2022年の旅行、トレンドポイントは7つ!
コロナ禍が少し落ち着いてきた今、旅行を考え始めた人も多いのではないでしょうか? しかし、長らく旅行が難しかったこともあり、どんな旅行を計画すれば良いのか戸惑っている人も多いはず。
そこで今回は、ブッキング・ドットコム・ジャパン株式会社が過去最多の31の国と地域にわたる、今後12~24ヶ月間以内に出張またはレジャー・観光目的で旅行に出かける予定のある約24000人を対象に行ったアンケートを元に予測した「2022年の旅行トレンド」をご紹介します。今回登場したトレンド予測は全部で7つ。さっそく見ていきましょう!
トレンド① セルフケアとして旅行を楽しむ人が増加
まず「来年は、今まで行けなかった旅行の埋め合わせをしたい」と回答した世界の旅行者が昨年比で52%増加しました。コロナの状況によりますが、2022年は世界的に旅を楽しみたい人が多くなることが予測されます。
そして、日本の旅行者の74%が「旅はどんな休息やリラクゼーションよりも幸福に繋がる」と回答。来年は毎日の運動や瞑想よりも、旅に出かけることが最大のセルフケアになると予想されます。さらに「旅に出かけられなくなるまで、旅がいかに自分の幸せにとって重要であるかに気付かなかった」と回答した日本人は半数以上(61%)にも上り、また、83%が「旅の計画が立ててあると、自身の幸福に良い影響をもたらす」と回答しています。
コロナ禍により自由に出かけることが難しくなったことで、旅が心の健康に大きく関係していると改めて実感した人が多いようですね。
旅が幸福に影響を与える理由も調査したところ、日本の旅行者の31%は「自分が慣れ親しんだ環境とは違う場所に行くことで気持ちをリセットできる」と回答。また、そう回答したうちの70%は「普段とは異なる景色の場所に滞在することは心の充電に役立つ」と回答しており、35%は「新しい生活様式を体験することが効果的である」と回答しています。
加えて、「新しい料理を味わうこと(47%)」や、「新しい言語を聞くこと(21%)」でリフレッシュした気分になれるという旅行者も多くいるようです。
長らくの在宅生活を経て、来年は普段の生活とは異なる体験をする旅へ期待を寄せる人が多いと考えられます。このまま状況が落ち着くことを願うのみですね。
トレンド② 旅先では「仕事ゼロ」がポイントに
コロナ禍では世界中でリモートワークという新しい働き方が普及しました。同時に、2021年は自宅での仕事とプライベートの時間の境界線が明確でないことが問題視されるように。こういった影響が関係しているのか、日本の旅行者の70%が「2022年は、休暇の時間は一切仕事をしない時間にしたい」と回答しました。
さらに、70%の人が「2022年は、旅先での滞在期間が長くなっても、旅先で仕事をする必要があるのならば、旅先での時間が短くなるとしても、完全に仕事から離れたい」と回答しているとのこと。
加えて、日本の旅行者の4人に1人が「コロナの影響で有給の消化が減り、働く時間が増加した」と回答したことから、来年は健全なワークライフバランスを実現するため、休暇の過ごし方を見直し、日頃の頑張りを労うための旅に出かける人が増えると予想できます。テレワークが増えた今ならではの傾向ですね。
トレンド③ 初めての旅に行くような感覚を楽しむ傾向に
初めて飛行機に乗ったときや、ホテルにチェックインしたときの気持ちを思い出すと心が躍るという人、けっこう多いですよね。あまりにも長い間旅に出かけていなかったことで、2022年はこれまで面倒に思えた準備や移動さえも楽しむ旅行者が多いと予想されます。
実際、日本の旅行者の4人に1人が「旅に行く前のワクワク感が特に楽しみである」と回答。旅路を急ぐのではなく、高速のサービスエリアに寄り道してみたり、行き先を決めず街を散策して気になるお店に入ってみたりと、旅のすべての瞬間を楽しむようになるでしょう。
また、7割が「旅路での体験が旅全体の一部のように感じられれば、旅行はより楽しくなる」と回答しました。電車の窓から移り変わる風景を眺めるなど、以前であれば何気ない体験も、今後の旅では純粋な楽しみであると感じる旅行者が多いと考えられます。
このような「久しぶりの体験」は、どこか懐かしく、また初めての体験のような感覚を味わうことができますよね。ちなみに、旅行中のどのような体験を通して気分が高まるかを調査すると、「肌で太陽の光を感じること」(63%)や「海や湖を見ること」(74%)といった声が寄せられました。海外旅行に関しては、見知らぬ街で外国語を使って公共交通機関を利用するなどの不安な気持ちでさえも、半数にとっては楽しみであることが判明。
しばらく移動範囲が制限されていたことにより、旅に行くという久しぶりの体験を満喫したいという気持ちを抱いている人が多いと言えそうです。確かに、準備しているときが1番楽しかったりするものですよね♪
トレンド④ 旅先でのコミュニティを重視する傾向に
コロナ禍では、身近な場所で最大限に楽しむ生活が主流となりました。このような変化によって、個人経営のお店を支援したり、近所の公園でこれまでより多くの時間を過ごしたりと、地元のコミュニティとの繋がりをより強く感じるようになった人が多いのでは?
今回の調査でも、日本人の46%が「旅行者の行動が旅先の現地のコミュニティにとって有益であることが重要だ」と回答しています。やはりコロナ禍を経験したことで、旅先やそこで暮らす人々に対して、良い影響をもたらすように努めたいという旅行者が増加していることが見えてきました。
また、41%が「観光客の増加が現地のコミュニティへの良い影響となる旅先をおすすめするアプリやウェブサイトを求めている」と回答。さらに、2021年の「サステナブル・トラベル」に関する調査結果によると、日本の旅行者の54%が「旅行中に使ったお金が現地のコミュニティに還元される」ことを望んでいることから、地域の文化や経済の持続可能性に貢献する意識の高まりが明らかになりました。コロナによる観光業への経済的ダメージを助けたいと思っている人が多いことが分かりますね。
さらに、47%が「旅先でその土地の文化を代表するような本物の体験をしたい」と考えていることが判明。そして、旅行に関する予測調査では、2022年は「滞在している場所が現地のビジネスをどの程度支援しているか」(23%)、「観光に使ったお金が現地のコミュニティにどのように影響するか」(31%)について、旅行者は以前より調べるようになると分かってきました。ここからも、各地域の文化や経済を守りたいという優しい気持ちが伺えますね。
トレンド⑤ 旅先で新しい出会いを期待する人が増加
2020年、2021年は多くの人がどこに行くわけでもなく家族や同居人と長い時間を過ごしました。状況によって変化する可能性は大いにありますが、2022年は2年分を取り返すように、旅に出かけて見知らぬ場所で新たな人と出会う機会が増えると予想されます。
実際、日本の旅行者の約半数が「旅行中に新しい人と出会いたい」と回答したことから、旅が交友関係を広げるための1つの手段になることが伺えます。また、66%が「旅先で出会った人との交流が楽しみである」と回答し、約3割が「新しい人と出会えるように、ナイトライフを楽しむことができる場所が近い宿泊施設に滞在したい」と回答しました。確かに、ここ2年間は人脈を広げることが難しかったですよね。自分にとって刺激があるような旅がしたいという気持ち、分かります。
さらに、日本人の38%が「次回の旅では、旅先でのロマンスを期待している」と回答。来年は旅先でマッチングアプリを利用し、新たな恋を探すことにワクワクする旅行者も多いと言えそうです♡
トレンド⑥ 計画なしの旅を楽しむ傾向に
日本の旅行者の73%が「やることをたくさん詰め込み、綿密に計画した旅よりも、そのときの流れで旅を楽しみたい」と回答。2022年は、何事も「やってみよう! 」と楽しむ旅になると予想されます。偶然を大切に楽しむのも良いですよね♪
また、2022年は旅の予算に余裕のある旅行者が多いことが判明しました。73%が「予算が許せばどのような旅であっても行きたい」と回答しており、51%は「コロナ禍で、海外旅行や期間の長い旅に行かなかったことでお金を節約している」と回答しました。今まで節約していた分、少し贅沢な旅がしたいと考えている人が多いようですね。
加えて、一緒に旅に行く相手に対しても、物事について「やってみよう! 」と受け入れることができる人を好むようで、32%が「流れにまかせて動くことが好きな人と一緒に旅行したい」と回答しました。
トレンド⑦ 旅行に関するテクノロジーを利用する人が増加
悪天候によるフライトのキャンセルなど、旅には予測不可能な出来事がつきもの。コロナの影響で人々の生活は大幅に変化しており、ニューノーマルな生活を支えているのはテクノロジーの進化であることに間違いありません。今後の旅においても、例えば直前の予約内容の変更や、違う言語を話す宿泊施設のオーナーやレンタカー会社との交渉を手助けするAIの翻訳サービス、飛行機の遅延により宿への到着が遅れることをオーナーに自動的に通知する機械学習翻訳機など、テクノロジーが精度と状況を先読みする機能を高めながら、旅行体験をよりスムーズにするためにサポートしていくことが予測されます。
今回の調査でも、多くの旅行者が旅のあらゆる場面での意思決定に役立つ予測関連のテクノロジーの開発を期待していることが分かりました。日本人の63%が「テクノロジーは旅にまつわる心配の緩和に役立つ」と回答し、また67%が「安全に旅行ができる国を数ヶ月前から予測できる革新的なサービスに関心がある」と回答。さらに、56%が「居住国と旅行先の現在の新型コロナウイルス感染症の規制に基づき、現在訪れることが可能な旅先を自動的に提案するテクノロジーに興味がある」と回答しています。
その一方で、ニューノーマルな時代の旅を楽しむためにはテクノロジーだけでなく、「無料での予約のキャンセル」(44%)や「予約変更」(37%)などが旅行者にとって重要な条件であることが判明しました。
確かに、今後の旅行は今までとは異なり、常に感染状況に応じて柔軟に対応することが求められます。予定の変更や旅先の情報提供など、簡単で分かりやすいシステムも重要になってきますよね。
以上「2022年の旅行トレンド」を7つ紹介しました。もちろん感染状況には常に配慮する必要がありますが、2022年は再び旅に出かけることへの興奮と期待が旅行者の間で高まっていることが分かりました。準備や移動、現地での交流や偶然の出会いを楽しむ人が増えることが予測されており、旅行というものの原点に立ち返る人が多そうです。長らく旅行できていなかった分、コロナが落ち着き、今まで以上の思い出を作ることができるといいですね♪(澤夏花)
情報提供元/ブッキング・ドットコム・ジャパン株式会社