褒めるなら間接的にすると吉!?上司になったら心がけるべきこと
誰もが最初はフレッシュマン! 会社や組織などでは、まず新人からスタートしますよね。でも、時がたち経験を積むことで、いつか部下ができて上司になります。そんなとき、どういった態度やふるまいでいれば、理想の上司になれるのでしょう。
そこで今回は、「上司になったら心がけるべきこと」をご紹介いたします。
■自分から率先して相手に好意的に接する
部下との距離を縮めるのは、上司が最初に取り組むべきこと。でも、どうしても最初はちょっと距離がありますよね。そこで簡単な仕事のお手伝いをまずやってみましょう。もちろん、押しつけがましいのはNGですが、ちょっとした親切なら相手も嬉しく、そのお礼に何かしらのお返しをしたくなるでしょう。
心理学ではこれを好意の返報性と呼びます。人は何かをしてもらうなど好意的な行動を取られると、自分も同じように好意的な行動を返したいという気持ちになるのです。あなたの親切から親しみが芽生えることも少なくないはず。
■仕事ぶりを見張るよりも責任を持たせてやらせてみる
上司として部下と接していると、やはり至らないと感じる部分が目についてしまいますよね。気になるのはわかりますが、ことあるごとに仕事ぶりを見張ると、監視されているような気持ちにさせてしまう結果に。
それよりは、わかりやすく「この部分は任せるね」という風に権限をもたせて、与えた範囲内のことには口を出さず、結果を待つのが◎。責任ある仕事をさせてもらっているという自信に繋がり、部下のモチベーションも上がるはず。
■褒めるときは直接本人にではなく間接的に
部下のモチベーションUPは上司の課題だと言えます。そのために使えるのが、ウィンザー効果です。これは、直接相手を褒めるのではなく、間接的に第三者から褒めるほうが好印象につながるという心理効果。
人づてのほうが、部下の受け取る好意が強調されるのです。「〇〇さんがあなたのことを褒めてたよ」「細かいところまでよく気がつくって言ってたよ」など、誰かを経由して高評価を伝えるようにしてみましょう。今まで以上に好印象を持ってくれるはずです。
■何でも抱え込まず頼みごとをする勇気を
たとえ上司でも、何でも自分でやろうと無理をしたりガマンを溜め込むのはNG。部下と親しくなるせっかくのチャンスもフイにしてしまいます。そこで、お願いや頼み事をすることで、親近感を持たせてみましょう。
ただ、目下ともなると、立場的に難しい部分もありますよね。そこで大切なのは、ただ頼みごとをするのではなく、理由を添えてお願いするというもの。それだけで受け入れやすさがUP。エレン・ランガーの実験によると、要求のみ伝えるよりも理由付けをした方が20%近く受け入れられやすくなるのです。心理学ではこれをカチッサー効果といいます。これを応用すれば、きっとお互いに頼みごとを言いやすくなれるはずです。
自分のことはしっかりやりつつも、言うべきことはキチンと伝えて後は任せる。もしも理想の上司を目指すなら、そんな存在を目指してみてはいかがでしょう。(脇田尚揮)
認定心理士。Ameba公式No.1占い師として雑誌やTVなどに取り上げられ、現在テレビ東京「なないろ日和」にてレギュラーコーナー担当。また、自身が監修したアプリ 「マル見え心理テスト」はTBS 「王様のブランチ」 などでも紹介され、120万DL。著書『生まれた日はすべてを知っている。』(河出 書房新社)。