ストレスによる心や体の不調。カギを握る「ホルモン」との付き合い方
イライラしたり、おなかをこわしたり、肌が荒れたり…。ストレスがたまると現れる、心や体、肌の不調。実はホルモンの分泌と深~い関係が。ストレスがホルモンに及ぼす影響とは? 恋をすると女性ホルモンは増えるってホント!? 大豆イソフラボンは女性ホルモンに効果があるの? などなど、健康と女性らしさの要、ホルモンの真相に迫ります!
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ストレスとホルモンの関係は?
ストレスがたまると、どうして調子が悪くなるのでしょうか。それは、食欲や睡眠など人間の基本的な機能に関わるホルモンの分泌を調整している脳の視床下部が影響を受け、その結果、ホルモンの分泌が不安定になり、不調として体に出てくるからです。
また、体を守るために、副腎皮質ホルモンやアドレナリンといったストレスホルモンが分泌され、急激に太ったり痩せたり、血糖値や血圧が上がったりといった症状が出ることもあるそう。
過剰なストレスは、ホルモンにとって大敵というわけですね。
ウワサに惑わされない! 女性ホルモンにまつわるウソ・ホント
特にストレスの影響を受けやすいといわれているのが、女性ホルモンのエストロゲン。お肌や髪のツヤなど美容にも関わるホルモンなので、女性にとっては大問題ですよね。でも普通に生活を送っているだけでもストレスはたまるもの。だったら、女性ホルモンを増やしたり、働きをよくすればいいのでは?
そこでネットで検索してみると、出てくる、出てくる! 食べ物や飲み物、サプリからエクササイズまで、女性ホルモンにまつわる情報。でも、一体どれが正しいの? そこで、女性ホルモンまわりのウワサの真相について、医学博士である田代眞一先生にご意見を伺ってみました。
恋をすると女性ホルモンが大量に分泌されるって、本当?
「恋だけが理由で、ホルモンが分泌されていると結論づけるのは難しいでしょう。ただし、いい恋愛をしているときに女性ホルモンの分泌が良好になる可能性値は大いにあると思います。問題は恋をしているか否か、よりも『幸せを感じる』恋をしているか否かということ。好きだけど辛さを感じる、というのでは、体は『辛い』に反応してしまうと思います。女性ホルモンを良好にするのなら、ぜひ幸せを感じるいい恋をなさってください」(田代先生)
・お肉を食べると女性ホルモンが多く分泌される?
「動物性脂肪をとると、女性ホルモンの働きがよくなるというのは、本当です。だからといって、とりすぎていいことなどありません。中性脂肪の増加や高脂血症の原因となるなど、さまざまな弊害もあります。良質な動物性脂肪を、適度な量で摂取するのがよいでしょう」(田代先生)
・アロマセラピーは女性ホルモンに効果的?
「一般的にアロマの世界では、クラリセージに女性ホルモン様(よう)物質作用が多いと言われていて、このアロマが、女性ホルモンの分泌を高める、という説もあるようです。が、クラリセージが入っている、イコール、女性ホルモンの働きが高まる、と安易に結論づけるのは難しいように思います。この効用があるから、この作用が欲しいから、というよりは、好きな香りでリラックスすることを目的にするのがいいでしょう。リラックスすると、ホルモンの環境がよくなる。これは間違ないことですから、そのためのアロマセラピーは有効だと思います」(田代先生)