延期した人、挙式した人。「ニューノーマルウェディング」のリアル

お金をかけるところが変わりつつある!?

望月さん:「あとは海外に行かないし、人数も少ない。だからその分、違うところにお金をかけているという印象もあります。例えば親族だけでヴィラを借り切って宿泊前提の結婚式を挙げたり、引き出物の種類を贈る方によって替える人、ブライドリングやドレスにお金をかける人もいますね」

細田さん:「私も、引き出物はみんな同じにしないで、ひとりひとりが喜んでくださるように品を替えてお渡ししたりしました。人数が少ない分、ひとりひとりに対しておもてなしできたのはよかったですね。あと和装とドレスどっちも着ました。そこは贅沢をしたかも(笑)」

「明治記念館で式を挙げました。和装もドレスも合うクラシックな会場が素敵で選びました」(細田さん)

前坂さん:「和装も素敵ですよね!私も式は和装でと思っていました。でもフォトウェディングはドレスにしていて結局どっちも着たいという(笑)」

稲垣:「最近和装も多いですよね。日本で式を挙げようと思う人が増えたからかな。SNSを見ても白無垢の方が増えた印象です。実は、私もウェディングフォトを3回撮っていて(笑)。ハネムーンで行った沖縄と東京で、ドレスと和装のどちらも写真を撮りました。今じゃなかったら、こんなに写真を撮っていなかったかもしれないです」

「憧れていた和装と韓国風フォトも撮影。彼がエルモの声真似をしたりして、終始和ませてくれていました(笑)」(稲垣)

前坂さん:「わかります。私は元々式を挙げようとしていた日はバリバリの緊急事態宣言中だったので外出もできなかったんですが、何かカタチに残したいと思って、ちょっとお高めのインテリアをポチッと買いました」

「大きな間接照明は、結婚式をするはずだった日に購入しました」(前坂)

細田さん:「すごいですね(笑)。私もハネムーンにキューバに行こうと思っていたのですが行けなくなってしまったので、新居の資金にしようと思っています。あと、結婚指輪はティファニーにしたんですが、納得のいくものを探しました」

「ティファニーは、名前を聞くだけでも気分が上がる憧れのブランドでした」(細田さん)

稲垣:「私もリング選びには時間をかけました。あと入籍してから撮った写真をすべてアルバムにしています。式が延期になったりもして、結婚について考える時間が長いぶん何か思いをカタチに残しておきたいという意識があって」

「入籍した月からずっと作っているアルバム。アプリを使っています」(稲垣)

…結局のところ、結婚式ってやったほうがいいですか?

前坂さん:「結婚式ってしたほうがいいと思いますか?したい気持ちはあるけれど、コロナがいつおさまるかわからない状況だと、気持ちを切り替えたほうがいいのかなって思うこともあって」

細田さん:「式を挙げた私としては…やっぱりしてよかったです。大変な中で挙げたからこそ家族や友達の優しさに気がつけたり、改めて感謝を伝えたりできる場所だと思うので。もちろんしないという選択肢もあるとは思います」

稲垣:「私はしたいです。家族だけにするとか形を変えてもいいのかな。でも現実的には、形を変えるとキャンセル料が厳しいということもある(笑)」

細田さん:「そこすごくリアルですね!これから結婚式を挙げようと思っている人は、延期する場合にいつまで延ばせるかとか、キャンセル料はどのくらいかかるかとか、細かいお金の話をちゃんと聞いて選んだほうがいいと思います」

前坂さん:「そうですよね。まだコロナがどうなるのか先のことが読めないですもんね。私も、会場によってルールが違うんだなって思っていました。式の中でもこれはなくてもいいんじゃないかと選ぶようになったので、細かい融通がきくかは大事ですよね」

望月さん:「当たり前が当たり前じゃなかったって気がついたときに、本当に自分に必要なのはなんなのか、本気で取捨選択するようになったのは、コロナ禍での結婚のいい部分なのかもしれないです」

稲垣:「確かに。私たちが色々迷ってやってきたことが、コロナが終息した後にも、色んな結婚式の形になって広がっていったら素敵だと思います」


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2021年CanCam7月号「New Normal Wedding」より web構成/稲垣あすか