次の恋しよう。「好きな人を諦める方法」まずは◯◯を減らすことから
好きだった人を諦めることは、非常に悲しいもの。でも、実際に恋をすれば、さまざまなシチュエーションが訪れます。遠距離恋愛で諦める、片思いの相手に好きな人ができて諦める、そして、ふたりの未来が見えないから諦める…… 意外と諦めをつけるシーンは多いものなのです。だけど、いざ諦めるとなると勇気がいりますよね。そこで今回は、「好きな人を諦める方法」をご紹介いたします。
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■彼と会う・目にする回数を減らしていく
心理学者であるザイアンスは、好意は会った回数に比例するという単純接触の効果を発見しました。何度も目にしたり相手と直接会うことで、人はその対象に愛着がわきどんどん好きになっていくのです。そのため、もしも恋を諦めたいなら、気になる彼と会う回数や目にする回数を意図的に減らしていかなければなりません。そうしているうちに、だんだんと自分の中における相手の占める存在が希薄になり、諦めるふんぎりをつけられるようになるはずです。
■たくさんの異性と接点を持つように心がける
社会心理学者のウォーチェルは、希少価値について実験をしました。被験者に同じ味のクッキーが入ったふたつのビンを渡し、1枚とって食べてもらうのですが、片方のビンにはクッキーが10枚入っているのに対し、もう片方のビンにはクッキーが2枚しか入っていませんでした。そして、被験者にそれぞれのクッキーの味を聞いたところ、2枚入ったビンから取り出したクッキーのほうがおいしいと答えたのです。中身は同じ味なのに、です。このことから、人は希少性の高いものに価値を見出だす傾向があるのです。これは好きな人に対しても同じで、相手は特別な存在だという思い込みが激しければ激しいほど、諦めるのが困難になってしまいます。そのため、諦めたいときには異性との接点を増やすように心がけましょう。ウォーチェルの実験でいうクッキーの数を増やすのです。そうすれば、彼に対しての希少性が薄れ、意識が彼だけに向かわない状況をつくり出せるはずです。
■「彼はそんなに魅力的じゃない」認知的不協和を解消する
タバコやギャンブルが良くないことは周知の事実ですよね。でも、どうして人はやめられないのでしょうか。それは自己正当化をしたいという心理がはたらくからです。心理学者フェスティンガーは、自分の行動を合理化する理由づけを人は求めていると提唱しました。たとえば、タバコやギャンブルはストレス解消にいいと思うことで、本当はやめたほうがいい嗜好品を続ける理由を自分に与えるのが、まさにそれです。恋愛もまさしく同じで、相手の非を認めずに、別のものにこじつけているといつまでも諦めることができません。付き合いを続けていたとしても、きっといい関係にはならないだろうと自分で自分を納得させることも、決断するうえでは大切なのです。
■彼を嫌いになるために必要なイメージ操作法とは
米国の心理学者であるアロンソンとリンダーは、評価の表し方と印象をの関係について検証しました。その結果、最初に相手をけなしてからほめていくのが、最も好印象を抱くという結果が出ました。つまり、頭の中で相手のことをけなして、でもこんないいところもあるし…… とフォローしてしまうと、いつまも諦めがつかなくなるのです。そこで考え方としては、最初に相手のいいところをどんどん出して、その後で悪いところを考えるようにしましょう。相手に対する気持ちがだんだん冷めてきて、諦めるのに必要な心の勢いがつくはずです。
実は恋を諦めるときに有効な方法があります。それは音楽を聴くこと。アメリカの精神科医であるアルトシューラーは、どのような音楽を聴けば効果的に精神を立て直せるかを調べました。その結果、失恋した際などはアップテンポの曲よりも、バラードなどを聴くほうが効果的だとわかったのです。そして、徐々にアップテンポの曲を聴くのが正解なのだそう。これを心理学では同質の原理といい、気持ちを立て直すのにはその時の自分の感情にマッチする曲を聴いたほうが有効なのです。(脇田尚揮)
認定心理士。Ameba公式No.1占い師として雑誌やTVなどに取り上げられ、現在テレビ東京「なないろ日和」にてレギュラーコーナー担当。また、自身が監修したアプリ 「マル見え心理テスト」はTBS 「王様のブランチ」 などでも紹介され、120万DL。著書『生まれた日はすべてを知っている。』(河出書房新社)。