CanCam×Cheese! の大人気まんが『ウチ婚』を通して考える、結婚の“今”
結婚しなくても幸せになれる時代だからこそ、「誰かと生きてみたい」と思ったとき、どんなパートナー探しの形があるのか? そんな自分の幸せの在り方を考える作品『ウチ婚』を通じ、鋭くも温かい視点を持つ婚活アドバイザーの植草美幸先生に、婚活の“今”について教えていただきました!
第2巻は9/26発売♡ 『ウチ婚』ってどんなお話?
結婚相談所マリーミー代表 婚活アドバイザー 植草美幸先生
「東京・青山の結婚相談業マリーミー」代表。多数のメディア出演を果たし、年間で受ける恋愛・結婚相談の件数は約2000件超え。日々一人一人の会員と向き合いながら成婚カップルを輩出している。
リアル『ウチ婚』!? 結婚においての実情とは―
―『ウチに帰って婚活します』という作品は、20代の4人の女性が婚活を通して自分の幸せを見つけていく物語なのですが、植草先生の元にはどのようなご相談が多いでしょうか?
植草:実は、相談にいらっしゃる多くのみなさんが思っている“結婚”のゴールは「結婚式」なんです。でも26歳で結婚すると、その後が100歳まであるとして、その“75年間の生活=結婚”になるんですよ。まず、それをイメージされると自分に合った「婚活」がみえてくるかなと思います。
―「いつかは結婚したいけど、まだイメージがつかない…」そんな読者世代は何からスタートしたらいいでしょうか?
植草:まわりのお友達とかで、なるべくたくさん男女がコミュニケーションを取れる機会を見つけて、チャレンジするのがいいですね。マッチングアプリも流行っていますが、いろんなコミュニティーに参加するとか、友達に紹介してもらうとか、自分自身が積極的に行動して、男性がいる場所へ行くことが大事です。今って動画を見たり、スマホで遊ぶことも多いと思いますが、そこで満足感を得て終わってしまうことも…。家と会社の往復だけでは、なかなか出会いもなくなってしまいますよね。
―「将来結婚したい」と思っていても、動き出すきっかけがなかったりする方もいらっしゃいますよね。
植草:もし、20代でまだ結婚を意識してない人は、意識しなくてもいいと思います。結婚は無理やりするものじゃないですし、結婚したいと思った人が婚活すればいいことなので。ただ30歳前後で焦って相談に来る方も多いです。もし学生のうちにおつきあいがあるなら、人生観や結婚観について話し始めてみたり、社会に出てからは仕事や趣味を調整したりしながら、出会いは意識しておくといいと思います。
―「自分はどんな人と合うのか」「何を結婚生活に求めているのか」は、どうやって知っていけばいいでしょうか?
植草:いろんな人に会って、“フラれる”ことが実は重要ですね。人に会う経験を積んでいないと、自分を客観視できなくて妄想で終わってしまいます。理想の結婚相手というのは、その人が頭の中で作り上げているので、探しても現実にいないんですよ。ですから人と会って話をたくさんするとか、既婚者のお友達や先輩、ごきょうだいの話を聞くのもいいと思います。「それは理想だよ」とか、結婚の現実的な話をしてくれるので、いろいろ聞くことで、ご自身や結婚への解像度があがります。
現実と理想と妄想!? 婚活する上でのハードル
―結婚に理想を持っている方もいらっしゃると思いますが、婚活中に悩んでしまう点はあるでしょうか?
植草:まず、みなさんが求めることが多いのがビジュアルなんですね。テレビやドラマとかはイケメンの方が多いので、「イケメンがいい」と思っていなくても基準が高い。そこでわりと苦戦しますね。現実的な人間を見ずに、夢追い人みたいになってしまう方もいますし。あとは、ご自分の価値がわかっていない。ご自分の“婚活偏差値”がどのくらいなのか理解することが大事です。高望みのハードルが高ければ高いほど婚活も長引いてしまいます。
―無意識にビジュアル重視になってしまっているということですね。自分の理想と現実、どう向き合えば良いのでしょうか?
植草:ビジュアルに関して言うと、「将来生まれてくる子どものため…」とおっしゃっていてもそれは建前で、実際の本音は一緒にいるときに人から見て「カッコいい」って言われたいから、ということが多いです。まわりからの評価が50%、後は自分が見ていてうっとりするのが50%という感じですね。でも、お付き合いをしている中で、“自分の意見を尊重してくれる”ことが積み重なっていくと、居心地がよくなっていくんです。そうすると「顔はタイプじゃないけど私を大事にしてくれるし、この人となら生活していけるかも」と思い始め、見た目や理想にとらわれず進めると思います。
―お相手とも向き合う、ということですね。結婚や出産、キャリアとの両立で、悩まれる方もいらっしゃると思うのですが。
植草:キャリアを積みたい女性なら、まずは、家事がちゃんとできる男性・家事分担を納得できる割合で担ってくれる男性を選ぶことです。また、勤めている会社の産休・育休がどれくらい取れるかなどの規定をよく確認しておくこと。それに合わせて、具体的に計画していくと、出産のタイミングが割り出せると思います。どうしてもタイムリミットがあることなので、具体的に考えていくのがいいですね。
「こういう女性と結婚したい!」男性から見たお相手とは!?
―では、男性側が希望されるお相手は、どんなタイプの方が多いんでしょうか?
植草:まずは“綺麗な方”ですね。でも綺麗というのは生まれつきの美人とかではなく、“努力で綺麗を維持している方”です。美意識が高くて、髪型とかファッションとかの勉強をされているんですね。だから、まず努力をすることが大事。年齢とかは関係なく「自分に会うために綺麗にしてきてくれた」と思うと、大切にされているようで男性も嬉しいですよね。次は笑う人が好きですね。笑顔でニコニコと人の話を聞いてくれる、嫌みのない素直な方が好き。あとは、自分の意志をちゃんと伝えてくれる方が大人気です。例えば、お見合いをして、おつきあいが始まって、男性が「どこで、いつ会いましょうか?」と聞いたら、「〇日と、×日と、△日なら空いてるんですが、いかがでしょう?」と具体的な案を提案できる方がベストです。そうすると男性は、「これ!」って選べばいいから楽なんです。「お任せします」が優しいようで一番ダメ。ちゃんと交渉事もできる方が男性は好きです。
―それだと、次の予定やお話なども進みやすいですね。
植草:そうですね。一度、日程を断られたからといって、「今度はあなたから提案して」と勝手にぷんぷんしてもダメ。察してほしいという女性が一番避けられますね。まだそんなに知らないお相手ですから、察せないで当たり前。よく話したり、機転が利く方は一番人気です。
―では最後に、読者の方へメッセージをお願いいたします。
植草:もし結婚したいと思ったら、自分が思い描く結婚生活をイメージしてみてください。そしてあまりあれこれ選ばず、出会った人と向き合ってください。出会った人は宝です。恋愛関係でなくていいと思うので、まず人と触れ合うことが大事。「生身の人間」を知ることで、自分も相手も何を必要としているのかが分かり、コミュニケーション能力が磨かれれば出会いも増えます。「この人違うかも」と思っても、1人ずつの出会いに向き合ってほしいなと思います。
アナタはどのタイプ? 婚活の極意を知りつくした植草美幸先生からの『ウチ婚』女子タイプ別 婚活アドバイス!
「お金持ちと結婚したい!」経済的安定が一番なアナタ
▶高峰希(26歳)タイプ

「希望の年収の方に、好きになってもらえる自分なのか?」という視点を持つことです。また、条件をどんどんプラスしていかず、「1つだけ譲れない条件はなんなのか」を明確にするのも大事ですね。
「結婚するなら条件が重要!」合理的な相手を探したいアナタ
▶新里愛梨(29歳)タイプ

早く結婚したいのであれば、婚活の時間を大切に使うこと。趣味とか友達との時間を一旦休むと、婚活に使う時間が取れると思います。仕事や趣味のスタンスを少し変えるだけでも違ってきますね。
この4人の婚活はどうなっていくのか…!? まんがを読みたい人は『ウチに帰って婚活します』を、もっと詳しい診断を知りたい人は『Cheese! 11月号』または『ウチ婚』第2巻をチェック♡
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構成/江口彩子 WEB構成/川口里那