“場”の空気を利用して恋を有利に進めるための心理テクニック

“場”の空気を利用して恋を有利に進めるための心理テクニック

(c)shutterstock.com

場所やスポットには、それぞれ特有の雰囲気がありますよね。神社だったら清廉なイメージがありますし、図書館だったらおカタいムード。その場が作り出す空気を上手に活かすことができれば、恋に持ち込みやすくなることも少なくありません。そこで今回は「“場”の空気を利用して恋を有利に進めるための心理テクニック」についてご紹介いたします。

■好きな相手は“壁側の席”に座らせること

人は目で見られない無防備な背後を、無意識に警戒しているという心理学論文があります。「恋人に後ろからギュッとされるのが好き」という人が多いのは、実はこういった理由によるものなのです。そのため、気になる相手を座らせる場合は、彼の背中が壁側になるような位置取りをしましょう。無防備な背後を警戒する必要がなくなるため、安心してコミュニケーションをはかることができるはず。会話も弾み、一緒にいて何だか落ち着く人だと感じて好意的になってくれるように。

■照明が落ちている薄暗いバーやレストランは恋する率3割増し!

心理学者ガーゲンの実験によると、人間は暗い場所では自制心や道徳心のブレーキが弱くなり、本来の欲求が出やすくなると言います。実験では、暗い場所と明るい場所で男女の距離を測ってみると、暗い方がお互いの距離感が近くなり相手の身体に接触するなど積極的な行動に出るようになりました。これを活用すると、キャンドル照明のレストランやムードのあるバー、深海魚やクラゲを展示している水族館など照度が低い場所は、気持ちをロマンチックにさせてくれて、いつもより大胆になれるように。距離感も近く、何気ない会話から恋が生まれる確率も3割増しになるかもしれません。

■遊園地で距離を縮めたいなら “お化け屋敷”&“ジェットコースター”

よく恋愛にまつわる心理学のお話で出てくるのは“吊り橋効果”というフレーズ。これはちょっとしたスリルを感じて興奮状態にあると、「相手のことを好き」になっていると脳が誤解(錯誤帰属)し、恋に落ちやすくなるというものです。これを活かすなら、遊園地は最高の恋を加速させるスポット。中でも“お化け屋敷”と“ジェットコースター”は格好のアミューズメント。お化け屋敷の恐怖感は親和欲求を高め、ジェットコースターの性的興奮は一目惚れを生み出しやすいと言えます。

■一緒にスポーツを楽しめば心理的距離も近づく

物理的距離と心理的距離は非常に密接な関係にあります。ただ近くにいるというだけで、心理的報酬を与え、恋に落ちやすくなるのです。そのきっかけは“一緒に身体を動かす”シチュエーションが理想的。スポーツができる施設や同じ協力し合ってミッションをこなすゲームなどを、気になる相手とプレイしてみましょう。“好意のバランス理論”によると、恋愛初期においてできるだけ同一の体験や共通の関心事に取り組むと、一気に心の距離が縮まるためです。

終わりに

ある調査によると、結婚に至るような親密な出会いは、職場や仕事関係が30%強、友達や家族の紹介が30%弱、学生時代からの知り合いが10%だとされています。旅行など非日常な出会いから結婚に発展したカップルは、実は5%にも満たないのです。しかし、その場の雰囲気を味方につけることができれば、偶然の出会いも必然に変えていける可能性を高められるはず。場所の力を借りれば、相手に“運命”を感じさせることができるのです。(脇田尚揮)

脇田尚揮
認定心理士。Ameba公式No.1占い師として雑誌やTVなどに取り上げられ、テレビ東京「なないろ日和」にてレギュラーコーナー担当。また、自身が監修したアプリ 「マル見え心理テスト」はTBS 「王様のブランチ」 などでも紹介され、120万DL。著書『生まれた日はすべてを知っている。』(河出書房新社)。