誰もが平等に…義足のモデル海音さんと「SDGs」について考える♡トラちゃん連載Vol.2
今、世界中で注目される「SDGs」という言葉。これは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の頭文字を合わせたもので、世界193か国が貧困や環境問題の改善を、2030年までに達成するために掲げた17の目標のこと。昨年雑誌CanCamでスタートした新連載では、専属モデルのトラちゃんことトラウデン直美が「SDGs」について読者の皆さんと考える機会を作っています!
CanCam1月号では、トラちゃんが以前からコラボを熱望していた素敵なゲストをお招きしました! 「SDGs」が目指す、“誰にでも平等な未来”への一歩のために、ふたりが撮った写真をご紹介します♡
義足のモデル・海音さんとコラボシューティング
病気で右足を切断し一度モデルを引退した海音さん。自分を奮い立たせ、もう一度モデルへの道を歩み出した彼女と素敵な作品を作り上げました!
2001年10月15日生まれ。キッズモデルとして活躍するが、12歳で多発血管炎性肉芽腫症になり右足ひざ下を切断。一度モデルを引退するが、2020年義足のモデルとして再出発を果たす。義足でランウェイに立ち、多くの人に勇気を与えた話題の人!
トラウデン直美×海音さんが考える「誰にでも平等な社会」
トラ「今日は素敵なゲストが来てくださいました! 義足のモデルの海音ちゃんです♡」
海音「読者の皆さん、初めまして! 2020年モデルとして再スタートしたばかりの海音です」
トラ「海音ちゃんは、東京パラリンピックの開会式があるはずだった8月25日に開かれた義足のファッションショーで再デビューしたんですよね」
海音「それがきっかけでトラちゃんと知り合い、こんなふうにまた会えるなんて…!」
トラ「初めてお話ししたとき、海音ちゃんのポジティブなパワーにすごく感銘を受けたの! みんなに海音ちゃんを知ってほしいなって思ったし、同じモデルとして作品を作りたいなって思ったので、この企画をしました♪」
海音「トラちゃんと一緒に撮影できるなんて、夢みたいです…♡ しかも、こんなにかわいい衣装を着たのは初めてかも!」
トラ「とっても似合ってるよ♪ それに、たくさん素敵な写真が撮れたね!」
ハンディを武器に! そう思えた彼女に拍手を
海音「義足の私が、まさかCanCamでモデルができるなんて…! 夢みたいです。勇気を出して、モデル活動を始めてよかったな」
トラ「モデルになるのは、最初不安だった?」
海音「そうですね。それまでは、義足だということをなるべく隠しながら生きていたんです。みんなになんて言われるか…と心配でしたし、この足でモデル活動を再開できるとも思えませんでした。でも、エイミー・マリンズさんの存在を知って、考え方が180度変わったんです!」
トラ「アメリカで俳優やモデルとして大活躍している義足の方ですよね!」
海音「彼女はとても堂々と義足を出していて。その姿にすごく勇気をもらいました。それで私も、大好きだったモデルの道をもう一度歩んでみよう、と思ったんです。そして、活動を始めてから多くの人に『かっこいいね!』って声をかけてもらいました。その言葉で、恐れや不安がなくなり、より頑張るパワーが湧いてきています♪」
この世の中は、まだ平等じゃない。でも、必ず変えていけると信じたい!
海音「これからは、私の存在が誰かを勇気づけられるように頑張っていきたいと思っているんです。そして、ハンディがある人も生きやすい社会になったらなって」
トラ「私もそんな世の中になってほしいってすごく思ってます! どんな人にも暮らしやすい世の中になってほしいし、ハンディのあるなしにかかわらず、すべての人にチャンスが開かれている世界になるべきだと思うんです。でも、海外に比べてまだまだ日本は、そういう部分でフレンドリーではないな…って感じます」
海音「ハンディがある人もない人も、ごく当たり前に存在できる。そんなふうになってほしいです。お互い気を使いすぎず、誰しも個性を活かして活躍できたらなぁ」
トラ「今日のシューティングは、まさにそんな気持ちを込めて撮影しました! 私らしさと海音ちゃんらしさが融合して、最高の作品が作れたと思っています」
壁を作らず支え合えたら、きっと素敵な世界になる
トラ「今、世界中が取り組んでいる『SDGs』は、ハンディがある人も生きやすい社会を作っていくことが目標。海音ちゃんは、どうしたらそんな世の中になると思う?」
海音「生きる人すべてが生活がしやすい社会を作るのも大切ですが、みんなの気持ちが変わっていくことも重要かも…。ハンディがある人に対して、もっと普通に接してほしいなと思います」
トラ「たしかに、気にしすぎて壁を作ってしまっては、本当の意味で平等な世の中にはなっていかないかも…」
海音「誰もがハンディを変に気にしすぎず、困ったときにはみんなで助け合えたらいいですよね。そんな世の中にしていくためにも、義足のモデルとして頑張ろうと思っています!」
トラ「私もそれを全力で応援します! 今後も頑張ってね♡」
【Tora’s SDGs Message!】誰にでもチャンスがあるのも平等な世の中には必要♡
チャンスをどう活かすかは、人それぞれ。つかむ人もつかまない人もいると思います。ただ、“チャレンジするチャンス”は誰にでもあるべきもの。誰にでもチャンスが開かれている世の中を叶えるためにも、私たちひとりひとりが平等な社会について考え、実現のために行動していきたいですね!
目指せ「SDGs」!トラちゃんの今月の一歩
■今月の一冊は『SDGs入門』
「SDGsの基本がしっかり理解できる名著。わかりやすく初心者の方におすすめです!」
■植物性ミルクがおいしい!
「牛乳を作るより植物性のミルクを作るほうが環境負荷が少ないと知り、牛乳を控えて様々なプラントミルクを試しています。お気に入りは、ほのかな甘みのあるオーツミルクです♪」
■服で社会貢献♡
「服をよくよく考えて購入するようになってから失敗することがなくなったけれど、昔なんとなく買った服はやっぱりあまり活用できなくて…。そこで『古着deワクチン』という社会貢献しながら洋服にさよならできるサービスを使ってお片付けをしました。買い物で失敗しないよう、今後はもっと気をつけます!」
■最近のお風呂のお供!
「最近、麻でできた袋に石けんを入れて体を洗ってます! ボディソープを使うとどうしてもプラスチック容器がごみになっちゃうけど、これならごみが出にくく。今後も続けたいです♡」
今回は義足のモデル海音さんとのコラボシューティングを通して、「SDGs」を達成するために自分たちにできることを考えたトラちゃん。皆さんにも何かヒントになることはありましたか? トラちゃんと一緒にもっとSDGsについて考えてみたい! という方は、ぜひCanCamの連載もチェックしてみてくださいね。
撮影/藤井由依(Roaster) スタイリスト/奥富思誉里 ヘア&メイク/遊佐こころ(PEACE MONKEY) モデル/トラウデン直美(本誌専属)、海音 構成/衛藤理絵 Web構成/平田真碧◆この特集で使用した商品はすべて、本体(税抜)価格です。