K-POPアイドルの影響はすごい！ 「女の子はみんな、TWICEかBLACKPINKになりたいんだよね」
20年以上、業界のトップを走り続けてきて、今なお美容師として、時にはヘア＆メイクとしてずっと現場に携わっている、ヘアサロン・SUNVALLEYの代表、朝日光輝さん。サロンで多くのお客さんと接していたり、様々な情報収集をされている中で、注目しているトレンドセッターやビューティネタについて語っていただきました。
―朝日さんは長くトップで活躍されてきていますが、年齢を重ねるといろんなことをアップデートするのが難しくなるというか。どんなことをクリエイティブのもとにされているんですか？
「おじさんになってきちゃったけど、頑固じじいにはなりたくないなと思って、否定から入らないようにしています。1回受け入れてみる。SNSを見ていると、技術がまだまだだけど感度の高い若い美容師さんたちもその人なりに工夫をしていて。例えばタグをつけて目立つようにしたりとかね。昔は、どこかに遊びに行ったりおしゃれな人に会ったりしないと受け取れなかった情報が、スマホの中にいっぱい落ちているじゃないですか。そういうのを気軽に見るようにしています。
他に大事なのはファッションかな。渋谷を自転車で通る時とかに、結構人間ウォッチングをしていますね。若い子たちの格好をよく見ているかな。渋谷って今も昔もみんながおしゃれをしてくる街であることは変わらないから、おしゃれをしている子が目に飛び込んでくる。そんなリアルな情報も大事にしていますね」
―サロンワークで、「こんなオーダーが多いな」とか「こんなファッションの子が多いな」と感じるのはどんなことでしょう？
「みんな韓国が好きだよね。『韓国の○○さんみたいに』という具体的なのは少ないけど、『韓国っぽくしてください』っていう、ざっくりなオーダーは多いです。髪はツヤツヤで、薄めの前髪で、肌は白くてリップだけポンと色があったり。ヘアカラーはハイトーンだったり、暗い色でも透明感のある色味。ファッションも韓国のトレンドを意識してる。みんなTWICEかBLACKPINKになりたいんだよね（笑）。男の子も韓国っぽい雰囲気が好きだと思います。男くさいんじゃなくて、シュッとしたユニセックスな感じの」
▶︎あか抜けた～！「ネオ韓国風メイク」にトライ【変身メイク】
―「美容おじさん」として今いちばん興味のある美容ネタはなんですか？
「アートメイク。自分も眉毛をやったんですけど」
―アートメイクっていうと、何年か前のアーチ眉とかくっきりアイラインとかのイメージですけど…。
「眉なんて、今はめちゃめちゃナチュラルなんですよ。とにかくクリニックの予約が取れなくて、老若男女、結構みんな興味があるみたい。眉メイクって難しいじゃないですか。思い通りに描けないとか、毎日同じ形にできないとか、時間がかかるとか。今のアートメイクは薄～い形だけ下書きのように作る、地毛の延長みたいなもの。昔は青っぽい黒しか色がなかったけど、色も髪や肌に合わせて作れたりするし。毎日のメイクはパウダーをのせるだけで、きれいにできちゃう。そうすると時短になるし、安定感が出る。
今まで流行してきた眉の形の中で、今の形がいちばんかわいいと思います。やや平行気味で少し太めで、毛感がちゃんとある。今のアートメイクは薄いから、たとえ眉の形の流行が変わってもそんなに影響しないと思いますね」
「リップのアートメイクもすごく流行っているみたい。今はマスク生活だから口紅を塗れないじゃないですか。塗らなくても唇に色があって、リップクリームやグロスをつけるだけできれいに見えるから、これからますます注目度が高くなると思います」
―美容は追求しがいがありますね。
「先日、目の下のたるみを取るために美容皮膚科に行ったら、若くてかわいい子たちがひっきりなしに来るんだよね。きれいな子たちがよりきれいになるために、美意識を高く持っているんだなって肌で感じた出来事でした。人は、誰かと比べるから自分が劣っているとか、コンプレックスは生まれるわけで。みんなかわいいのになぁ、とおじさんは思います（笑）」
ヘアだけでなく、メイクも日々研究されている朝日さんだからこそ、有名人からの指名も多数。今に甘んずることなく進化を続ける姿勢はさすが、美容おじさん！ 今はメンズ美容も流行っていますし、そんなところも最先端でした。
田中みな実さんを担当する美容師・朝日光輝さんに聞く【ヘアトレンドの変遷】
構成／斉藤裕子
