池辺葵さんが「やわらかスピリッツ」にて連載中のWEB漫画『プリンセスメゾン』の待望の第1集が、2015年5月12日についに発売！ この『プリンセスメゾン』の主人公は、居酒屋で働く年収250万円の妙齢おひとり女子・沼越さん。マンション購入を思い立ち、モデルルームを見て回る姿を描きながら、その過程で出会うさまざまな女性の住まいと人生をも見つめる物語。
この作品が人気の理由は、女性がひとりで家を買うことを決める過程で向き合わねばならない現実を、きちんと描いていること。「モチイエがあればハッピーになれる」という夢物語ではないところが、ぐっと共感を呼んでいるんです。
TOPの画像はこの漫画を象徴する第1集の表紙イラストの全体図。
第1集の表紙では主に右側のステキ部分しか見えておらず、表紙カバーを広げると全体図がわかるようになっています。おしゃれなインテリアに凝ったリビングがありながら、その横には古く狭いキッチン。炊飯器が床置きだったり、ガスコンロが1口だったり、古い給湯器しかついていなかったりという、ひとり暮らしをする女性の部屋の「現実」。これらが同じ部屋に同居しているリアルを1枚で表現しているのがこのイラストなんです。
ほかにも、沼越さんのマンション購入を見守る持井不動産に勤める理子さんの入浴シーン。この洗面所とトイレが併設された小さなユニットバスに体を丸めて入る姿も、彼女のリアルな生活を象徴するシーンです。
そんな暗い現実を見せつけたいだけの漫画なのか？というとそれもまた違います。
「ほんとに頑張り屋さんだねー！」「マンション買うなんて、すごい大きい夢に迷わず向かっていって…」という言葉に対する沼越さんの返事。
「いえ…」「大きい事なんかじゃありません。自分次第で手の届く目標です。家を買うのに…自分以外の誰の心もいらないんですから…」
他人の心をどうこうするより、手の届く家を買うのは自分の決意さえあればいいから楽だという沼越さん。恋愛なのか友情なのか、家族なのか、人間関係で苦労したことがあるのかな、と読者に思わせます。今の自分を取り巻く現実を見つめてみたら、ひとりで確実に実現できる夢が、沼越さんにとっての「マンション購入」。そんな沼越さんを応援する人たちに囲まれ、理想の家は見つかるのか……？ 気になりますよね！
この『プリンセスメゾン』は漫画サイト「やわらかスピリッツ」と「モチイエ女子project」で連動して展開しています。公式サイト「モチイエ女子web」では、『プリンセスメゾン』の限定秘話6Pをただいま公開中。「やわらかスピリッツ」では、コミック第1巻の続きからちょうど読めるので、コミックを読んだら続けてチェックしてみてくださいね。
『プリンセスメゾン①』
著者／池辺 葵 ￥552+税
（小学館）
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