かったのは、「お互いに支え合える関係」で60.0%でした。やはり「理想の夫婦」の傾向は、熟年夫婦と新米夫婦では異なってくるようです。

熟年夫婦と新米夫婦で、夫婦げんかに違いはあるの?

夫婦げんかからの仲直り期間を調査したところ、仲直りするまで「1日以上かかる」と回答した人の割合が新米夫婦に比べ、熟年夫婦の方が高いことが分かりました。結婚している時間が長くなるにつれて、けんかの期間も長くなるようですね。

それでは、夫婦げんかをした際は、どのように仲直りすることが多いんでしょうか? 尋ねてみたところ、「普段通りに接するようにする」(39.5%)が最も多い回答となりました。グラフを見てみると、特に熟年夫婦に多い仲直り方法だということが分かります。「お互いに言いたいことを伝える」や、「自分から謝罪する」といった項目では、新米夫婦の割合が、熟年夫婦を上回っていました。新米夫婦の方が、けんかをしたときはきっちり解決して仲直りする傾向にあるようです。

けんかをした際に、どちらから仲直りすることが多いか聞いてみると、新米夫婦のうち、「夫からの方が多い」と回答した人が44.0%と、約半数に上りました。新米夫婦も熟年夫婦も「妻からの方が多い」と答えた人は1割程度にとどまり、夫婦げんかは夫が折れる場合が多いということが分かりますね。

夫婦でけんかをしないために、みんなどのような工夫をしているのでしょうか? 夫婦間で「これを辞めた(した)結果、けんかがなくなった」と思うことはあるか尋ねてみたところ、このような回答が寄せられました。熟年夫婦の回答でよく見られたのは「諦めた」、「期待しない」といった声でした。一方、新米夫婦の回答からは夫婦関係を改善するための積極的な努力をしている様子が伺えます。

熟年夫婦は新米夫婦より離婚の可能性が高い…?

離婚の可能性についても聞いてみました。「離婚の可能性30%以上」と答えたのは、新米夫婦が17.5%にとどまったのに対し、熟年夫婦は25.5%と高い数値になりました。厚生労働省の人口動態統計特殊報告2022年度「離婚に関する統計」でも、熟年離婚の割合が上昇傾向になっているという結果が出ています。今回のアンケート結果もそれを裏付けるような結果となりました。

夫婦げんかの仲直りに要する期間について聞いてみると、離婚の可能性30%以上の夫婦の約半数が1日以上仲直りに時間がかかると答えたのに対し、30%未満の夫婦は8割以上が1日以内に仲直りすると回答しました。離婚の可能性が低いほど仲直りのスピードは早いようです。

夫婦げんかの理由を見てみると、離婚の可能性30%以上の夫婦に多かった回答には、「コミュニケーション不足によるもの」(41.9%)、「生活の態度について」(39.5%)などがありました。毎日一緒に生活していく中で、コミュニケーション不足が大きな原因の一つとなってしまっていることがわかります。

夫婦円満のためのコツ・心がけについても聞きました。離婚の可能性30%未満の夫婦は、「思いやりを持つ」(56.4%)、「日ごろからコミュニケーションをとる」(52.2%)、「感謝の気持ちを伝える」(52.2%)などなど、相手とのコミュニケーションについて考えた回答の割合が多いようでしたが、離婚の可能性30%以上の夫婦は「夫婦それぞれの自由時間を作る」(38.4%)、「心がけていることはない」(23.3%)などが上位に挙がり、パートナーとの心の距離をどう縮めるか、ということよりもむしろ、距離を取ることを夫婦生活円満の秘訣と考えているようでした。

円満な夫婦関係を保ちたい!

人生をともにするパートナーとの関係は、できるだけ円滑に保ちたいものですよね。自分でも気がつかないうちに、パートナーとの関わり方は変化しているかも。これを機に夫婦のあり方を見直してみるのもありかもしれませんね。(石川智香子)

情報提供元/アサヒ飲料