何これかわいい！nextマステな「かわいい養生テープ」が最近めちゃめちゃ増えてる理由

「養生テープ」をご存じでしょうか。

そう、こんなやつです。

その名の通り引っ越しや塗装の際、運ぶものや周囲を保護する「養生」のために使用されるテープ。
この「養生テープ」が注目されたのは、2019年10月に猛烈な勢いで日本を襲った「台風19号」こと令和元年東日本台風のタイミング。さまざまな台風対策がさまざまなメディアやSNSを駆け巡る中「養生テープで窓を補強すると強風で窓が割れにくい」という説が一気に広まり、お店から養生テープが姿を消しました。

そんな養生テープといえば緑や白で、かわいさよりも「実用」に振ったものが多数。
あったとしても赤やピンク、黄色の単色…という、デザイン自体はごくシンプルなものです。
でも、100社以上の会社が出展する大規模文房具イベント「文具女子博2020」で、いくつもの会社が「デザイン養生テープ」を出しているのを発見。

たとえばこちらは手帳EDiTやマステなどで有名なMARK’S。(文具女子博2020で先行販売。一般発売は2021年1月を予定)

ラッピング商品やデザイン文具を企画開発している株式会社包む。（こちらは販売中）

これまでの養生テープの概念を覆す「かわいい養生テープ」がたくさん販売されていました。

使いきれないほど大量のマステを収集してしまったので「もうしばらくマステは絶対買わない」と決めていた私ですが「養生テープはまた別枠だし…」と自分に言い訳をしながらうっかり4本も購入（これでも相当がまんした）。

かわいいんですこれが。

超かわいい。

手持ちのピンクの養生テープと貼り比べ。強度は同じでした。

その中で、ブースのすべてが養生テープ(!)という、「小屋女子DIYカフェ」ブースの方にお話を聞いていると、卸小売を担当する藤井いくみさんは「おそらく、ここまでデザインを施した養生テープを販売したのは、うちが初めてだと思います」と語ります。

「小屋女子DIYカフェ」を運営するのは、長野県に本社を持つ建築や防災にまつわるメディアを多数運営する新聞社、新建新聞社。「YOJO TAPE」としてデザイン養生テープを誕生させたのは2016年のこと。

開発当初は「養生テープの素材に印刷は難しい」というメーカーの声もありながらも、なんとか紆余曲折を経て完成。今や小屋女子DIYカフェからは、約120種類のデザイン養生テープを販売しています。

養生テープのいい点は「耐水性があり、水に強いこと」「粘着力が強いのに、剥がしやすいこと」「手でまっすぐ切れること」「マジックなどで文字を書けること」など多岐にわたります。
たとえば無地のシャンプーボトルを養生テープでデコレーションする、傘の持ち手に目印として貼るなど「水に強い」を活かした使い方。粘着力が強いので郵便物の封をするのに使ったり、ちょっとした軽いものなら梱包にも使えます（重すぎるものは強粘着タイプを選ぶ必要ありなのでご注意を）。大掃除の断捨離きっかけにメルカリに不用品を出品するときの梱包などにも使えそう。

ブースの方はクリアファイルを切って「YOJO TAPE」を貼ってかわいいオリジナルマスクケースを作っていらっしゃいました。

さらに「子どもがいろんな方もシールを貼って遊びたがるけれど、一度貼ってしまうとうまくはがせなくて困っている」というお悩みも、貼ってはがせる性質を持っている養生テープならいくらどんなところに貼られても問題なしと、さまざまに利点があるようです。そんなあらゆる方面での便利さからじわじわ人気を集め、どんどんデザイン数も増えているようです。

この養生テープ、「貼ってはがせる」という特徴から、マステに近い存在に思えます。やはり小屋女子DIYカフェでも「マスキングテープの親戚」と打ち出し、株式会社包むもブースでマステとの比較を打ち出していました。

粘着力は養生テープが勝り、そのぶんはがしやすさはマステが勝る。梱包やもののデコレーションは養生テープのほうが使いやすいよう（ただし、この表にはありませんが、手帳やノートなどのデコには小回りが利くマステのほうが向いていそう）。

「まず実用性が高いのは前提で、その上かわいい」デザイン養生テープ。「いっぱい買っても台風が来たときに使えるし…」と防災対策としても(?)言い訳ができるので私もうっかり集めてしまいそう。

マステに次ぐ次の新たなブームになりそうです♡