頑張りすぎて疲れてない!?あなたの「隠れ我慢」タイプはどれ?

体の疲労だけではなく、生理痛やイライラ、不安感など、女性はさまざまな不調を感じやすですよね。でも、その度に仕事は休めないし…つい我慢をしてしまうという人も少なくないはず。

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株式会社ツムラが20代から50代の女性10,000人を対象に、“隠れ我慢”の実態を調査すると、20〜30代の女性が一番不調を感じているとことが判明しました!
みんながどんな不調を感じているのか、早速調査結果をみていきましょう。

気持ち的な疲れを感じている人も多い


日常的に感じる主な疲労の種類10項目の中から、あてはまるものを選んでもらいました。その結果、「疲れ、おっくう、だるい」(51.4%)が最も多く、女性の半数が経験しています。
次いで、「ネガティブな感情を引きずることが多い」(37.1%)、「やらなければならないことが後回しになる」(35.0%)、「漠然とした不安や悲しみがある」(34.9%)は、3人に1人が経験しています[図2-1]。

また、疲労の種類10項目中、経験したことのある疲労の種類は平均2.89種ですが、年代別に見ると20代が3.04種、30代が3.15種と、若い年代の方が多くなっています[図2-2]。

 

心理カウンセラーの下園壮太先生によると、「加齢に伴い不調は生じやすくなりますが、対処方法が増え自主裁量できる事柄も増え、疲労にもうまく対応できるようになります。一方、若いうちは「自分がやらないと!」と頑張り過ぎるため、日常的な不調をより感じやすい傾向があるようです」と分析。

20〜30代女性は、時間にも余裕があり、頑張ろうと思えば頑張れてしまうからこそ、結果的に多くの不調を我慢感してしまっているのかもしれませんね。

我慢タイプは5つに分類される!

さらに、我慢していることに対して20の質問を行い、「あてはまる」「どちらともいえない」「あてはまらない」の3段階で回答してもらい、結果を加重平均の積み上げで算出し、隠れ我慢のタイプを5つに分類しました。

すると、
「気遣いさんタイプ」4.59
「敏感さんタイプ」4.37
「頑張りやさんタイプ」4.01
「慣れっこさんタイプ」3.66
「不調さんタイプ」2.87

という結果となりました。

一番多い「気遣いさんタイプ」は、周囲への配慮が大きく、自分の欲求や感情を否定しがちな人。続いて、感覚や感情に敏感で、外からの刺激に傷つきやすい「敏感さんタイプ」でした。
それぞれの特徴の部分を読むと、あてはまるタイプがおおよそわかりますが、ツムラの「#OneMoreChoiceプロジェクトサイト」では、自分の「隠れ我慢」が診断できるセルフチェッカーが公開されているので、気になる人は試してみて!
バリキャリな人は、「頑張りやさんタイプ」が多そうですね〜。

最後に、年代別の感じやすい不調をチェックしてみましょう。

不調TOP3は、 1位「疲れ・だるさ」、2位「冷え」、3位「イライラ感」

心身の不調があっても、いつも通り家事や仕事を行う20代〜50代女性1,000人に普段感じている不調を聞くと、1位「疲れ・だるさ」(66.0%)、2位「冷え」(48.6%)、3位「イライラ感」(46.4%)の順となりました。年代別に見ると、20代は「肌荒れ・しみ」(59.6%)や「生理痛」(56.8%)、30代は「PMS」(53.6%)、50代は「腰痛」(43.2%)や「更年期障害」(37.2%)が高くなり、ライフステージに伴い不調の内容が変化しています[図4]。

相談しにくいからこそ解決しにくい

次に、不調を感じても相談せず我慢している症状を聞きました。

すると、1位は普段感じる不調と同じ「疲れ・だるさ」ですが、 2位「イライラ感」、3位「不安感」となり、「言葉にしにくい不調」も9位にランクインしています。普段感じる不調と比べて、 イライラ感や不安などの心理的・精神的な症状が多くなっています[図5]。

特に20〜30代女性に多いのが、「不安感」や「イライラ感」、「言葉にしにくい不調」が多い傾向にありました。
「不安感」や「イライラ感」「言葉にしにくい不調」などは、誰かに相談できるものでもないので、対処法が難しいですよね。

「不安感」や「イライラ感」、「言葉にしにくい不調」が感じられた時は、頑張りすぎのサインかもしれません。趣味の時間や、何も考えずに無になれる時間を作って、自分の体と心を休めてみましょう。(鬼石有紀)

               隠れ我慢チェッカーを監修した心理カウンセラーの下園先生

【監修】下園壮太(しもぞの・そうた)先生 
心理カウンセラー。MR(メンタルレスキュー)協会理事長、同シニアインストラクター。
1959年、鹿児島県生まれ。防衛大学校卒業後、陸上自衛隊入隊。陸上自衛隊初の心理教官として、衛生隊員やレンジャー隊員などに、メンタルケア、惨事ストレスコントロールの指導、教育を行う。
2015年に退官し、現在は講演や研修、著作活動を通して独自のカウンセリング技術の普及に努める。近著に『寛容力のコツ』(三笠書房)、『自衛隊メンタル教官が教える 人間関係の疲れをとる技術』(朝日新書)。

※隠れ我慢調査概要
■実施時期:2021年1月16日(土)~ 1月18日(月)
■調査手法:インターネット調査
■調査対象:①全国の20代〜50代女性10,000人(人口構成比に基づく)②心身の不調があっても、いつも通り家事や仕事を行う20代〜50代女性1,000人(年代別に250人ずつ)