結婚指輪や婚約指輪に関する謎を徹底調査!
結婚の証とも言える指輪。プロポーズのときに指輪を渡される……って、憧れですよね♡
いわゆる「ブライダルリング」には、「結婚指輪」と「婚約指輪」の2種類あることを知っている方は多いかと思います。それでは、このふたつの違いを、あなたはきちんと説明できますか?
そこで今回は、このふたつの指輪の違いについて、ブライダルジュエリーブランドithの代表を務める、ジュエリー職人の高橋亜結さんにうかがいました。
◆意外と知らない! 結婚指輪と婚約指輪の違い
Q.結婚指輪と婚約指輪の違いはなんですか?
A.意味・デザイン・身につけるシーン……さまざまなものが違います。
現在の通説や、ithのお客様からの情報をベースに回答させていただきます。
▽意味
夫婦が1点ずつ身に着けることで、ひとつの家族になった証として購入するアイテムです。
結婚を証明する要素と、ふたりがいつでも繋がっているというロマンチックな意味があります。
▽デザイン
ペアでお揃い、または似ているものがオーソドックスです。
特に多いのは、同じデザインで女性の指輪にのみダイヤモンドがプラスされるデザインです。
▽身に着けるシーン
常時・毎日が基本。
ただし、職業などで身だしなみに制約がある方は、プライベートな時間だけ身に着けている場合もあります。
【婚約指輪】
▽意味
男性から女性へ、結婚を誓うために贈るアイテムです。
▽基本のデザイン
オーソドックスなデザインとしては、「ソリテール」と呼ばれる、指輪中央に一粒のダイヤモンドを小さな爪で留めたものが基本です。
ダイヤモンドは「ラウンドブリリアントカット」という、「ダイヤモンドといえばこの形」として認識されている、中央部分を丸く・中央からは放射状にカットされているメジャーな形であることがほとんどです。
ソリテールの他には
「サイドメレ」:中央のダイヤモンドの横に小さなダイヤモンドが添えられたもの
「取り巻き」:中央のダイヤモンドをたくさんの小さなダイヤモンドが囲んでいるもの
が代表的なデザインです。
▽身に着けるシーン
プロポーズ~入籍までの婚約期間と、結婚後ならばフォーマルな席が多いです。
婚約期間中:プロポーズされて、入籍するまでの期間
結婚後:友人の結婚式やフォーマルな席、プライベートな時間など
ただし近年は、普段から身に着けることを意識したり、職業に配慮されたものを選ぶ方が増えているので、より幅広いシーンで身につけられるようになっています。
Q.そもそも、「結婚指輪」や「婚約指輪」はどのように選ぶのが良いでしょうか?
A.結婚指輪はふたつでひとつのアイテムなので、お互いの好みを把握した上で、おふたりが納得できるデザインを選ぶのがベストです。どちらかの好みに合わせるよりも、「夫婦になるふたりで決める」という体験を大切に選ぶと満足感が高まります。
まるでこれからの結婚生活を表しているようですね。ふたりで納得のいくものを選びましょう♡
さて「結婚指輪」を着けている人はたくさんいるものの、「婚約指輪」はデザインも華やかでなかなか普段使いできず、箱に入れたまましまいっぱなし……という方も多いのではないでしょうか。でもせっかく旦那さんにもらったものなら箱に入れっぱなしにはしたくないですよね。
続いては「婚約指輪を日常づかいする方法」、そもそも「日常づかいしやすい婚約指輪の選び方」を見ていきましょう。
◆婚約指輪の活用法
Q.婚約指輪を宝の持ち腐れにしないためには、どう活用するのが良いでしょうか?
A.特別な日のドレスアップ以外に、以下のことを意識して選ぶと活用の幅が広がります。
・普段づかいしやすい、小さなダイヤモンドを使ったデザインにする
・結婚してからは、左手に常に着けている結婚指輪と一緒に重ね着けする
・結婚指輪は左手の薬指、婚約指輪は右手の薬指に着ける
※ダイヤモンドの大きさ・セッティング方法(高低差が少なく、着用時に指元で引っかからないなど)に注目し、ライフスタイルに応じて身に着けやすいデザインを選ぶことが可能です。
最後に、結婚指輪や婚約指輪にまつわる言い伝えや噂についてまとめて調査! そもそも婚約指輪は必要なのか、なぜ給料の3か月分と言われるのかなど、気になるトピックスをチェックしていきましょう。
◆結婚指輪&婚約指輪の言い伝えの謎
Q.なぜ「指輪は給料の3か月分」と言われるのでしょうか?
A.由来は、1970年代のダイヤモンドの販促キャンペーンの広告コピーです。
日本では結婚披露宴に包む祝い金の相場などをはじめ、結婚に関するお金は「目安」に従いたい、という方が多いです。そこで「それくらい、相手のことを真剣に想う気持ち」として用いられた「3か月分」という表現が、結婚を意識するカップルの心に響き、今となっても受け継がれるフレーズとなったのではないでしょうか。
Q.そもそも、婚約指輪は必ず必要なものなのでしょうか?
A.現在の結婚事情としては、必ずしも必要ではありません。
かつては結納品の一部や、おふたりの財産としての意味合いから購入されるケースが多かったようですが、現在ではカップルそれぞれが柔軟に判断するケースが増えています。
やはり何ごとも「コスパ」が重要な時代。使用頻度を考えて購入を考える方が多いですし、婚約指輪を購入する代わりに、旅行に行ったりする方もいらっしゃいます。
Q.なぜ結婚指輪は「左手の薬指」に着けるのでしょうか?
A.起源は古代ギリシャにさかのぼります。
古代ギリシャでは心臓は人間の感情を司る場所だとされており、左手の薬指は心臓に繋がる血管があると信じられていました。 ハートにつながる左手に指輪を着用することで、相手の心を掴み、結婚の誓いをより強いものにするという意味があります。
わりと身近なものでありながら、意外と知らないものが多かった「ブライダルリング」にまつわる豆知識。これからの方も、もうすでに持っているという方も、是非参考にしてみてくださいね。
アーツアンドクラフツ株式会社 ブライダルジュエリーブランドith(イズ)代表
1級貴金属装身具製作技能士 高橋亜結さん
8年半職人として宝飾メーカーの工房に勤務後、2012年独立、2014年より現職としてブライダルジュエリー事業に従事。