家事・育児に服装の規定まで…「働く上で女性が不利だと感じたこと」6選

家事・育児に服装の規定まで…「働く上で女性が不利だと感じたこと」6選

女性が社会で活躍するようになった現代。男女平等が叫ばれるようになって久しいですが、まだまだ働く女性を取り巻く環境は厳しいと感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。それは体質的な問題だったり、はたまた制度的な問題だったり…。

そこで今回は、10代~50代の女性を対象に「仕事と性別」に関するアンケート調査を実施しました。その結果をご紹介します! 

 

Q:働く中で、女性であることが不利だと感じたことはある? 

【グラフ】働く中で、女性が不利だと感じたことある?

まず、「働く中で、女性であることが不利だと感じたことがあるかどうか」について聞いてみたところ、「ある」と回答した人が45%、「ない」と回答した人が55%という結果になりました。

若干「ない」のほうが多いものの、2.2人に1人の人が「ある」と回答していることを考えると、働く中で性別による不利益を感じた女性は少なくないと言えそうです。

 

働く中で、女性が不利だと感じたこと 6選

お次は、前述の質問で「ある」と回答した方を対象に、不利だと感じる内容について詳しくお話を伺ってみました。ここでは、寄せられた意見の中で特に多かったものをご紹介します。

■給料が低い

「給料面が低い」(回答多数)

「出産や結婚などで退職することを前提とした給与形態が多い」(26歳・無職)

 

男女平等が全国的に広まってはいるものの、給料の面で性別の差を感じている方もいるよう。新卒で入社したときの金額は同じでも、昇給をして給料が変わるということを考えると、なかなか難しい状況にあるようです。

 

■扱いが異なる

「なんだかんだで女性には雑務が回ってくる風潮がある」(25歳・会社員)

「下に見られがち」(54歳・その他)

「上司になかなか情報を与えてもらえない」(36歳・パート)

「配属で行きたいところに行かせてもらえず、『女性の仕事だから』と手の足りないところに行かされた」(26歳・専業主婦)

 

性別で勝手に能力を決めつけたり、仕事内容を変えられたりするのって嫌ですよね。「何でここで性別が出てくるの!?」と感じてしまう場面に遭遇したという方も少なくないはず。決定的な出来事がなくても、社内の雰囲気が女性に雑用を押し付ける傾向にある、という場合もあるようです。

 

■キャリアアップが難しい

「女性は妊娠出産があり、どうしてもキャリアに影響が出やすい」(27歳・会社員)

「出産や育休でキャリアアップの機会が減る」(26歳・大学生)

「子供を産むかどうか早い段階で決める必要がある。産む場合は昇進が見込めなくなる」(22歳・大学生)

 

ワーキングマザーを応援する風潮が高まりつつあるものの、妊娠・出産をするとなるとやはり避けては通れないお休みの期間。戻ったときに同じ環境で働けなくなってしまったり、キャリアに支障が出やすかったりといったことを考えると、現実はまだまだ厳しそうに感じますね。

 

■生理に振り回される

「生理の日、体調不良になる」(21歳・公務員)

「体調に振り回されて仕事に支障が出る」(43歳・その他)

「体調をどんなに管理しても生理日前後に不調になるし仕事に響く」(24歳・会社員)

 

月に1度やってくるあのお方。精神的に不安定になったり、動けないくらいお腹や腰が痛くなってしまったりと、仕事どころではない症状に悩まされている方もいらっしゃるのではないでしょうか。自分は軽いからと厳しい態度を取ってくる同性や、生理に関する知識がない異性がいた場合、かなりつらい状況になりそうです。

■服装の規定

「パンプス着用。シンプルに足が痛いし、地味にめちゃくちゃつらい」(22歳・大学生)

「服装規範。外回りにパンプスは無理」(24歳・会社員)

 

パンプスって足が綺麗に見えるけど、足にかかる負担は大きいですよね。靴擦れをしてまめができてしまったり、皮がむけて血が出たり…。動く仕事でもそうでなくても、健康を第一にした服装をさせてほしいものです。

 

■家事・育児

「子どもの世話」(42歳・会社員)

「家事全般をしないといけない」(55歳・会社員)

「家庭をおろそかにできない」(50歳・公務員)

 

みなさんは、アメリカの社会学者・ホックシールドが命名した「セカンド・シフト」という言葉をご存じですか? 男性は外での仕事の後家でゆっくりできるけれど、女性はそれが終わったら家事や育児が待っている…。つまり、外での仕事という1つ目のシフトに加えて、2つ目のシフトがあるという状態を表しています。パートナーが家事や育児を2人の問題として捉えているかどうかは、女性が働きやすくなるかそうでないかを左右する大きなポイントになりそうです。

 

「働きたい!」という気持ちとは裏腹に、女性をとりまく環境はなかなか厳しい様子。「自分の時代はこうだった」とか、「女性はこうするべき」といった偏ったこだわりや価値観がなくなり、性別に関係なく活躍できる制度が整って欲しいものですね。(平田真碧)