風邪のときはフルーツがNGってどうして?風邪の新常識をチェック!
風邪やインフルエンザが蔓延していますね。病院に行くほどではない、“寝ていれば治る”程度の風邪を引いたとき、フルーツを食べたり、ジュースで薬を飲んだり、無理に発汗しようとしたりしていませんか? 実はそれら全部、“NG”行為!
『AneCan』3月号で、医学博士でもある、小林メディカルクリニック東京・小林暁子先生が、知っておくと便利な「風邪の新常識」を教えてくれました。
風邪のときの過ごし方
まずは、風邪をひいたときの生活について。あなたは普段どうしていますか?
乾燥厳禁!部屋でもマスクを
空気中も、粘膜部分も、乾燥するとウィルスが繁殖しやすくなるので、マスクや加湿器を使って、乾燥しないように心がけましょう。
無理に発汗する必要なし
“汗をかけば治る”というのは、実は逆! 無理に発汗し、体力を使うのはNG。冷えないように注意するだけで十分です。
お風呂はNG。ひたすら安静に
お風呂も体力を奪うので、風邪の症状が重いときは避けましょう。症状が軽くなったら、サッと入る程度に。
食べ物はどうする?
続いては食べ物・飲み物について、風邪の新常識をチェック! あなたも勘違いしていることがかも?
食欲があれば、湯豆腐がベスト
風邪のときは、消化がよいとされるものならなんでもいいですが、たんぱく質を含む湯豆腐などがおすすめ。
胃に負担のフルーツは避ける
フルーツは、消化に負担がかかり、胃腸の調子が悪くなってしまう可能性があります。また、風邪のときは酸味が強いものは吐き気を誘発することもあるので、無理して食べるのは避けましょう。
食欲がないときは、はちみつ入りハーブティー
食欲がないときは、カモミールなどやさしい香りのハーブティーを、はちみつを入れてもOKです。
薬はどう選ぶ?何で飲む?
一言で風邪といっても様々な症状がありますよね。こちらでは薬を選ぶ上で大切なことや飲み方をまとめました。
風邪の段階に合った薬を選ぶべし
最近注目されている漢方薬は、風邪の症状や段階別に処方があるので、薬剤師のアドバイスを参考にして購入を。それ以外でも市販薬を飲む際は、パッケージをよく読みましょう。
薬は水で!これは絶対守るべし!
薬を飲むとき、ジュースや牛乳などで飲んでいませんか? 薬をより吸収よくするため、水か白湯で飲むことをお忘れなく。
38度以上になったら、解熱剤の出番
風邪そのものを治す薬はなく、自分の体力で回復まで導くというのが、薬の役目。ガマンしすぎて悪化させるよりも、38度を目安に、解熱剤の服用を。とはいえこれは目安なので、38度以下でも、高熱がつらいと感じたら解熱剤を使うのがおすすめです。
ときにはこんな乗り切り方も
食べ物や薬以外にこんな方法で乗り切るのもアリ?
栄養ドリンクなどで一日を乗り切る方法も
風邪を引いていると“脱水症状”になりやすいので、水分をしっかり摂ります。どうしても仕事……というときは、栄養ドリンクを飲んで乗り切るのもありです。
民間療法は、気休め程度に行うこと
はちみつ大根、のどにネギを巻く……など、民間療法の多くは、医学的根拠がありません。風習のひとつとして受け継ぎつつ、やはり風邪を引いたら薬を上手に使って治すのが確実かも?
【まとめ】
学生のときは、「風邪を引けば学校が休める」なんて思っていましたが、会社員ともなれば、休んでもあとで自分が大変な思いをするだけ……。風邪を引かないための予防も必要ですが、「風邪を引いてしまったかも」と思ったら、過信せず、早めの対処が大切です!(さとうのりこ)
(『AneCan』2015年3月号)