引越しシーズン直前!失敗しない物件選びのポイントは?3133名が選ぶ重視したことランキング

引越しシーズン直前! 失敗しない物件選びのポイントは? 3133名が選ぶ重視したことランキング

(c)Shutterstock.com

引っ越しシーズンが近付き、そろそろ物件探しを始めようかなと思っている人も多いのではないでしょうか。数ある物件の中から気に入る部屋を見つけるためには、何を重要視するかが大切になってきますが、自分の優先順位を見つけられずにいる…という人もいらっしゃいますよね。

そこで株式会社リクルートが直近1年以内に引越しをした18~69歳の男女3133名を対象に行った調査を元に「引越し先の賃貸物件を選ぶときに重視したこと」をランキング形式でご紹介します!

物件選びで重視したことは?

「引越し先の物件を選ぶときに重視したこと」について聞いてみたところ、1位は「家賃・価格」で、67.0%の人が「重視した」項目に挙げています。2位は「間取り」、3位は「立地・周辺環境」で、過半数の人が重視したと回答! さらに4位「面積・広さ」、5位「通勤・通学時間」となりました。

上位3つの「家賃・価格」「間取り」「立地・周辺環境」を重視して物件を選ぶ際のポイントについて、SUUMO副編集長の笠松美香さんに伺ってみましたので、合わせてご紹介します!

物件を選ぶ際のポイント

【立地・周辺環境】

周囲の建物や街並み、子どもの通学路、防災・防犯の観点での安全性など「立地・周辺環境」も重視したいポイントです。

  • 周囲の建物をチェック

物件を見学する段階になり、住所が分かったら、インターネットの地図などで周辺をチェックしてみましょう。隣の建物との距離感なども分かります。

  • 街並みは曜日や時間を変えてチェック

また、現地を見学するときは、曜日や時間を変えて複数回チェックすることが大事。例えば帰りが遅いなら、夜でも買い物できるか、道は安全かなども確認しましょう。

  • 用途地域をチェック

地域ごとに「用途地域」が定められ、建てられる建物の種類が決まっています。例えば第一種低層住居専用地域では低い建物しか建てられず、スーパーなどの商業施設は建てられません。商業地域に分類されるところでは、夜間も営業する飲食店などが建てられます。用途地域が分かれば、現在だけでなく、将来どのような建物が建つ可能性があるかを知ることができ、より自分のライフスタイルに合ったところが選べます

  • 長く住むという視点でチェック

子育て世帯は特にですが、住み始めてコミュニティができると、そこを離れがたくなり、結果的にその地域で家を買うことになるケースも多いもの。その後の生活の拠点になるかもしれないという可能性も踏まえて地域を検討しましょう。

  • 防災面をチェック

契約前の重要事項説明で不動産会社から必ず説明がありますが、物件を探している段階でも自分でも調べられます。行政区の名前と「ハザードマップ」で検索してみましょう。河川の氾濫、下水道の排水能力を超える大雨による内水氾濫などの可能性や起きた場合の影響を確認できます。

物件の条件の良し悪しは、住む前から分かっていることも、住んでみなければ分からないこともあります。住んでみて「失敗した」とならないよう、できるだけ多くの情報を集めて、大満足の物件を選ぶことが重要です。

間取り

「間取り」は◯DK、◯LDKなどと部屋数で見るケースが多いですが、部屋数だけでなく、面積(㎡数)でもチェックしましょう。ひと口にワンルームといっても、シングル向けの16㎡程度のものもあれば、30㎡を超えるようなものもあります。

  • 面積で絞り込んでから部屋数をチェック

部屋数は最初から決めすぎず、後で絞り込むときにチェックするのがオススメ。検索サイトにはたくさんの情報があるので、まずは面積で絞り込み、そのなかで部屋数を見たほうが、実際に使える面積を判断しやすいでしょう。

  • LDK(リビング・ダイニング・キッチン)の広さをチェック

最近では、細かく部屋数を割った間取りより、広めのLDKが好まれる傾向にあります。一人に1台スマートフォンがある時代、家族が個室にこもらず、LDKに集まっていても、それぞれ別のことに集中できます。子どももある程度大きくなるまではリビング学習というケースも多いでしょう。

  • キッチンとLDのつながり方もチェック

かつては独立したキッチンでつくったものをダイニングに運んで食べるスタイルが一般的でしたが、共働き家庭が増え、夫婦で家事をすることが当たり前になってきている今、つくりながら提供し、すぐ食べられる、カウンターキッチンやアイランド型キッチンの人気が高まってきています

  • 夫婦で在宅ワークなら個室もチェック

また、最近は在宅ワークをする人も増え、ワークスペースの需要も増えています。夫婦で在宅ワークという場合、一人は個室、もう一人はLDKなどと仕事をする部屋を分けられるようにしておけばオンライン会議の際にも都合がいいでしょう。

家賃

まず、家賃は「手取り月収の3分の1以内」に抑えるのが無理なく暮らすための目安。その範囲内に抑えつつ、満足できる物件を選ぶためには、いくつか手法があります。

  • 急行停車駅の周辺の各駅停車しか停まらない駅を選ぶ
  • 築浅にこだわらず、リフォーム済み物件も検討してみる

リフォームの状況は見てみないと分かりませんが、築年数が経っているほうが全面的にリフォームされているケースもあります。1981年以前の旧耐震物件は耐震性についてどのような対策がなされているか不動産会社に確認してみましょう。

  • 敷金や礼金がない、または少ない物件を選ぶ

最近は敷金や礼金なしの物件も増えています。家賃だけで比較せず住む期間のトータルコストで考えましょう。

  • アパートも検討してみる

構造が木造や軽量鉄骨の物件はアパート、鉄筋コンクリートはマンションに分類することが広告の表記で定められており、アパートが遮音性・断熱性などでマンションに劣るということではありません。選択肢を広げてみることも大事です。

  • 日当たりの良さにこだわらない

日当たりが良くない、イコール人目に付かないということでセキュリティ面に不安を感じるという人もいますが、日中家にいないような人はそれほどこだわらなくていいこともあります。

また、家賃だけでなく、初期費用も含めた金額で検討することが大事。家賃が安くて敷金・礼金が高い物件と、家賃が高くて敷金・礼金が安い物件は、3〜4年でのトータルコストを出してみると、前者が割高になってしまうケースもあります。常に初期費用も計算に入れて考えましょう。

今回お話を伺ったのは…
SUUMO副編集長 笠松 美香さん
2018年より「SUUMO」副編集長に着任。「SUUMOジャーナル」をはじめとする情報コンテンツを担当。またスーモ リサーチセンター研究員も兼務。住まいに関するカスタマー動向、物件の最新トレンド全般や住まいに関わる制度や住宅ローンほか、住宅購入や賃貸を借りるためのノウハウ等について幅広くメディア出演や講演などを行う。

物件で重視することを見直して後悔しない物件選びを

「家賃・価格」「間取り」「立地・周辺環境」を半数以上の人が重視していることがわかりましたが、周囲の建物や敷金礼金など、見落としがちなポイントもありそうですね。物件探しはタイミングもありますが、焦らず自分好みの部屋を見つけるためには前もったリサーチも大切。ぜひこのランキングを物件探しに役立ててくださいね。

情報提供元/株式会社リクルート