花粉症専門医に聞いた!花粉症の症状を和らげるためにできる8つの対策

花粉症シーズン真っ最中ですが、皆様お元気でしょうか。
しんどい思いをしている方も多いと思いますので、前置きもそこそこに早速症状を和らげるためにできることを紹介していきたいと思います。

花粉症

ちなみに、現在花粉症の人が今「花粉症の症状を和らげるためにできること」、そしてまだ花粉症になったことがない人が「かかりにくくするためにできること」はどうやら同じようなのです。
今回はアレルギーの専門医、池袋大谷クリニックの大谷義夫先生に、花粉症シーズンに気を付けたいことについてお話をうかがいました。

 

◆花粉の曝露を減らす

基本として、できるだけ花粉に触れないように対策をするだけでもかなり変わります。

・マスク


マスクだけでもかなり予防効果があり、6割以上の花粉をカットできます。さらに、マスクの内側の鼻の部分にコットンやガーゼを入れる「インナーマスク」をすると、花粉の9割はカットできると言っても過言ではありません。また、口だけマスクをして鼻が出てしまっている人がいますが、これでは効果は薄れます。しっかり鼻まで入れましょう。

 

・メガネをする


普通のメガネでも花粉を40%カットできますが、いわゆる花粉対策メガネならカット率は65%にあがります。

 

・服の素材に気を配る


花粉がつきやすい服とつきにくい服があります。
つきやすいのはウール素材の服。花粉がつきにくいと言われている綿の10倍ほど花粉がつきます。花粉症がひどい人は、花粉が飛び始める2月くらいからはウールは避けたほうがベターです。

 

・換気の方法


換気をするときは、窓を全開にするとどうしても花粉が入ってきてしまうので、窓を開けるなら10cm程度にして、レースのカーテンは閉めておきましょう。これだけで入ってくる花粉の量が1/4程度になります。そしてレースのカーテンはときどき洗いましょう。

 

◆生活習慣で気を付けること

花粉症を和らげるためにまず大切なのが、睡眠をしっかりとるなど、原因となる「ストレス」を減らすこと。
そして食事面では、さまざまな「花粉症に効く」と言われるものが出ていますが、中でも「ヨーグルト」と「トマト」「ブロッコリースプラウト」は、確かに花粉症に効くというデータが出ているのでおすすめです。

ヨーグルト
(c)Shutterstock

・ヨーグルト


民間療法では、ヨーグルトが効く、と言われています。実際にヨーグルトに含まれる乳酸菌が、アレルギーの数値を低下させたり、スギ花粉症に効くというデータがあります。
ヨーグルトは副作用もなく、美味しく(笑)、さらに値段も安く取り入れやすいので、実際に私も必ず毎日食べています。免疫バランスを整えてくれるため、花粉症を楽にしてくれるのはもちろんですが、インフルエンザなどの予防にもなります。まさに食べて損なしの食品です。

 

・トマト(できればホット)


トマトも、抗酸化作用のあるリコピンという物質がアレルギー症状を抑えて免疫バランスを良くしてくれるのでおすすめです。実際、アレルギー学会で「花粉症の症状を和らげる」というデータが発表されています。

トマトジュースなどでも大丈夫ですが、あたためたほうがよりおすすめです。なぜかというと、「スギ花粉」のタンパク構造と、「生トマト」のタンパク構造が似ているということもあり、スギ花粉症の方の7~14%が生トマトのアレルギーを持っているので、喉がかゆくなることがあるんです。でも、レンジでもなんでも加熱するとタンパク構造が変化するので、アレルギー症状が起きなくなります。ホットトマトを意識的にとりましょう。

 

・ブロッコリースプラウト


ブロッコリースプラウトに含まれるスルフォラフォンに、花粉症を抑制する効果がある、というデータが発表されています。

 

・睡眠をとる


睡眠など、規則正しい生活習慣を身につけることは、正常な免疫機能を保つための基本です。睡眠不足は抵抗力が下がってしまう大きな要因となる「ストレス」につながるので、きちんと睡眠をとりましょう。
また、この「ストレス」についてですが、かなりストレスがある仕事から転職した途端に花粉症が楽になったという方もいらっしゃいました。それほどストレスと花粉症は関係しやすいものです。

 

・帰宅したら花粉を落とす


帰宅したら、玄関に入る前に服や髪をよく払うのが基本です。また、洗顔・うがいをし、鼻をかむとより良いです。

 

・お酒とタバコは控えめに


どちらも鼻の粘膜を正常に保つために重要です。
タバコはできれば吸わないほうがいいです。
お酒は毎日飲む……という方ですと影響があるかもしれませんが、週2~3日程度適量、であれば問題ありません。

 

こんなことを気を付けると花粉症が楽になる&花粉症になりにくくなるようです。2~4月の花粉症シーズンに気を付けましょう!
次回は「花粉症になりやすい人・なりにくい人の違い」など、花粉症によくあるQ&Aをご紹介します。(後藤香織)

 

監修
日本アレルギー学会専門医・指導医
大谷義夫先生

池袋大谷クリニック
東京都豊島区西池袋1-39-4 第一大谷ビル1階
http://www.otani-clinic.com/

 

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