夢は三代目 J SOUL BROTHERSを超えること!?二十歳の最強キックボクサー那須川天心の野望とは…
今じわじわと人気が上昇している格闘技。そのブームを引っ張っているのが、立ち技格闘技イベント『RISE』や、総合格闘技イベント『RIZIN』での活躍が注目を浴びるキックボクサーの那須川天心選手なんです。強い相手にもひるまず立ち向かう姿に感動する女子が急増中ということで、CanCam5月号では弊誌史上初の格闘家取材を敢行しました! 本誌には載せきれなかった那須川選手のインタビューを、全文レポ・後編をお届けします。(前編はこちら)
「格闘技をメジャーにするためには、まず知ってもらうことが一番。そのきっかけに自分がなれたら」
CanCam編集部(以下、CanCam) 1日にどれくらいトレーニングをするんですか?
那須川天心(以下、天心) 1回の練習は基本3時間くらいです。朝走ってから練習という日もありますし、午後練習してからちょっと休んでフィジカルトレーニングをしたりとか。なのでまぁ日によって違いますね。ただ練習すればいいというものではなくて、体を休めることも練習なんです。
CanCam 2019年の目標は?
天心 今年は自分の出ているRISEっていう団体のトーナメントがあるんです。世界レベルで強い人を集めたトーナメントなのでそれを制覇するっていうのは絶対成し遂げたい目標です。
CanCam ちなみに、試合前に必ずやるルーティンってありますか?
天心 特にないです。ルーティンはつくらないようにしています。それをやらなきゃ勝てないなら、それをやって負けたらどうするの?って考えちゃうんですよね。
CanCam なるほど。では「まずはこれを動画で観て欲しい!」という、天心選手イチ推しの試合をひとつ教えてください。
天心 初めてタイ人と戦った試合(2016年KNOCK OUTでの対ワンチャローン・PK・センチャイジム選手戦)で、バックスピンキックという回転して蹴る技を決められたのはいいKOだったなって思います。「決まった!」って感じで。あれで立ってきたらもうゾンビ(笑)。決まった瞬間、絶対立てないと確信しましたね。
CanCam 格闘技をやっていて良かったと思うのはどんなとき?
天心 常に思ってます。最近少しずつ活躍できるようになって、知ってもらえる機会が増えて本当にうれしいです。試合を重ねるたびに応援してくれる人やサポートしてくれる人が増えてきて、入場の歓声も大きくなっているのは感じますね。
CanCam 辞めたくなることはありませんか?
天心 ないです。好きでやっているんで。みなさんの仕事も一緒ですよね?まぁ筋肉痛の日は練習嫌だなって思いますけど。「うわぁ今日この日かぁ…」みたいな(笑)。でも結局、練習はやるんですけどね。
CanCam 将来の夢を教えてください!
天心 なんだろうな…まだわからないですね。すごくいっぱいあるんですけど、いっぱいありすぎて見えないっていうか。夢を語るのもあまり好きじゃないです。格闘技をメジャーにしたい、格闘技人口を増やしたいっていうのは絶対やりたいことなんですけど、夢も目標もどんどんクリアしていけば夢じゃなくなるっていうのを感じていて。
CanCam それはこれまでにいくつもクリアしてきたから?
天心 そうですね。プロになったときはチャンピオンになるのが夢だったんですけど、すぐに叶いそうなものは夢にしちゃいけないのかなって最近思うんです。どうなんですかね。
CanCam 以前、三代目 J SOUL BROTHERSのライブを見てすごく悔しかったとおっしゃっていましたよね。
天心 少し歩くだけ、少しステップするだけで会場が「わぁぁぁぁ!」って沸くじゃないですか。格闘技を見ていて影響を受けるっていうのは今まであまりなかったんですが、あれは影響されました。こうなりたいっていうかこれを超えたいって感じて、ライブは純粋には楽しめなかったです(笑)。だからまぁそれは夢かもしれないですね。まずは格闘技を知ってもらうことが一番。何かのきっかけが必要だと思うので、自分はそのきっかけになることが大事かなって思います。
CanCam 今後はどんな挑戦を見せていただけますか?
天心 みんなが想像つくようなことはやりたくないので、びっくりさせるようなことをやっていきたいですね。
CanCam 最後に、CanCam読者にキックボクシングの魅力を教えてください!
天心 観てもらえればわかるかなって思います。今の若い世代の人って、たとえ丁寧に説明しても必ず聞いてもらえるとは限らないじゃないですか。でもパッと見て「おもしろい!」って思ったらもっと知りたくなるし、スマホとか見やすい環境は整っている。だからとりあえず観て感じてもらいたいです。あと、これほど楽しい運動はないと、本当にそう思ってます。「痛そう」「疲れそう」というイメージかもしれませんが、やったら絶対に楽しいので。全身運動なので健康によくて、お尻も上がるし体も締まりますよ!
鮮やかなジャンプを披露してくれた天心選手。憧れのヒーロー像は「マンガの主人公」ということですが、インタビューをしながら天心選手もまさにマンガの主人公タイプの方だと感じました! 次回【恋愛編】では気になる恋愛観や恋バナについてネホハホ!
【CanCam.jp 那須川天心特集!】
★「神童」那須川天心にも苦手なものが…?素顔が見られる撮影舞台裏をレポート!
★殴られても痛くない!?闘う男・那須川天心にインタビュー【前編】
1998年8月18日生まれ。千葉県出身。5歳から空手を始めその後キックボクシングに転向し、高校在学中の15歳でプロデビュー。キックボクシング公式戦29連勝、うち22戦はKO勝利という圧倒的実力から「神童」「キックボクシング史上最高傑作」と呼ばれ、格闘技人気を牽引している。2018年大晦日、総合格闘技イベントRIZINで50戦無敗のボクサー・メイウェザー選手とエキシビションマッチを行い世界から注目を集めた。現在RISEの世界トーナメントに出場中。165㎝、58kg。