敵を知れば怖くない!二日酔い撃退の基礎知識。

クリスマスに忘年会、新年会と、何かとたくさんお酒を飲むイベントが続くこれからの季節。勢いに任せて、いつも以上に飲み過ぎがちですが、お酒の飲み方、きちんと知っていますか?

『美的』12月号では、「今どき女子のための正しい“飲み”の基礎知識」として、専門医の方々が、意外と勘違いしているお酒の飲み方について詳しく解説してくれています。ウコンがあれば絶対大丈夫? そもそもなぜ飲み過ぎると気持ち悪くなるの? なんて、日ごろのお酒に関する疑問を徹底的に解消しちゃいますよ!

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【Q1】飲み過ぎると気持ち悪くなったり、吐くのはなぜ?

【A1】アルコールの代謝が追いつかなくなるため
「飲んだお酒が肝臓に運ばれ、分解・解毒されることをアルコール代謝と言います。アルコールはまず、アセトアルデヒドに分解されます。その後さらに無害な酢酸となり、最終的には汗、尿、息などになって排出されます。しかし、たくさんお酒を飲んで代謝が追いつかないと、有害物質であるアセトアルデヒドの採用で、ムカつきや吐き気などを引き起こします」(虎の門病院 肝臓センター 川村祐介先生)

 

【Q2】赤ワインは体に良いんじゃないの?

【A2】体に良いのは適量まで。飲み過ぎは、肝臓のダメージに!
「抗酸化作用のあるポリフェノールを含む赤ワインは、動脈硬化や心筋梗塞などの予防になると言われています。適量のお酒なら死亡率が低くなり、目安としては、ワインなら180ml、日本酒は1合、ビールは500ml程度が適量となります。飲み過ぎると肝臓に脂肪がたまってしまいます」(川村先生)

 

【Q3】糖類・プリン体ゼロのお酒、たくさん飲んでも大丈夫?

【A3】厳密にはゼロではないものもあります。リスクが少し減る程度と考えて。
過剰摂取が生活習慣病を招く糖類や、体内で痛風の原因となる尿酸に変化するプリン体。これらをオフしたお酒は魅力的ですが、糖類の場合、100mlあたりの糖質含有量が0.5g未満までは『ゼロ』の表示が可能です。

「つまりゼロと表記してあっても、厳密にゼロでないものもあるということ。たくさん飲んでも良いということにはなりません。量は同じでもリスクが少し減るという程度です」(川村先生)

 

【Q4】ウコンを飲んでおけば、とりあえず大丈夫でしょ?

【A4】ウコンで肝機能を高めても、一生で飲める量には限界があります。
「ウコンは肝機能を高めると言われますが、ウコンを摂取したからと言ってお酒を大量に飲んで良いわけではありません。人間が一生で飲めるお酒の量は決まっています。多い人でアルコール量500kgくらい。500mlの缶ビールに置き換えると、25,000本。一定量を超えると肝臓を壊します。ウコンなどの健康食品は、体質に合わず薬剤性肝障害になる場合もあるので注意してください」(川村先生)

 

【Q5】昔、弱かった人が飲めるようになったのはどうして?

【A5】無理して酵素を活性化。肝臓にダメージを与える可能性も。
吐き気や頭痛の原因となるアセトアルデヒドを分解する、アセトアルデヒド脱水素酵素という酵素は「活性が強い」「弱い」「まったくない」の3タイプに分かれます。

「活性が弱いタイプの人は、飲んでいくうちに活性が上がり、飲めるようになることもあります。しかし、無理をして肝臓を壊しやすいのもこのタイプ。また、女性は男性に比べて弱い傾向にあります。量に気をつけて」(川村先生)

 

【Q6】水と一緒に飲むと酔わないって本当?

【A6】アルコール代謝を促進するには水分と糖質が必要
「アルコールを代謝するには、水分が必要です。できれば、お酒と同量の水を摂取して、脱水症状を防ぎ、代謝を促しましょう。また、代謝を上げるには、糖質も必要ですが、糖質は食べ過ぎると太る原因になるので、量は控えめに。おすすめのおつまみは、胃腸をガードする豆腐やチーズ、干しぶどうなどです。何よりも、自分が心地よく飲める適量を知って、ゆっくり楽しむことです」(衣理クリニック表参道 院長 片桐衣理先生)

これが正しい、と思っていても意外と間違っている知識がたくさんあったのでは。自分の体質や適量をよく把握して、飲む前も飲んだ後も楽しいと思える時間にできるかどうかが大切ですね!(鈴木 梢)

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美的2014年12月号表紙(『美的』2014年12月号)

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