え、知らなかった!温泉で「最後にシャワーで流す」をやってはいけない理由

温泉ってなんであんなに気持ちいいんでしょう♪手脚を伸ばして、何かしらいい成分が入っているお湯にゆっくりとつかって…そんなひとときを過ごしていると、体はもちろん、心も満たされますよね。

さて、そんな温泉…ものすごく素朴な疑問なのですが、たとえば有名なところでいえば「硫黄泉」だったり、何かしらの成分が入っているお湯の場合、温泉からあがってシャワーで流すとその効果は薄れるのでしょうか? それとも残るのでしょうか?

そんな意外と知らない温泉にまつわる疑問について、温泉に特化した宿泊予約サービス『ゆこゆこ』編集長であり、温泉ソムリエの資格を持つ上野彩子さんにうかがいました。

Q.素朴な疑問ですが、温泉に浸かったあと、シャワーで流すと成分も流れてしまいますか?

A.基本的には流さないことをおすすめします。

実はこの「温泉に入ったあと、シャワーで流さない」は「温泉で絶対気をつけてほしいこと」として覚えていてほしいレベルのことです。

以前、保温効果の高い塩化物泉に入って少々のぼせてしまった際に、シャワーで洗い流したらわりとすぐに回復したことがあります。それくらい良くも悪くも「シャワーで流すことは、成分を落としてしまうこと」と心得てください。

温泉に入ったあとには成分効能がたっぷり肌にくっついているので、できるだけ最後は流さずにあがって、保湿クリームを塗るのがおすすめです。特に海沿いの温泉に多い「塩化物泉」は、温泉のお湯自体の保湿効果が高いので、流さないほうがいいです。

ただ、ごく一部例外として、殺菌効果が高く酸性が強い「酸性泉」の中でもpHが2以下の「強酸性泉」や、極度に何かの成分が強い温泉は流さないでおくと痛くなってしまうこともあります。そのような場合は流したほうがいいですが、基本的には流さないほうがいい温泉が圧倒的に多いですね。

もし「どうしても最後にシャワーで流さないこと」が気になるようであれば、湯出し口から新鮮な温泉のお湯を桶などですくって、かけ湯をして出るという流れをおすすめします。

なんとなく温泉に浸かったら最後にシャワーで流して脱衣場へ…という流れを無意識に行っていた方も多いのではないでしょうか。ぜひこれからは「流さずorかけ湯をして出る」を意識してみてくださいね。

 

取材協力/ゆこゆこ
構成/後藤香織
*事前に宿やお店の営業状況などご確認の上お出かけください。