1年で250銘柄のビールを飲むビール女子の、最もおすすめビールはコレ
夏はビールが美味しい季節!
各地でビアガーデンが催されていることをはじめとして、他の季節に比べて「ビール」というものを目にする機会が増えます。
そんなとき「ビールが飲めたらいいのに」と思ったことがあるけれど、現時点ではビールが苦手……という方のために、ビールを知り尽くすプロに根掘り葉掘り調査!
「ビール」にまつわる情報を提供し続けるWEBマガジン「ビール女子」編集部にお話をうかがいました。
なんと1年で約250銘柄(※250杯ではありません!)ものビールを飲むという編集部のみなさま……いったい、どんなものをおすすめしていただけるのでしょうか? 早速チェックしていきましょう♪
Q.ビールが苦手だけど克服したい……というときは、何から始めたらいいですか?
おそらくひとりくらいはビールが好きなお友達がいらっしゃると思うので、その方と一緒に小さいカップでさまざまなビールが飲める「ビール飲み比べセット」のようなメニューがある店に行って、いろいろと少しずつ飲んでみることでしょうか。
苦手な味のものがあったらビール好きな子に飲んでもらえば「自分は好きな味のビールが見つけられる、相手の子はビールが飲める」とお互い嬉しいですから(笑)。
ひとくちに「ビール」と言っても、本当にさまざまな種類、さまざまな味があるので、ひとつが合わなかったからといってそのまま「ビール全体が苦手」になってしまうのはちょっともったいないな……と思います。
「ホワイトビール」でも好きなものもあればそこまで好きじゃないものもある。メーカーさんによって作り方も味も違う。
もしかしたら男選びに似ているかもしれません。「私このタイプの男苦手だったから、もうこのタイプの男と付き合わない」とか言わないでー!似たタイプでも全然いい人いるからー!というイメージです(笑)。
いろいろ飲んでみているうちにふと合うものに出会うかもしれないし、何度飲んでも違うなら「今じゃない」のかもしれません。
ビール好きとしては「無理に好きになってくれ」とはまったく思いませんが「絶対にあなたに合うビールの世界がどこかにある」と思うので、それに出会ってみてほしいと思います。
自分の好きなビールを探すときは、ビールの「銘柄」でお店を探せる『gooっと⼀杯』アプリを使うと便利です。⼤⼿ビールメーカーだけではなく、海外の銘柄やクラフトビールの銘柄も網羅しているので、あなたに合うビールを見つけることができると思います。
Q.あまり得意でない場合はどんなビールがおすすめですか?
実は……これがなかなか難しいんです(笑)。
これまでは、やっぱりクセが強くなく甘みもあり飲みやすい「ホワイトビール」や「フルーツビール」を勧めがちだったんですが、ビールが苦手だったという方にいろいろ話を聞いていると「普通のビールは好きじゃないけど黒ビールは好きになった」という方や「IPAとか、すごく苦いのが美味しかった」という人など、本当にさまざまな好みがあります。
あとは少々お値段が張ることが多いのがネックになりますが「ベルギービール」は美味しいものが見つかる可能性は高いですね。アルコールも2.5~3.5%くらいのものがあったり、ラズベリーやレモンのフルーツビールがあったり。有名どころだと「ヒューガルデン・ホワイト」もベルギービールです。
私たちは「デリリウム」という、ゾウをモチーフにしたビールが大好きですね。新宿や銀座に「デリリウムカフェ」というデリリウムをメインに扱っているお店があり、グラスもすごくかわいいんです……。ベルギーでは酔っぱらったときに見る幻覚がピンクのゾウというところからこのモチーフが使われていて、そのくらい飲み過ぎちゃうビール、という意味が込められているそうです(笑)。
Q.個人的な意見としてビール初心者におすすめビールを提案するなら、何ですか?
本当に一概に言えるものではないので、まずはヒアリングから始めます(笑)。普段はどういうお酒を飲んでいて、ビールを飲まない理由は何なのか、苦いのがダメなのか炭酸がダメなのか、それともビールのある場がダメなのか。それによっておすすめしたいビールはまったく異なります。
ただ、私個人としてはCDのジャケ買いじゃないですけど、「パッケージ」で選んでしまうのもひとつの手としてアリだと思います。東京・桜新町のライフなど、スーパーでもクラフトビールに力を入れているところが出てきているので、そういったところで「これかわいい」と思ったものを飲んでみるのも楽しいと思います。
結局、「楽しい」と思う範囲でいろいろと試してみるのがいいと思います。インスタで「#beerstagram」「#ビアスタグラム」で検索してみるとあらゆるビールの情報が載っていたり、かわいいパッケージのビールが見つかったりするので、情報収集にもすごく役立ちます。
Q.では「初心者向けかどうか」は抜きにして、いちばん好きなビールはなんですか?
アメリカのクラフトビール、「フルセイル」です。
アメリカのビールってなんとなく「苦味と個性が強い」イメージがある方も多いと思うんですが、フルセイルのビールはすごくバランスが良くて、どのビールを飲んでも絶対に間違いがない、と感じました。
ただ主張が強いだけでなく、麦やホップのバランスが抜群にいい。久しぶりにビールを飲んでこんなに感動しました(笑)。友達にすすめても絶対に美味しい、と言ってもらえるビールです。
世の中にビールのスタイルは140種類以上もあって、銘柄は数えきれないくらいある、と言われています。大きく分けると「エール」と「ラガー」があり、そこから細分化されていて、キリがありません。どんどん新しいものが生まれてきたり、今あるものがブレンドされたり……。
その中で一般的な日本のビールは、もちろん例外もありますが、多くのものは1種類に集約されます。そんなひとつだけを飲んで「全部のビールが苦手だな」と判断してしまうのって本当にもったいないことなんです。ビールの世界の入口にも入っていないような、本当に小さい世界です。もちろん「炭酸自体がダメ」ならば無理強いはしませんか、ビールの世界のほんの少ししか知らずに、世界すべてに絶望することはもったいない。
是非「美味しい!」と心から思えるビールに出会う体験をする方が、ひとりでも増えたらいいな、と思っています。
私自身、ビールは苦くて「飲めない」と思っていたのに、一度仕事終わりに「異様に美味しいビール」に出会ったあの日からは、かなりのビール好きになりました。
大人の夏休みの自由研究気分で「何か自分が美味しいと思えるビールはないかな」と探してみると、そこから楽しい世界が開けるかも♡ 決めつけすぎず、柔らかい頭と心、そして「美味しいお酒を飲んでみたい!」という気持ちで探してみてくださいね♪(後藤香織)
取材協力/ビール女子、NTTレゾナント「gooっと一杯」