【ビジネス心理学】仕事がデキる人は何を考えている?思考回路を心理学的に分析してみた!
日々の生活の中で、私たちは様々な出来事を体験します。中には、努力して成功を収めたり、逆にトラブルに見舞われたりと、同じ一日はまず訪れません。しかし、ある一定の思考回路を持っていれば、仕事を効率よくテキパキとこなしていけるのです。そこで今回は、ビジネス心理学の観点から「仕事がデキる人の思考回路」をご紹介いたします。
■自分自身を最適化する“パレートの法則”
デキる人は、自分で自分を最適化する術を知っていることが多いもの。そのために「パレートの法則」という心理法則を活かしてみましょう。これはイタリアの経済学者パレートが発見した法則で、「経済活動における数値のほとんどは全体を構成する要素の一部が生産している」という意味で、「2:8の法則」とも呼ばれるものです。つまり、成功の原因は2割の適切な努力にあったり、トラブルの8割は全アクションのうち間違った2割に原因があると考えられるのです。何が最も結果に影響を与えたのかを振り返って、8割を支配している2割を見つけて改善すれば、自ずと最適化できるはず。
■“想起”の力を活かして行動を強化する
何か行動を起こすとき、人の頭の中では様々な手順が働いています。そのパターンは大きく分けてふたつ。ひとつ目は思考から行動へ至るケース、もう一つは行動から思考が促されるケースです。
たとえば前者は、外界の情報⇒脳の中で処理し衝動が起こる⇒アクションを起こすという流れです。
また後者は、行動を起こす⇒行動から起こる情報を取り入れる⇒快の感情⇒思考が働く⇒行動の強化に繋がるという手続きです。
このように自分の頭の中で想起されている目標や夢を、簡潔に紙に書き出してみましょう。想起と行動の関係がより密接になり、自然とアクションを起こす思考回路が強化されるはずです。
■他人と比較せず自分を超越していく
向上心は私たちが成長するうえで大切なものですよね。でも、その方向が対外的に向けられると、他者と比較することに意識が向いてしまいがちに。それが行き過ぎると、どこかで苦しくなってしまったり、卑屈になってしまうことも。このように他者と比較をすることは、精神衛生上あまりよいこととはいえません。比べるべき対象を設定するとしたら、それは“過去の自分”を対象にするといいかもしれません。過去の自分と比べてどれだけ自己成長できたかを重ねていってみましょう。そうすれば“自己超越(なりたい自分像を越える)”できるはずです。
■行動量と確率の観点からタスクを取捨選択する
デキる人を見てみると実際の才能は微々たるもので、実は行動量(回数)を増やし結果の確立を高めているケースが多いと言えます。たとえば、合格率10%の試験でも、何度も挑戦し続ければ合格の可能性は当然高まります。10回も受験すればもはや試験にも慣れ、出題傾向も見えてくるでしょう。つまり、成功は「勝つまで」何度も挑戦し続ける、その胆力や継続力についてくるものと評価することもできるのです。そこで、まずは行動の量を増やし、夢を叶える蓋然性を高めてみてはいかがでしょう。才能(質)よりも行動(量)を増やすことが、一番の近道なのです。
おわりに
運のいい人や成功者を見たときに、多くの人は「きっとこの人は才能があったのだろう」と思う傾向が高いと感じるようです。これは相手の“内的要因”に着目した結果と言えます。心理学において外的・内的要因とは、ある問題に対し原因がその人自身にある(内的)と考えるか、環境にある(外的)と考えるかという概念です。もしも仕事がデキる思考回路をつくりたいなら、自分への内的要因に目を向けて考え方を整えてみると良いかもしれません。(脇田尚揮)
認定心理士。Ameba公式No.1占い師として雑誌やTVなどに取り上げられ、テレビ東京「なないろ日和」にてレギュラーコーナー担当。また、自身が監修したアプリ 「マル見え心理テスト」はTBS 「王様のブランチ」 などでも紹介され、120万DL。著書『生まれた日はすべてを知っている。』(河出書房新社)。